3301_0002人間の本位(大悪)自作小説
--縁の拒絶②--
真は、いつも、キリスト教の人や
イスラムの人や念仏の人に祈りを伝える。
全世界に祈っているのである。
生命は、無辺である。
熱ぽい感覚は、数日で収まったが、
また、熱ぽさとだるさを感じた。
手のひらを額にあてるが熱はない。
(誰か助けがほしいのか?)
尋ねてみても返事がない。
真は、意を決した。
そして、御本尊にむかって両手をかざす。
世界地図を思い浮かべて、
助けを求める者を引き寄せる。
「バキ!」
両腕に音が鳴る。
熱ぽさは一瞬でやんで遠のいた。
(リレーションするしかないのか?)
真は、難を受け入れる決意をした。
つづく 次回(大悪①)