憂国じいちゃんの広場

日本や世界の出来事についてジャンルを問わず、お互いのスタンスや考えを尊重した上で意見や情報を経験談等を交換する。

漁業燃料費の直接補填は不公平

2008-08-09 17:55:20 | Weblog
政府は漁業者を対象に漁業燃料費の直接補填を決めた。もともと日本政府の立場は①価格補助政策は市場原理に反する②エネルギー相会議の議長国として、エネルギーに対する価格補助金は無くすべきである。と言うのが基本的主張であった。この主張をかなぐり捨てての直接支援実施は、選挙対策と思われても仕方の無いところだ。石油価格の異常な高騰は魚価を自ら決められない漁業従事者にとって、漁業を続けられるかどうかの重大な問題であることは十分理解できる。ただ、石油価格高騰により漁業と同様に、運送業や農業従事者等も今や業務の継続の危機にある。また業者ばかりでなく、消費者、特に年金生活者等の低所得者層は、石油価格高騰により諸物価が高騰して今や生活不安を感じるような緊急事態になっている。つまり石油価格高騰は漁業者だけに影響が及んでいるのではなく、等しく国民全体に影響が及んでいるのである。そのような状況において、漁業者のみに直接補助金で支援するのは不公平そのものである。国民に公平に支援するならば、今こそ今年三月に実施した、石油暫定税率を永久に廃止すべきである。今や先の道路より、いかに日々の生活を防衛するかに国民は頭を痛めていることを解って欲しい。

社会保障安心プランの矛盾

2008-08-02 09:10:52 | Weblog
福田首相肝いりで社会保障『5つの安心プラン』が発表された。後期高齢者医療制度、年金問題、肝炎訴訟問題等々の厚生行政に関する国民の不満を少しでも柔らげたいと、首相がリーダーシップを発揮し取り纏めた、国民目線にたったプランと言うのが売りだそうだ。夫々のプラン云々よりも、当事者の厚生省の幹部がいみじくも批評するように、社会保障費の2200億円削減を継続しての当プランは『社会保障の抑制と充実を同時に進めるもの』であり、首相は魔法の杖か、はたまた打ち出の小槌でも持っているのだろうか、との疑問を持たざるをえない。それとも選挙前の上手い話で端からやるつもりはないか、又は選挙後に大幅な消費税アップを想定しているか、いずれかとしか考えられない。ただ次の手段を講じれば魔法の杖は無くとも実現可能である。社会保障充実のため、当プラン実現のため、次のテーマを順序を厳格に守るか、または消費税以外を並行して実施して欲しいものである。①霞ヶ関埋蔵金を福祉に回す②特定財源を福祉に回す③他省庁予算(特に防衛予算)を社会保障に回す④法人税・高額所得者の所得税を上げる⑤議員数削減、公務員改革実施、その上でまだ不足するなら、益税を無くし、生活必需品に課税せず、贅沢品の課税率を上げる改正消費税の税率を上げる。これなら国民の多くは納得するのではないか。これができれば首相は稀代の名首相として、その名を歴史に残すことができる。