IN TRADITION VOL. 1 & 2: Anthony Braxton
"IN TRADITION" Steeple_Chase(DMK)SCS-1015 Marshmallow / Goodbye Poke Pie Hat Just Friends / Ornithology / Lush Life "IN TRADITION VOLUME 2" Steeple_Chase(DMK)SCS-1045 What's New / Duet Body And Soul Donna Lee / My Funny Valentine Half Nelson Anthony Braxton (as、b.cl) N.H.O.Pedersen (b) Tete Montolie (p) Albert Heath (ds) 1974/05/29
デクスター・ゴードン(ts)が、このヨーロッパ最強のリズム・セクション(p,b,ds)と共演する予定だったとか。急遽ピンチヒッターで登用されたのが、アンソニイ・ブラックストン(as、b.cl)である。アート・アンサンブル・シカゴの系統といわれるブラックストンは、チック・コリアの実験的バンド、サークルで聴けた。マルチ・リード奏者ブラックストンはアルト・サックスを常用しているのだが、エリック・ドルフィが驚異の音使いを見せたバス・クラリネットで、ドルフィー以来のテクニックを魅せる。大きくて扱い難いバス・クラリネットが独特の音を奏でる。演奏曲はスタンダード。なぜトラディショナルと名付けたかの考察であるが、普段ブラクトンが演奏しているのがアバンギャルド(前衛)で演奏はフリー。それに対してのトラディショナル(伝統)なので、スタンダード(定番)とは呼ばない。アバンギャルドを演じているひとは、それを将来のスタンダードと考えているので、これらの曲はあくまでもトラディショナルなのだろう。
ブラクトンがトラッドと捉えているリズム・セクション。ブラックストンのフリー気味の演奏とよく調和がとれている。それでブラックストンは大きくはみ出さない。指向性のあいことなる演奏家同士がセッションできるのがジャズのジャズたる由縁である。
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2005/03/18 ものずき烏 記
(参考)
2005-03-19 ブラックストン(スタンダード) ←本稿続編
2005-05-17 チック・コリア:サークル ←トラディションの前
はじめまして
ブラクストン、ぼくも気になります。
時にはスタンダードをこなしたり
ソロで延々、引っ張ったり、
曲目は、なんだかユークリットっぽいし
一体、どう鑑賞していいか難解です。
独自の理論にもとずいて妥協しないし
気の合わない音楽家とはセッションを
組まないような頑固ぶりを感じさせます。
とりあえず、デルマークの「フォーアルト」
から聴き返してみようと思います。
ではまた