0275_神々の戦い(044)裕也の冒険-ゼウスの駆け引き⑥-
--ゼウスの駆け引き⑥--
石板の千里鏡には、銅漬けの脳が並んで映っている。
裕也は、両手をそこに次元移動させた。
「熱い。これでも銅は溶けないのか?」
裕也は、奥の手の気持ちの妖精を呼び出す。
(妖精さん。どうにか出来る?)
(ちょっと調べてきます)
妖精は、銅漬けの脳に飛び込んだ。
銅には、呪いが掛かっていた。
光の妖精がいる。
裕也の気持ちの精は言う。
「お願いしますよ。
解放してあげてくださいよ」
「これは、光の神の命令です。
呪いを解くことは出来ません」
裕也の気持ちの精は言う。
「大阪人は、頭を下げてなんぼだす」
そう言って頭を下げまくる。
「そなことしてもだめだめ。
だめです。
大阪人て何?」
光の妖精は言うことを聞かない。
「けど、光の神様の銅漬けの脳は全て解放されたのよ」
気持ちの精は食い下がる。
「ほんとう?
ほんとうに?
誰か、調べてきて」
「僕が行く。
でも、どうやって行くの?」
「連れて行ってあげるよ」
石の精は、優しく言った。
鏡と石の道を通った。
そして、暫くして戻ってきた。
「解放されてる」
「じゃあ。生まれ変わったの?」
「今、まだ、闇の民の脳が解放されるか気にして地上で待ってるて」
「じゃあ、解放しようか」
「そうしよう」光の妖精は、みんな賛成した。
「お願いしますよ。
ペコ。ペコペコ」
「分かった。分かった」
銅は、溶けだした。
闇の民の脳も解放された。
「誰か分からないがありがとう」
闇の民の霊体たちは、礼を言った。そして、消える。
裕也は、光の神の霊体にもそのことを連絡した。
光の神の霊体も喜び消えた。
「裕也。生まれ変わったら、
争いのない世界を創ろう」
そう最後に言った。
アクストラは、裕也に尋ねた。
「霊体は、どこに行くのですか?」
「閻魔さんのところです。
たぶん」
つづく。 次回(神々の合議パート2①)
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