憂国じいちゃんの広場

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民主党が起死回生を図って、早急に取り組むべきは・・・天下りの元凶の独立法人仕分けだ

2010-01-15 09:35:19 | Weblog
 鳩山首相の偽装献金問題が一段落したら、今度は小沢幹事長の4億円土地購入資金疑惑だ。民主党は来週からの通常国会を目前にして、風雲急を告げる状況だ。野党自民党もこの問題を追及するPTまで結成した、通常国会は民主党政権にとって厳しい展開が予想される。ところで、政治と金の問題は「政治基本は国民の信頼」と言う点において国会での討論と追求は必要であろう。ただ、今回は補正予算や来年度予算審議を最優先する国会だ、これに影響のないような審議を望みたいものだ。
 また政治と金の問題を追及するなら、それより前に問題を起こす主原因の「企業献金問題」こそが与野党で審議されるべきだろう。それでないと、いつまで経っても同じ問題で貴重な国会審議をムダにしてしまうことになる。
 さて、民主党にとっては内閣支持率も急降下し、長期政権維持の正念場の参院選挙も真近かに迫っている。ここで国民の支持を取り戻す起死回生の妙手を打つ必要に迫られている。その妙手とは、基本に帰ることだろう、つまり国民が民主党に何を望んで一票を投じたかをもう一度見直すべきだ。
 私見ながら、一票を投じた国民は勿論それぞれ「子供手当てや」「高校無料化」など「コンクリートから人へ」の政策、スローガンに期待して投票しただろう。その政策の実現性についての民主党の主張は以下のようなもので、国民はその主張にも期待して一票を投じたハズだと考える。そういう私もその一人だ。
「借金を増やす国債発行でなく」
「不公平な税金の消費税増税でもなく」
「予算の優先度をつけて、予算を組み替え、優先度の低いものは止める」
「これによって総予算207兆円の一割は捻出できる、結果はサンプリングで確認済みだ」
「だから、初年度は約7兆円捻出する」
「ゆえに、目玉政策実行のための財源は十分在るんです」
結果はどうであったか、民主党の言い分も理解できる。つまり小沢幹事長の下記コメントに代表されるように「神様ではないのだから、三ヶ月で何もかもできるわけがない」と言うものだ。この問題は当ブログで二回に亘って述べてきたので省略するとして、結果的に国民が最も民主党に期待した「予算の組み替えによるムダの捻出」はできなかった。情報公開で評判の高かった事業仕分けでも、省庁から基金を吐き出させたのを含めても3兆円未満のムダしか捻出できていない、目標の半分にもなってはいない。
 この理由はどこにあるのか。先ずは
「年間12兆円もの補助金が投入されている、特殊法人への切込みができなかったこと」と
「各省の予算要求において政策の優先順位付けと、組み換えが実施されなかったこと」
「同様に、予算案の最終段階で、各省庁間の政策優先順位付けが実施されなかったこと」
である。こうなった理由は一に鳩山首相の指導力不足だろう。各大臣が(全てがそうでないが)、鳩山首相の言う「要求大臣でなく、査定大臣になれ」との指示に従わなかった結果だろう。今以て、「我が省」と誇らしげにのたまう大臣がいる。菅財務大臣が就任時に「省を代表する大臣ではなく、国民から委託されて国民代表として大臣の役割を果たす」と言う言葉を、今一度我が身に当てはめて見つめ直してほしいものである。
 民主党政権は12日に閣僚懇談会を開き「ムダ削減を徹底する」ことを確認し、遅まきながらその対策として以下の三点を決めた。
①天下り先などを炙り出して、無駄な歳出を削る
②所管内で不必要な支出を削って、優先度の高い事業に振り分ける
③成長戦略を進めて「パイ」を大きくし、税収増につなげる
というものだ。三点目の成長戦略は新しいが、①②はつまりは前記してきた、基本に返りムダ削減に全力投入しよう、と言うものだ。今更だが、言うだけでなくぜひ実施して効果を見せてもらいたいものだ。
 特に、天下りがいて補助金が投入されている公益法人、特殊法人を徹底的に見直し、農水省関連の役人が6法人をも渡り歩き、3億円もの収入を得ていたような特徴的な法人を対象に、先ずは今年中と言わず短期間で対象を絞って重点的、徹底的に追求すべきだ。最早国民は民主党に十分時を与えるような、悠長な情況には無いことを認識すべきだろう。