週末つれづれ草子:お釈迦様の掌

2003年4月以来週末(日曜日)に、身辺事象・時事などについての観察・感想・見解をつづっているエッセイ。

週末つれづれ草子(2006年4月30日)

2006-04-30 20:29:27 | 感想・見解
またまた黄砂の話。
今週月曜火曜の両日中国地方は黄砂に見舞われました。
そして、今日も近くの山なみが微かながら霞んでいました。
月曜のは酷く、太陽の周りが黄砂に反射拡散された光でぼやけていました。
太陽が丸く見えず、その辺りがボーっと光っている状態でした。
少なからぬ人が、目や喉に軽い痛みを訴えていました。
花粉症は、目や鼻がむず痒く、涙がでたり鼻水がたれたりしますが、
黄砂では軽い痛みが出るようです。
肺に入る前に、喉や目がやられるのですね。
花粉症対策に加え黄砂症対策を打ち立てることが要請されそうです。


お釈迦様の掌(番外編:中国について その2)

6名の方から他のレジュメも見せてほしいとのリクエストをいただきました。
また、質問もいくつかいただきました。
質問にはいずれ意見を述べます。
さらに、国連海洋法条約に絡む中国の動きと日本の危機感の欠如を危惧した意見をいただきました。
当人のご希望もあり、今回はこの意見を紹介します。

 「竹島近海の海洋調査が最悪の事態を避けられたと喜んでいますが、果たしてそうでしょうか?
 実は以前から気がかりだったことがあります。
 日本のマスコミは完全に沈黙しています。政府も無関心(あるいは無関心を装っている?)ですので忘れかかっていたことです。

 国連海洋法条約で200海里が沿岸国のEEZとして認められていることはご存知でしょう。
 これが2009年に海底の地形、地質などの連続性が証明されれば、大陸棚としてEEZを拡大することができることになっています。

 チャイナが尖閣どころか沖縄までも自国領であると主張していますが、これも大陸棚をEEZとする布石とも考えられます。

 チャイナが広くグアムまで日本のEEZ内を我が物顔で海洋調査を続けています。原潜進出の準備であるとされていますが、EEZ拡大のための調査でもあることは確かです。

 韓国が今回の日本側の調査を異常なまでの執拗さで妨害していることも、それ以前に何回も日本側EEZの海底調査を行ってきたことも、EEZ拡大、日本の海域を侵蝕する狙いであることも明白です。

 海洋開発研究機構の深層探査船“ちきゅう”が日米主導で始まったIODPにチャイナとヨーロッパが強引に割り込んできた上に、そのIODPに“ちきゅう”の運用が握られてしまいました。
 そこへチャイナが独占的に使いたいと申し入れてきたテーマがあります。
 これがチャイナの海洋調査、資源調査に使われることは明白ですし、日本が自国の調査船を使って海洋調査を行うことを妨害することになっていることにも看過すべきではありません。
2.上海の大学教授の名前でIODPに対し地球深部探査船“ちきゅう”を使って尖閣諸島近くのEEZ内外(内は200Kmも日本側)で調査をしたいと申し入れがありました。
 地球深部探査船“ちきゅう”はもちろん日本政府(独立行政法人海洋開発研究機構 JAMSTEC)が科学の粋を集めて建造し、日本人スタッフが乗り組み操船しています。

【IODP?:統合国際深海掘削計画(IODP)は日本と米国が主導する地球環境変動、地球内部構造及び地殻内生物圏の解明を目的とした国際的な海洋科学掘削計画で、2003年10月に発足しました。日本の地球深部探査船「ちきゅう」と米国が提供するジョイデス・レゾリューション号、欧州が提供する特定任務掘削船(MSP)の複数の掘削船により科学研究航海を実施しています。】・・・IODPのwebsiteより。

 IODPが各国から募集した研究テーマを審査の上、採択されたテーマに従って調査作業を行うもので、上海のテーマが採択されると、中国人スタッフのみで調査することもあり得るとの事です。
 表向きの研究テーマよりも、地下資源の調査を狙っているのではないか?との疑惑もあり、IODPの判断も注目ですが、中国はよくもヌケヌケとやるモンだと思いませんか?

 ことは急がなければならないように思います。
 できるだけ広範囲に世論を喚起しなければなりません。
 どうかあなたのメルマガ配信先にも是非おひろめ下さいますようお願い申し上げます」

ご意見から考えさせられることが多々あります。
しかし、根本は、
<国とは何ぞや>
ということでしょう。
・ 国とは?
・ 国家とは?
・ 国があるから国境紛争が起こる?
・ 国があるからナショナリズムが生まれる?
・ 国があるから愛国心論争も起こる?

「国」ってなんだ?
<国>についてのご見解をお寄せください。

週末つれづれ草子(2006年4月30日)おわり。

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週末つれづれ草子(2006年4月23日)

2006-04-23 20:37:50 | 感想・見解
今週はじめ各地が黄砂に見舞われたとのこと。
霞んだ太陽の映像がテレビに流れました。
中国が黄砂対策に世界からの支援を呼びかけたとの報道もありました。
北京にいたころ数十メートル先が見えなくなり、空港閉鎖は言うに及ばず、
自動車も運転をやめ視界が開けるのを待つことが何回もありました。
ここ2回、黄砂の話をしたところであり、何か因縁を感じます。

先々週のある朝、玄関を開けるとすぐ前にチャボほどの大きさの鳥がいました。
私が玄関を出ても、その鳥は慌てもせず、玄関前の植え込みに入り込み、なにやら啄んでいました。
しばらくたって植え込みを見たときには、姿はありませんでした。
メスのキジでした。
オスは輝くような緑色ですが、メスはちょっと黒ずんだ色をしています。
そのころ、よくケーンケーンという鳴き声が響き渡っておりました。
このごろ周辺を野良犬数匹が徘徊していたので、犬のなき声と思っていました。
オスのキジの鳴き声だったのです。
メスの抱卵か子育てを守るための威嚇の声でしょう。
2年前に川端の田んぼにオスのキジが立ちケーンケーンとないているのに出会ったことがあります。
キッと頭を上げた軍鶏のようでした。
大きさもその位だったと記憶しています。
気性も果敢で闘争心にあふれているようでした。
先に言ったようにメスはチャボのようです。
とにかく鶏に似ています。
鶏は雉を家禽化したものなのかしら?
今年は、近所の各家の敷地内によく雉が現れたとのことです。
人家近くでの子産み子育ては安全?
将来ツバメみたいに人家に巣を作る、なーンて、ないでしょうね。
今週に入り、鳴き声が聞かれなくなりました。
子育てが終わったのでしょうか?


お釈迦様の掌(番外編 中国について)

ご隠居。

はっつぁンかい。

お隣付き合いは、本当に厄介ですね。

そうだな。

今週は韓国と竹島海域をめぐって熱くなったが、今日は中国の話ですよね。

今の中国を知っておけば、事前に手を打つこともできようし、事が起きてもそう熱くならずに対処できようというものだろう。

ここ2~3回の原発の話から、中国についての意見が寄せられました。
中国を理解する参考になればと思い、今回は中国のことについて語る、
と前回(2006年4月16日)で予告しました。

<中国=中華人民共和国(The Peoples Republic Of China)>とは。
「中国共産党が主導し、マルクス・レーニン思想にもとづく社会主義・共産主義を目指す国」
A:「中国共産党の一党独裁」の国
B:「社会主義・共産主義」の実現を目指す国

<中国共産党の命題>は。
綱領たるAとBを何が何でも堅持すること

<命題達成の手立て>は。
1:「体制づくり」・・中国共産党による統治を磐石にするため
2:「一党統治の正当性訴求」・・国民(人民)の認知させるため
3:「経済力・国力向上」・・国民の支持を得るため、世界の指導国になるため
4:「国威発揚」・・内外へ<中華>を知らしめるため
5:「反党・反社会主義活動弾圧」・・動乱(体制の転覆活動)を根絶するため

<手立ての補強補助>は。
6:「武力行使」・・中国共産党の軍(人民解放軍)
7:「情報の管理操作」

<手立ての具体論>をめぐる争いが、党内での<路線闘争=権力闘争>。
過去何回も繰り返されてきた。
ちなみに、
現在の「経済力・国力」という手立ての具体的施策は、
小平の敷いた(改革開放)路線。

以上が中国の骨格(本質)です。
いたって単純です。
何回も繰り返し言ってきました。
「本質は、<な~んだ>とあきれるほど単純簡単だ」
これを頭に入れておけば、中国の言動を見抜くことができるでしょう。
愛国反日教育・反日デモ・日本の国連常任理事入り反対などなど。
そうすればいたずらに熱くならずに、事前に手を打つこともできれば、事後に対処もできましょう。
前にも言いました。

「敵を知り己を知れば百戦殆うからず」

中国は敵(日本)を知り、手を打ってきています。
日本もそうしないと対抗できないことは明白です。

以下は今年1月にある所で中国の話をしたときに準備したレジュメです。

<中国という国>
中国=中華人民共和国
A:<中国共産党主導>
B:<マルクス・レーニン思想(社会主義・共産主義)>

AとBの堅持=党の命題
そのための手立て(路線闘争=権力闘争)
1:統治体制
2:党統治の正当性
3:国力・経済力
4:国威
5:反党反社会主義活動弾圧
手立ての補強手段
6:情報操作
7:武力(解放軍=党の軍)

題目(グループ1)=(上記1-5項の日本に関わる事例)
  1)商談の決定者(1:統治体制)
  2)反日教育(2:党統治の正当性)
  3)日本おろし(4:国威)
  4)外資導入(3:国力・経済力)
5)尖閣諸島(3:国力・経済力)
  6)知的財産(3:国力・経済力)
  7)産学提携(3:国力・経済力)
  8)天安門事件(5:反党反社会主義活動禁止)
  
題目(グループ2)=(問題・課題)
9)主義(社会主義)と経済システム(市場経済)
10)高齢社会
11)資源
12)環境公害
13)農村


以上はレジュメの一部=総括部分です。

1)~13)の各項目についてのレジュメもあります。
もし、リクエストがあれば次回以降開示します。
とりあえず、
1例を挙げます。

3)日本おろし(手立ての4:国威)
   国家ビジョン・・中華(冠たる中国)
   目標・・・・21世紀に世界のリーダーに
   戦略・政策 第1ステップ:国力・経済力向上
           国際摩擦の回避―親米・友好外交
           改革開放・市場経済路線
         第2ステップ:アジアの指導国
           アメリカ離反―EU・露・印への接近
           日本おろし―国連常任理事国入り阻止・孤立化
           国威顕示―「神舟」打上・オリンピック・万博
         第3ステップ・・世界NO1

日本おろしは国家目標達成の第2ステップ
日本の国連安保理常任理事国入り阻止の土壌つくり・・官製デモ
日本の孤立化・・・「歴史認識問題」「靖国参拝問題」の攪拌
            ASEAN・韓国への積極外交
            ロシア・インドとの連携強化

「週末つれづれ草子(2006年4月23日)」おわり。

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週末つれづれ草子(2006年4月16日)

2006-04-16 21:21:53 | 感想・見解
前回の「週末つれづれ草子(2006年4月9日)」に関し意見や参考情報がいくつか寄せられました。
S.H.さんが、日本経済新聞の書評を寄せてくれました。
「黄砂 その謎を追う」(岩坂泰信氏)という書の書評です。
要約します。

著者は黄砂研究の第一人者。
黄砂の役割を教えている。
黄砂は研究途上にあるが、成果はまとまっている。
黄砂は有益だ。
黄砂はアルカリ性で亜硫酸などの酸性物質を中和している。
したがい、酸性雨や温暖化を抑制している。
また、中和物質を含んだ黄砂は海中に落下しプランクトンの餌になっており、魚の餌であるプランクトンを繁殖させている。
魚を食する日本人にとって黄砂は恩人か。

黄砂は亜硫酸ガスなどの酸性物質を吸収し、
元来含んでいる炭酸カルシウムなどのアルカリ物質で中和したとしても、
S(硫黄)やCA(カルシウム)を中和状態で含んでいるということでしょう。
これを肺の中に吸い込んだらどうなるのでしょうか?
確かに酸性雨の抑制にはなるでしょうが、
中和状態で肺の中に入ったS(硫黄)やCA(カルシウム)は人体には何の悪影響を及ぼさないのでしょうか?
書評ではこの点については語っていません。
書物がこの点ついて言及していないのでしょう。
この点が知りたくはありませんか。
外界(体外)では善玉でも体内では悪玉となりはしないか、
との危惧は残りますよね。
政府が黄砂の人体への影響を調べだした、
というかなり前のニューズの
その後の経過を知りたいものですね。

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週末つれづれ草子(2006年4月9日)

2006-04-09 20:48:32 | 感想・見解
昨日今日とひどい黄砂です。
昼間、近くの山が霞んでいました。
自動車の屋根やガラスがうす黄色になりました。
家の中も細かい砂でざらざらになりました。
戸締りをしておけばよいのですが、
猫の出入りに玄関を少々開けておかねばなりません。
そこから黄砂が舞い込んでくるのです。
とくに昨日は突風が吹き荒れたため、勢いよく舞い込んできました。
昨日干した絨毯を収めるときにたたきました。
煙のように黄砂が吹き出ました。
オエー。ゴホっ、ゴホっ。
健康が心配です。
今日は、集落にある観音様の境内を掃除し、
そのあとで、田んぼの縁を打ち込んだので、
息が荒くなり普段よりも多く空気を吸いましたからね。
黄砂には有害物質が付着しているに違いありません。
吹き上がったときは純粋の砂としても、
亜硫酸など有害物質を排出している中国の工業地帯や沿海都市の上空を通過するときに、これら有害物質を吸着していることは想像に難くないでしょう。
それをわれわれは吸っているのです。
できれば息をしないでいたいのですがそうはいきませんよね。
健康に害があって不思議はありません。
あのアスベスト被害のように。
しかし、これはアスベスト被害の比ではないでしょう。
被害の範囲が桁違いですから。
かなり前の「週末つれづれ草子」で言いました。
「日本政府が、黄砂の飛来が多くかつひどくなったとして、その影響を調査しだした」
この調査は進んでいるのでしょうか。
はやく調査結果を知りたいものです。
中国へは対策を強く求めてほしいものです。
もちろん、被害を受けている日本・韓国やその他の国も対策支援には全力を挙げることが要請されましょう。
ゴホ、ゴホ。


お釈迦様の掌
500万年の栄耀一炊のうち(3)

CO2の排出がないこと。
化石資源の獲得競争を緩和すること。
これらは、原発のよい面です。

原発は、事故を出したり、破壊工作を受けたりしたら計り知れない被害を与えること。
原発の悪い面です。

原発にはさらに悪い面があります。
核兵器・核拡散につながることです。

核拡散防止。
この面で、いまイランがホットです。
北朝鮮の原発をめぐっても、終わりのない協議を重ねていますね。
なのに、
原発を推進する日本にはなぜ国際社会が文句を言わないのでしょうか?
日本が進めるプルサーマル方式は、使用済み核燃料から核兵器に使えるプルトニュウムをつくのです。
核拡散を阻止することに執拗なアメリカの盟友だからでしょうか。
それもあるかも知れません。
原発と核兵器との不連続を監視する役をIAEA(INTERNATIONAL ATOMIC ENERGY AGENCY)という国際機関がやっています。
日本は、この調査や査察に積極的に協力してきました。
原発=平和利用。
このことを、必死に示してきたからです。
結果、国際社会が、日本は原発推進と核兵器開発とには一線を画していることを認知したからです。
われわれは、このことを常に念頭においておくべきですね。
時たま、不見識な発言をする政治家がいます。
「日本はいつでも核を持てる」などと。
口に出して言うべきことではないですよね。
国のリーダーたる者、思慮深くあってほしいものです。
われわれ一般人も口に出す話ではないでしょう。

物言えば唇寒し。
口は災いの元。

週末つれづれ草子(2006年4月9日)おわり。

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週末つれづれ草子(2006年4月2日)

2006-04-02 21:33:25 | 感想・見解
いよいよセントラルリーグの公式戦が始まりました。
ジャイアンツ開幕戦勝利。
好発進?
カープ新鮮ナイン初戦勝利。
台風の目?

前回「週末つれづれ草子(2006年3月26日)」で、
WBC決勝戦で視聴率が50パーセントを超えたといって、
プロ野球の人気復活に結びつけるのは短絡的だといいました。
ルールーを改正したりし、だらだら試合をなくさなければ復活はない、
といいました。
U.NさんがWBCフィーバーについて意見を寄せられました。

「WBCで日本が優勝したことが大きな話題になったのは、一度は殆ど絶望視された優勝が最有力候補のアメリカのまさかの敗退、それによる準決勝進出でそれまで連敗の韓国に圧勝、ヤンキース松井選手の直前の不参加表明によるマイナスイメージを完全に払拭するイチロー選手のリーダーシップ発揮、日本人好みのメイクドラマの材料がふんだんにあった為でしょう。
今年のペナントレースはこのWBC優勝と野村監督率いる楽天、清原、中村が入団したオリックスなど、話題作りには事欠かないようなので久し振りに盛り上がるのは間違いなさそうです。しかし問題は来年以降で、これには<つれづれ法師>さんも言うようにもっと根本的な改革が必要なのでしょう」

核心をついている意見といえましょう。
補足すれば、
アメリカ戦での誤審(これがなかったとしても勝っていたかはわかりませんが)
も盛り上げた要因のひとつでしょう。

プロ野球よ。
だらだら試合をなくすようにしてね。


お釈迦様の掌
500万年の栄耀一炊のうち(第2部)その2

「玄海原発プルサーマル発電、佐賀県受け入れ同意」
「青森県六ヶ所村使用済み核燃料再処理工場最終試験開始」

今週原発関連のニューズが賑やかでした。
事故や虚偽発表に対する禊を終えたということでしょう。
いよいよ原発の進撃です。
日本は原子力発電を電力エネルギーの要諦にすることを決めています。
しかし、原子力発電の燃料であるウランに乏しいのが悩みです。
そこで、使用済みウラン燃料の再利用が可能なプルサーマル方式を採用することにしました。
それが東海原発での事故や虚偽データの発表などで頓挫しました。
執行猶予期間は終わったということでしょう。
今週たて続けに冒頭ニューズが駆け巡りました。

最終的には自然エネルギーやエコエネルギーとすべきでしょうが、
これらの十分な実用化にはまだかなりの時間が要るようです。
手の内に入っている原子力発電が繋ぎとしては欠かせないことといえましょう。
政府と電気業界の原子力発電政策は間違っていないと思います。
原子力発電を過度期のものとする、という考えであればの話ですが・・・。
原発にとどめずに、政府や電気業界は、自然エネルギー開発に注力するとともに、こういう開発への取り組みに惜しみなく支援協力してほしいものです。

とにかく、多くの国がこれから当分のあいだ原子力発電を電気エネルギーの主力にすることは間違いないでしょう。
原子力を否定し自然エネルギーに絞り込んだドイツも、
ここにきて原発への回帰が議論されています。
エネルギー確保になりふり構わない中国は、ウラン獲得に向け、世界のウランの3割を埋蔵するオーストラリアと協議しています。
石油とともにウランの獲得争いはこれから熱く展開されていくでしょう。
日本も、石油や天然ガスとともにウラン獲得にも後手に回らないように願いたいものです。

「志賀原発運転指し止め」

一方で、こんなニューズもありました。
原発に対する安全性への懸念です。
原発に対する反対には根強いものがあります。
でも、いま原発を否定することは、将来にわたり多くの二酸化炭素(CO2)を排出することを主張することなのです。
それとも、今の生活レベルを下げてもよい、というのでしょうか。
反対する人にその覚悟があって言っているとは思えません。
原発建設の地元の人の不安は考慮しなければなりません。
そのためには、万全の対応をすることは言うまでもないことです。

十分に安全性を確保すること、
納得のいく説明を尽くすこと、
相応の見返りをすること、
ことに際しては、手厚い補償をすること、
など。

これは、基地問題と同じですね。
われわれ国民の生活のレベルや安全を保つために、
これら施設は欠かせないものなのです。
施設はどこかに設けなければならないのだが、
おらがところはまっぴらだ、ということです。
「公」と<個>との摩擦です。
中国のような「公」があって<個>がないような国は、
問題なく施設を建設できます。
いびつに<個>が尊重されるようになってしまった日本ではそうは行きません。
「公」と<個>の関係についても見直しが必要なのではないでしょうか。
さもないと、
日本は置いてきぼりにされてしまうのではないかと思えてなりません。

ともあれ、
化石エネルギー依存を軽減し、非温暖化に貢献しつつ国の発展を続けるために、
自然エネルギーを完全に手の内に入れるまでのつなぎとして、
プルサーマル方式による原発を推進することは必要でしょう。

参考に「週末つれづれ草子(2004年11月7日)」に掲げたデータを再提示します。

燃料のCO2排出量
(G-CO2/KMh=1キロワット時当たりCO2排出量G)
原子力    0
石炭   887
石油   704
LNG  478
CO2排出なし。

2001年一次エネルギー供給量5兆2703億t(石油換算)
原子力  16.0%
石油   49.2%
石炭   19.2%
天然ガス 12.4%
水力    1.4%
その他   1.7%

2003年3月末、総発電設備2億6613万KW
原子力  17.2%
火力   65.1%
水力   17.5%
その他   0.3%

2001年発電電力量1兆332億KWh
原子力  31.0%
石炭   23.1%
石油   11.3%
天然ガス 24.9%
水力    8.1%
その他   1.6%
2001年には原発による電気供給が第1位なのです。
その後、相次ぐ原発トラブルで2003年の稼動率は60パーセントに。

すでに、原発はわれわれの生活を支えているのです。

「週末つれづれ草子(2006年4月2日)」おわり。

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