週末つれづれ草子:お釈迦様の掌

2003年4月以来週末(日曜日)に、身辺事象・時事などについての観察・感想・見解をつづっているエッセイ。

週末つれづれ草子(2006年2月26日)

2006-02-26 20:01:53 | 感想・見解
日本全国のあちこちから梅の開花が伝えられだしました。
付近の梅はまだ花を開いていません。
我が家の梅も花はまだだが蕾は大きくなっています。
紅梅の蕾のほうが白梅のそれより大きい。
今年も、紅梅が早く咲き出すことでしょう。
紅梅の蕾を見ていて気がつきました。
松ぼっくりの形をした塊がたくさん釣り下がっているのです。
蓑虫というやつでしょう。
葉っぱや木の皮で身を包み、
枝からぶら下がって越冬しているのでしょう。
どうしようか思案しました。
ほっとけば梅ノ木が被害をうける。
といって、駆除には心が痛む。
悩んだ末の結論を昨日実行に移しました。
24個落としました。
4個残しました。


お釈迦様の掌

ご隠居。

はっつぁんかい。まだなにかあるのかい?

<陽>が膨張の限界に来て<陰>にバトンを渡す、というのは解りますよ。
「週末つれづれ草子(2005年12月11日)」でいったあのことでしょう。
「戦国時代から江戸元禄期までの発展時期とその後の江戸末期までの停滞(安定)時期とでは価値観がガラッと変わった」
というやつ。
「派手・華美から地味・質素・わびさびへ。
もてはやされた派手・華美がヤボといわれるようになった」
というやつですね。

まあ、そういうことだ。

解らないのがあるんです。
<陰>の面のことなのですが・・・、
共生・協調とかいいましたよね。
あれって、社会主義と同じではないのですか?
もしそうだとすれば、ソ連や東欧が崩壊したのはどうしてですか?
中国や北朝鮮が強権を発動してしがみついているのは正しいのですか?

いいところに目をつけたね、はっつぁん。
これまでの社会主義というと権力が無理やり押し付けたものだ。
それに<個と共><私と公>のバランスを欠き、
極端な<共と公>主義をとった。
それに対して、資本主義が成熟し高齢化して生まれた共生・協調というのは、これまでの自由・個人主義を基にした枠組みや仕組みがどうにもならなくなってきたために代わって打ち立てられるもの・・・多数がうなずいて打ち立てるものというわけだ。

<強制>と<自発>の違いですか。

そういうことだ。
中央集権――地方分権――地域主義への流れ。
資本主義を支えるイデオロギー<自由主義・民主主義>が深まれば、
この流れは必然といえるだろう。
このような社会を緩やかな社会主義といえなくもないな。
でも、これまでの社会主義とは根源が大違いだ。
<強制>と<自発>。

そういうものですか。

社会主義者は性急にことを運びすぎたのだな。
それに、<個>を抑制しすぎ<共>に偏りすぎた。

どういうことで?

マルクスかエンゲルスか知らないが、
資本主義が成熟し、社会主義が取って代わる、
というようなことを言ったのではないかな。
今まさにそういうことが起きているのだ。
地域・コミュニティー・共生・・・・。
これまでの社会主義国は、資本主義が発達しないうちに暴力で無理やり打ち立てられたがために、うまく機能しなかったとうわけだろう。
高齢資本主義は社会の流れの中から自発的にうまれた社会主義といえるだろう。
社会主義者が革命で<共>に偏りすぎた社会主義を実現したのは性急だったということだ。

そういうものですか。
ということは、やっぱり、中国は凄いということですね。

そうだな。
<社会主義・市場経済>という思想は、そういう目で見ると優れた思想といえなくもなさそうだな。
先人の言を実現しようとしているのだったら。
先ずは、市場経済の導入で、高度な経済産業社会を実現させる。
そして、<高度に発展した資本主義からは社会主義が芽を出す>。
先進資本主義の国々にその兆候が出ている。
社会主義実現のための中国のアプローチは間違っていないのかも知れないな。
ただ、強権で体制を維持しているのが弱点ということだろう。

週末つれづれ草子(2006年2月26日)おわり。

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週末つれづれ草子(2004年5月16日)

2006-02-22 20:18:26 | 感想・見解
炭焼きはここにきてうまく焼けずに四苦八苦です。
満足したものがなかなかできない。
自転車のりで、
乗れ出して暫くしてからけがをすることが多いのと同じようなものでしょうか。
それと、完成品に対する要求が厳しくなったこともあります。
密封が効かないのではないかと、
一人がやっきになって何回か窯に改善(?)を加えています。
改善をしては試してきました。
現在二つの窯が火を落とし、窯明けをまっています。
キンキンと金属音を思わせるような炭ができていればいいのですが。
明後日の窯あけが待ち遠しい。

三つ目の窯が完成しつつあります。
この窯は既存二つの窯と違います。
これまでのものはドラム缶をそのまま横に使いましたが、
こんどのは縦に使ったものです。
窯の容量は横に使ったものがドラム缶一本分(200リットル)なのに対し、
こんどのはその3分の2です。
(構造の説明はややこしいので省きます。)
このため焼く時間も大幅に短縮できるとのこと。
ドラム缶を縦に使った窯があるとの話を耳にし、
それいけと見学にいった者が、早速制作にかかったのです。
旺盛な探究心と果敢な実行力には感服します。


お釈迦様の掌(続報9)

アナリストが指摘するように、
「円安で先行きを懸念し、投資家が売りに回り株安を招いた」ではなく、
取引シェアーの高い外国投資家が、
売りに転じた(4月に入り売り超し)ために株価がさがり、
その代金(円)をドルに替えた(円売りドル買い)がために円安(107円から112円へ)が進んだのであり、
アナリストは結果と原因を逆に捉えている、というのが前回(2004年5月9日)の話。

その売りに出た背景には<株高趨勢:2002年10,500円が2004年3月12,500円>と<ドル円レートの安定:政府の介入もあり平均107円>という情勢があるといました。
そして、
きっかけは世界的な引き締めの動きでしょう。
折りしも、今週初め株価と為替が激しく動きました。
これを促したのは、報道どおりアメリカや中国の引き締めの動きです。
中国が国有銀行以外の銀行に貸し出しを差し止める強行策をとりました。
また、貸し出し規制を無視した地方幹部と銀行幹部を処罰しました。
この国だから取れるのですね。
さらに、4月21日(?)FRB議長が語った引き上げを匂わす(禅問答のような)談話が決定的に作用しました。
引き上げるというより低すぎる金利を戻すというのが正しいでしょう。
低金利からのテークオフです。
世界的低金利のなかで、割安な日本株に資金(ドル)が動いてきた(2002年以来、外国投資家による買い越し約10兆円)のが、
このたびの世界的引き締め(金利上げ)の動きに対して日本にきていた資金が反応したということでしょう。

整理します。
世界的低金利期間に割安の日本株を目指して外国資金が日本に来た。
これが日本の株価上昇の推進力となった。
アメリカや中国が引き締めに動き出した。
外国資金は日本から利上げの見込めるこれらの国へのシフトを窺った。
株は上昇してきたので売って儲けが出る。
ドル円レートも大幅変動なく為替差損も少々のこと。
そこで、日本にきていた外国資金は日本以外へ移動をしだした。
結果、最近の株安と円安が現出した。

考えてみると、
前に指摘した狂気の20兆円超の円売り介入(円高阻止)は景気を牽引しだした輸出にブレーキを懸けないため、とその筋は言ってきたが、
外国投資家(アメリカ資金やヘッジファンド)保護の目的が裏にあったといえなくもないでしょうか。

いったい外国投資家はどんな銘柄の株を買っているのでしょうか?
<ある情報>。
外国投資比率
ホヤ        50%
キャノン      50%
クリタ       30%
ダイキン      30%
その他電機や金融も高い外国投資比率。
外国投資家の眼力には舌を巻くしかなさそうです。
当に優良企業「綺羅、星の如し」

一考。
外国投資の動向(銘柄)をいち早くキャッチすることが、
株で儲ける道ということになりそうですね。
今週明けから株価が大きく動き、連れて為替に影響を与えました。
しかし、前回指摘したように、
4月から外国投資家の株取引は買い越しから売り越しに転じていたのです。
ただ、この間は株価には激しい動きがなく経過し、
激しく動いたのが今週に入ってです。
4月は株価が順調であったが、
水面下で外国投資家が売り越しに走っていたのです。
4月にこのことをキャッチした人はうまく立ち回ったことでしょう。

課題はキャッチする方法を開拓することですか。
やってみようかなーとも思います。
儲けのためではなく、例の旺盛な探究心から。

以下は安定株主による高い外資比率であり番外。
マツダ
日産
製薬各社

つづく。

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週末つれづれ草子(2006年2月19日)

2006-02-19 20:56:52 | 感想・見解
鹿などが人里に下りてきたのは、山に食料が不足したからだ、
という話には異論がありません。
山に動物の餌がなくなったのは山が放置されたからだ、
という説にはうなずけません。
前回言ったように、
手の入っていない山には潅木がはびこり、枝も生え放題になっているが、
餌になる木がなくなっているようには見えないのです。
山の餌の量には大きな変動はないように見えるのです。
なのに、餌が不足しだしたのはなぜなのでしょうか。
答えはひとつ。
<固体が増えた>からでしょう。
その分食料が不足したということに帰結しましょう。
確かに、民家周辺を走り回る鹿の数は多いですね。
固体の増加。
なぜ?
狩をしなくなったので、固体が増えた。
多少は影響があるかも知れません。
でも、地の人から聞いた話では、狩られた数は多寡がしれている、と。
この1ヶ月の寒さが、「解」のヒントをくれたような気がします。
厳寒の間、鹿の出没を見なかったのです。
注意してみたが、足跡も確認できませんでした。
寒さが厳しいと活動を低下させるのではないのでしょうか。
それよりも、野生動物の新生児や弱い固体が寒さを乗り切ることは容易でなく、
多くが厳しい寒さの冬をしのぐことができずに命を落としてきたのでしょう。
自然による個体数の調節ですね。
それが、暖冬傾向になって、冬季を乗り切る固体が多くなったのでしょう。
結果、個体数の増加が進みました。
山の餌の量は変わらないが、
食するほうの個体数が増えれば、食料は不足します。
食を求めて人間の生活圏へ進出することは、自然の成り行きでしょう。

地球人口60億人。
80億人・100億人、間近。
固体が増えたために食料を求めて人の生活圏を侵しだした鹿の行為が、
人口膨張を続ける人間の近未来の行動を暗示しているとは思えませんか。


お釈迦様の掌

ご隠居。発展の“陰”とはどういうことなのですか?

物事にはプラス面とマイナス面があるということだよ。
東洋の思想で言う<陰陽>だな。

待ってました。安倍清明。

おいおい、ちょっと違うよ。

陰陽師でしょ。安倍清明。

ある事柄にはそれに反することがあり、それが表裏一体となっているという考えだよ。

日本の急成長でいうとどうなるんです?

はっつぁん。冷蔵庫・カラーテレビ・電気洗濯機はあるかね?

ご隠居、馬鹿にしないでくださいよ。エアコンもセルテレも持ってますよ。

それはご満足だな。

チョー満足。ありがたい世の中に生まれてきたものですよ。

ものがあって、便利になってありがたい。
物が幸せや目的の対象になったのが、産業化された社会というわけだ。
物が希求の対象ということは、われわれの価値観がチョー現実的になっているということだな。
唯物観の世の中といえるだろう。

金やものがあって豊かな気分になれば、まあ、幸せって言うものでしょうね

産業化社会が追求したのは効率だ。
効率を高めるためには、科学的手法が必要とされた。
教育がこれに応えた。
結果、教育は集約された価値観を植えつけた。

突出も作らない、落ちこぼれも作らない、平均教育ってやつですか。

そう、そして<合理的><生産的>な人間。

企業戦士っていうやつですかね。

消費社会・大量規格生産・効率。
これらは、前向き拡大イメージだな。 
産業社会の<陽>の面というわけだ。
このような<陽>の面が強くなるのに比例して、
背中合わせに存在する<陰>の面も膨らんできたということだ。

わかりやすく説明してくださいな。

物が少ない時代は、それが画一的なものであっても、物を獲得することに生きがいや幸せを強く感じた。
ものがあふれるようになって、
ものから得る幸福感は鈍感になった。
鈍感になったがゆえに、
理性や倫理を超えて貪欲になった。
モノ・カネを獲得しようという意欲が資本主義の心理面の支柱だろう。
獲得意欲が限度を超え健全さを失えば、
その支柱が腐りだしたのだから、
資本主義が揺らぎだすのは当たり前だ。
そして、貪欲さは資源を食いつぶし、環境を破壊しだした。
資本主義が成熟期から老齢期に入ったということだ。
つれて、国民も老齢化しだしたということだ。
ヨーロッパの先進国は日本よりもこれがはやかったわけだ。
整理しよう。
資本主義の<陽>・・もの・金・個・私有・欲求・生(現世)・スピード・拡大・・
     <陰>・・こころ・共生・共有・自制・死・スロー・安定・・
<陽>が膨張しすぎ自己崩壊をきたしだした一方で、
<陰>の部分が現れだしつつあるわけだ。

なーるほど。
陰陽、陰陽。
くわばら、くわばら。

これからの10年20年が高齢資本主義社会へのシフト時期になる。
社会的摩擦・世代間軋轢などあらゆる面で激震が起こり、
余震を誘うのは避けられないことなのだ。
そういう激震をおかしいとかだめだとか言って、
これまでのままにせよというのは、
こういう社会の変革を見ない論外の論というべきだろう。
戻すのではなく、進めるのが筋というものだろう。
そうすれば、陽から陰へ、陰から陽へとヤジロベエが働いてくれるのさ。

ヤジロベエですか。

そう。
陽から陰に変わるのだから、
パラダイム・価値観つれて制度や仕組みもガラッと変わらなければ社会は崩壊しちゃうだろう。

つづく。

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週末つれづれ草子(2004年5月9日)

2006-02-16 08:44:31 | 感想・見解
先週のゴールデンウィークは、例年どおり田植えでした。
以前、玄関前にイモリが這っていたことをいいました。
しろかきをしていて嬉しくなりました。
イモリがいたのです。
6つがいも。
田をひっかきまわしたため、交尾を邪魔したようです。
ご免。
うまく子孫を残してほしい。
頼みます。
さらに、アメンボーが沢山水面を滑っていました。
その後、苗を植え付けていたときに気づきました。
アカネが数匹水面数十センチの上を滞空していました。
よく観ると、糸トンボが水面を軽くたたいていました。
数種の命が戻ってきたのを確認しました。
ただし、これらがいたのは山の水を引いた棚田です。
川水を引いた田では見かけませんでした。
山水と川水(この辺は中流にあたりますか)の清さの違いでしょう。
川水も大分清さを回復してきております。
しかし、まだまだ川の浄化が足りないことを教えてくれた田植えでした。

先週、昨年植えたところに朝顔が芽を出しているのに気づきました。
昨年こぼれた種が芽を出したのです。
早速採取しておいた種を播きました。
それにあの「中国4000年の朝顔」の種も。
数日前から芽を出したのですが、「中国4000年」の芽は出てきません。
なぜでしょうか?
昨日二回目の種まきをしました。
「中国4000年の朝顔」の残りの種もまきました。
「中国4000年の朝顔」よ、芽を出して頂戴。


お釈迦様の掌(続報8)

東証1部時価総額350兆円割れ。3月25日以来。
東証1部値下がり銘柄3日連続1000超。2002年9月以来。
好調に推移してきた株価もここにきて一息し、やや下降気味。
11500円前後に。

           A       B       
2002年     334兆円  10,500~11,500円
2003年     403兆円  11,000~12,000円
2004年1~3月 146兆円  12,000円前後
Aは株の取引総額。
Bは日経株価。

            C      D
2002年     110兆円  0.6兆円  
2003年     130兆円  7.0兆円  
2004年1~3月  51兆円  3.5兆円  
Cは外国投資家取引総額。
Dはその買い越し額。

株の取引が活発化し株価も上昇してきました。
それに、海外投資家が活発に日本買いをしてきていますね。
2004年1~3月では総取引額の35%(51÷146兆円)が外国投資家。
そしてここにきての下落。
恐らく外国投資家の売りによるのでしょう。

なぜ外国投資家が売りに走ったのでしょうか。
一般には(アナリストは)こう分析しています。
「円安のため経済の先行きを懸念した」
的外れの観方ではないのでしょうか。

こう観るべきです。
「海外投資家が売りに出たので円安になった」
ちなみに、
4月第3週の海外投資家の取引総額は、4兆円、売り越しが0.6兆円。
これまでの趨勢では外国投資家は買い越しで推移してきました。
ところが、4月に入り、売り越しに一転したのです。
なぜか?
前の表が語っています。
買い越ししてきた間、
株価は10,500円から12,000円にあがってきました。
儲けていますね。
買い越ししてきた間の<円ドル>レートは105~110円でした。
平均107円ぐらいでしょうか。
4月は105~108円した。
買い越し時のレートと差はない。
ここで売れば株価上昇分だけ儲けられる、と外国投資家は売りにでたのですね。
そしてさっさとドルに替えたのでしょう。
その結果、ドル高円安(株を売った金をドルに替えた=ドル買い円売り)を来たしたと観るのですが・・・。

要はアナリストが言うように円安だから株価が下がったのではなく、
外国投資家の株の売りが進んだから株価がさがり、
売って得た金(円)をドルに替えたから(円売りドル買い)ドルが上がった(円が下がった)のではないでしょうか。
アナリストの見方は原因と結果が逆さまと思うのです。

前にも言ったように株はやったことがなく、研究しておりません。
しかし、アナリストの解説を聞いていて、どうも腑に落ちないので、
藪にらみをしてみた次第です。
株をやる方は、海外投資家の売り越し額または買い越し額と円ドルのレートの関係を調べられることをお勧めします。
なにせ35%以上を海外投資家が取引しているのです。
彼らは株価に円ドル相場を絡ませて売り買いに出ていること疑いなしでしょう。

つづく

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週末つれづれ草子(2006年2月12日)

2006-02-12 20:16:11 | 感想・見解
前回、<昨秋の柿の超豊作が、野鳥が植木の実をついばみにこない理由だ>と古老に教えられたことを話しました。
野鳥は、周辺に食べ物が多ければ庭に寄ってこない。
イノシシやシカも同じことではないでしょうか?
これらが畑や敷地内を跋扈し作物を食い荒らすのも、
周辺の山野に十分な食べ物がないためなのでしょう。
野獣が人間の生活圏へ侵入するのは山野での食料が不足しているからだ、
という食料不足説は相当前に指摘されたところです。
その内容は、つぎのようです。
<山野・里山が放置され荒れたために餌になる樹木が減ったからだ>
これにはちょっとうなずけないのです。
里山が荒れたために、食料になる木が減ったとはいえるのか疑問に思うのです。
確かに山は手入れがされないため、
雑草や潅木が生えたり、枝がはびこったりしています。
しかし、食料になる野草や樹木が減ったようには見えないのです。
原因は他にあるのではないかと思えるのです。
仮設は次回に。


お釈迦様の掌

ご隠居。
年金の話の前に、
日本社会の行き詰まりのことをもう少し説明してくださいよ。

経済産業面から見ると、こうなるのだな。はっつあん。

へい、根性入れてうかがいます。

そう気負いなさんな。
何回も繰り返し言っているが、
日本が驚異の経済成長を遂げたのは、
製造加工貿易(原材料輸入・製造加工品輸出)と大量消費によるのだな。
産業はおおいに発展し、所得はうなぎのぼりに上がっていった。
これを支えたのが技術だ。
やれ技術革新だ・新開発だ、
と各企業がしのぎを削った結果が発展を促してきたわけだ。
ところが気がついたら、
亜硫酸ガスだ、フロンガスだ、アスベストだ、
ということになった。
水質汚染・大気汚染・産業廃棄物など、
われわれの生命を脅かす環境汚染だ。
生活面でも限界が来ただろう。
ただと思っていた水を買って飲むようになって来た。
生活廃棄物の処理に四苦八苦をするようになった。
技術のもたらした陰の所産ということだ。
もはや技術では解決が困難か、
できても安全確保などコストが高すぎて手を出せないようになった。
行き詰まりだな。

ウーン。

もう少し産業面から言おう。
産業構造に変化が生じてきたわけだ。
前回言ったように、
もの造りをし、つくったものを輸出して、
ふんだに稼いだマネーを使って富を生む産業が前面に躍り出てきた。
さらに、いまをときめく「デイケアー○○」。
情報産業・ソフト産業の出番となった。
企業のハイテク化・IT化も欠かせなくなった。
このような変化や新しい産業は、
高度成長をもたらした産業構造
・ ・・大量生産・コストダウン・利潤の最大化・大組織など・・・
とは一線を画すものなのだよ。
今増殖している福祉産業ひとつをみてもそれがわかるだろう。
地域に密着し、ケアーというソフトを提供するなど、
大量生産とは無縁なわけだろう。

<是>と思ってやってきたことが、
気がついたら<非>となっていた。
パラダイムの転換。
混乱・錯乱・動転・・・に倫理観も喪失してしまったわけだ。

これが、キャパシティーが縮みだしたということなのですね。

そういうわけだ。
それを人々は敏感に感じているのだ。

なーるほど。

とうことで、今日はこれまでとしよう。

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