週末つれづれ草子:お釈迦様の掌

2003年4月以来週末(日曜日)に、身辺事象・時事などについての観察・感想・見解をつづっているエッセイ。

週末つれづれ草子(2006年3月26日)

2006-03-26 20:41:13 | 感想・見解
週末つれづれ草子(2006年3月26日)


日本が世界一になった。
決勝戦の視聴率が50%超だ。
選手全員にスポーツ功労賞だ。
これでプロ野球が息を吹き返す。

浮かれていますね。
一時の熱病でしょう。
前に何度か繰り返し言ったようにだらだら試合をやめない限り、
プロ野球の凋落は止まらないでしょう。
凋落に歯止めをかけるには、
だらだら試合をなくすためのルールー改正が欠かせないでしょう。
これも何回か言っています。

投手交替は2人まで。
牽制球は2球まで。
抗議は2分にない。
などなど。

しかし、川崎とか若い選手はみなかっこいいですね。
熱の冷めない間は、若い女性ファンが増えることでしょう。


お釈迦様の掌
500万年の栄耀一炊のうち(第2部)その1

2004年9月19日から13回にわたり
<500万年の栄耀一炊のうち>と言う副題で地球温暖化について語りました。
今回からその続編を話します。

前編で言ったことを箇条書きにしてみます。
・ 太古地球は二酸化炭素(CO2)に覆われていた。
・ 地熱とCO2の温室効果で地球は灼熱地獄の惑星だった。
・ 数十億年の時間をかけ、地球は、CO2を分解し、石炭や石油・石灰石として炭素(C)を地中や海中に閉じ込めた。
・ それが80%以上あった大気中のCO2を0.03%に減らした。
・ この間に大気中の水蒸気が水となり、地球は水の惑星となった。
・ 豊富なCO2と水と太陽光で光合成を行う生命が生まれ、O2(酸素)を盛んに排出しだした。
・ その結果、地球は1万年もの間平均気温を摂氏15度に安定させ、多種多様の生命を生み育んだ。
・ 18世紀にイギリスから起こった産業革命が様相を一変させた。
・ エネルギー源を石炭や石油・天然ガス(化石燃料)として、産業社会はヨーロッパを中心に急速に発展した。
・ 化石燃料の使用は、数十億年をかけ地中や海中に閉じ込め炭素(C)を再び二酸化炭素(CO2)として大気に戻すことになった。
・ 産業革命以後、大気中のCO2は急速に増え続け(0.028%→0.036%=29%増)、それが地球温暖化の原因と見られるに到った。
・ 今は温暖化に焦点が当てられているが、真に恐ろしいのはCO2の増加によってもたらされる酸欠状態だ。
・ 温暖化による被害は甚大だろうが、人類は絶滅しはしない。
・ 酸欠は確実に人類や他の生物を絶滅に追いやる。
・ 何億年の長きにわたって栄えたダイナソーが突然絶滅したように。
・ 国際的対応(IPCC(気候変動に関する政府間パネル):FCCC(気候変動枠組み条約)など)が持たれた。
・ 第3回FCCC会議(COP3)で各国のCO2の削減目標値が決まった(京都議定書)。
・ しかし、最大のCO2排出国のアメリカは批准せず、中国やインドといった大量排出国も発展途上国として削減対象国にはなっていない。
・ アメリカは、反対の理由として中国などの途上国が削減を課せられないのは不平等だなどを挙げている。
・ 本当のところは、ドルの地位を脅かされかねないという危機感にあると見る。
・ CO2の削減は石油の使用削減に通じ、石油メジャーは打撃を受ける。
・ 金の兌換を離れたドルの信認は、アメリカの国力とともに石油価格のドル建てが支えている。
・ ドル信認の支えのひとつであるドル建て石油価格に関連する石油消費に火がつきかねないCO2削減協定になんでアメリカが賛成できよう。
・ 同じく石油の使用が削減されて困るのは産油国だ(昨年の会議で産油国が枠組みの発行に伴う石油需要の減少に対する補償を主張した)。
・ いろいろの問題をはらみながらも批准国は削減目標の達成(2012年)を目指している。
・ 日本の削減枠・・・2012年1990年比6%減。
・ 経済界は反対をしていたが、今はこの削減に向かって行動を開始しだした。
・ 達成は時間的に厳しい状況。
・ 頼みの綱は<共同実施>。他国の削減に協力した場合は、相当分を協力側の削減に加算できるというもの。
・ この方式は、高い省エネ技術を有する日本としてはうってつけの方式だ。
・ 日本のエネルギー政策は原子力発電に重きを置いている。
・ 原子力発電はCO2を出さない、燃料の再利用ができる(プルサーマル方式)など利点が多い。
・ 反面、安全性に不安があり、原子力発電所の設置には反対が少なくない。
・ 太陽光や風などの自然エネルギーの利用によるクリーンな取り組みも各方面で進められている。
・ また、放射能の心配のない核融合エネルギーの取り組みも行われている。
・ しかし、これらが十分に実用されるようになるまでにはまだ相当の時間が必要であり、つなぎとしては原子力発電に頼らざるを得まい。
・ 最終的には、自然エネルギーの利用が望ましい。
・ 太陽光・風・バイオなど小地域ごとに地域の特性を生かして展開する。
・ 各地域をネットで結び、災害で支障をきたした場合はなど融通しあう。
・ 今のような大規模発電基地方式よりはずっと柔軟性があり、災害にも強い電力供給が構築できる。
・ 政府はこの方面にも原子力発電に対する以上の力を注ぐべきだ。
・ 電力各社もこのような動きを利益に反すると捉えず、積極的に協力すべきだ
・ 各地域をネットで結ぶのであるから、そのプロバイダーとなることはうってつけの役割であろう。

週末つれづれ草子(2006年3月26日)おわり。

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週末つれづれ草子(2006年3月12日)

2006-03-12 19:18:46 | 感想・見解
晴れるか曇るか微妙で、布団を干すか干さないか迷う日がよくあります。
こんな日は往々風が強いのです。
上空を見上げて雲のゆくへを見ます。
晴れるだろうか曇るだろうか。
そんなことを何回かしているうちに気がつきました。
高い雲の流れと地上の風の向きが逆なのです。
このことは何回か確かめました。
地上と上空の空気の流れが逆?
どうして?


お釈迦様の掌

最近の大人から子どもまでの立ち居振る舞い・殺伐な世相。
どうした日本。
どうなる日本。

昔のような3世代4世代世帯を復活することなのですね。
高度成長下、人口の都市集中が進みました。
つれて、3世代4世代世帯が激減しました。
先の戦争後あらゆる面でのコペルニクス的改革が極端に浸透しました。
個の権利の突出もそのひとつです。
子どもの権利の主張。
子どもを親と対等に遇する風潮。
躾ける・叱るなど親としての養育を軽視いや放棄しだしました。
ン!友達親子?
養育も教育も児童園・学校任せ。
その学校も個や権利を強調するのです。
教師の仕置きも虐待だ、と騒ぐようになった世の中。
お年寄りとの接触が希薄になりました。
個の思想は、世間との接触を疎遠にしました。
プライバシー!
なにそれ。

「世代共生の社会」・「地域共生の社会」への回帰を図る構造改革こそ10年20年をかけ成し遂げるべき改革ではないのでしょうか。
いまこそ、先の戦争後に持ち込まれた思想・制度・構造仕組みを総点検し、
組みなおす時期に来ているといえましょう。
憲法・法規:社会:経済:教育・・・あらゆる面での見直し。
最近、<大家族減税>をききました。
少子化対策とのことで、子ども数を念頭においているようです。
年金では、
<子ども世代>をパッケジに入れずに今日の年金制度の窮状を招きました。
大家族減税では、
<お年より世代>をはずして考えているようです。
公的年金という前輪の轍を踏もうとしています。
世直しは、
<子ども世代>から<お年より世代>までを有機的に取り込んだ互助・支援・保障制度とすべきでしょう。

とにかく根本からの世直しには戦後体制の見直しが欠かせません。
ということは、
アメリカの管理から、
なにをどこまで脱却するかを探り当て実現することといえましょう。

「週末つれづれ草子(2006年3月12日)」おわり。

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週末つれづれ草子(2006年3月5日)

2006-03-05 18:10:27 | 感想・見解
前回の「週末つれづれ草子(2006年2月26日)」で言いました。
「我が家周辺の梅の花は蕾が大きくなったが開くまでにはいたっていない」
その翌日に、白梅よりも蕾が大きいといった紅梅が開きました。
今日は2~3分咲きです。
白梅はまだ開きません。

今週に入り、鶯が盛んに鳴きだしました。
2~3年前に鶯の声が聞こえない、といって心配したのですが、
周囲の鳴き声にわけもなく安堵しました。
大気を通し遠くまで届く澄んだ声とそのテンポに、
長閑さを感じさせてくれます。

はるあけぼのの うすねむり
まくらにかよう ホーホケキョ
あめまじりなる ゆうべのかぜ
はなちりけんか にわもせに
(「春暁」の日本語訳(土岐ゼン麿さん?)の替え詩)


お釈迦様の掌

昨年人口減少に転じたことをうけ、俄然沸騰したのが年金問題。
年金制度が維持できるのか、という根本問題。

<結論>
年金受給額が減額となることは避けられないでしょう。
年金負担が増額となることは避けられないでしょう。
<根拠>
(2000年国勢調査)
将来の新規年金負担者(0~19歳)  2596万人
将来の新規年金受給者(45~64歳) 3583万人
 (+1000万人)
将来の新規受給者は将来の新規負担者より1000万人も多いのです。
死亡を勘案すればもう少し差は縮まろうが、大勢に影響するほどではないでしょう。

制度ほころびのつぎあて=<2004年年金制度改正>。

100年間で<給付>と{負担}を均衡(5年毎の見直し)。
   {負担}
     保険料水準引き上げ
     厚生年金 13.5%-→2017年までに18.3%
     国民年金 13300円→        16900円
     国庫負担引き上げ 3分の1-→2009年まで2分の1に
     積立金の活用 給付費約5年分の積立金-→100年間で1年分に
    
   <給付>
     マクロ経済スライド(保険料収入などの総額に応じ給付水準を調整
        現役平均収入の59.3%-→2023年50.2%)
       
要は、<保険料などの収入増を図り、収入の額に応じて給付額を決める。ただし、給付額は現役平均収入の50%を下回らない>というもの。
この改正制度は当然出生数とか経済成長とかの見通しを前提にしています。
したがい、前提が狂えば絵に描いた餅になります。
その際(給付額50%を下回ったとき)は、ご破算だと開き直っております。

これまでの制度は負担者の減少を念頭に入れずに作られたのですね。
ここにきて少産で負担者が減ったために前提が崩れたということでしょう。
年金は全世代(将来負担者・現負担者・現受給者)を含めた制度であるべきなのですね。
したがい、将来の負担者(子ども)もいれた制度に変えていない今回の改正は根治療法とはとてもいえないでしょう。

昔は働き世代が親も子どもも面倒をみてきました。
ささやかながら扶養控除という制度がこれを支援してきました。
高度成長に伴う社会の変化につれ、世帯の都市への集中・核家族化などが進み、
世帯構成が変化してきました。
親子2世代世帯となり、これまでのように家庭でお年寄り(親)の面倒を見ることが難しくなってきました。
そこで、お年寄り(老後)は公的に面倒を見ないといけないということになり、
整えられた制度が公的年金制度ですね。
お年寄りを支える年金制度は充実しました。
年金制度でお年より世代の支えが厚くなるのに、
将来の年金当事者になる子ども世代には年金の支援はなく、
働き手の親に任せたままでいます。
これは、核家族の構成が親と子の2世代ということから、
これまでのように親が一緒に暮らす子どもを私的に扶養するのは当然だという考えからでしょう。
これは片手落ちです。
児童手当などを設けましたがお年寄りの世代の年金とは手厚さに雲泥の差があります。
年金制度を維持するためには、
子ども世代も、将来の年金の支え手=社会資源=として、
社会が面倒をみるべきなのです。
児童手当の支給期間を延ばすとか子ども支援を手厚くしようとしていますが、
大海に涙の一滴のようなものでしょう。
年金制度を含む社会保障は、「子は家の宝=私的財産」思考から「子は社会の宝=社会の財産」思考を取り込んでいるべきなのです。
年金基金を「お年寄り」と「子ども」に等しく支給するようにすることです。
そうすれば、負担世代は子どもの養育負担がへり、
2.18人以上の子どもを生むことにつながりましょう。
その一方では、当然「お年寄り」の受給額を減らすのは避けられないでしょう。
高額所得や高額資産所有の年金に頼らなくても生活できるお年寄りへの支給は、思い切った減額をするなどの改革をする必要はありましょう。
生涯未婚者には、次世代社会維持への貢献がないわけですから、
その分高額を負担してもらうとかの負担面での改革も避けられないでしょう。
独身で生活レベルをエンジョイすることを再考するきっかけになるかも知れません。

年金制度は<お年より世代から子ども世代までの3世代パッケジ制度>に。

週末つれづれ草子(2006年3月5日)おわり。

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