トランク企画

インプロ(即興演劇)ユニット トランク企画のブログです。
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エッセイ「わたしとインプロ」 木村雅子

2017年11月01日 | 日記
トランク企画は今年10年です。

この10年目に、アンサンブルメンバーとして活動してくれていた友人が二人アンサンブルメンバーを去りました。

フレキシブルで、かっちりした形があるグループではないのだけれど、それでも
体っていうのはとても正直で、そうか、友人たちはわたしの一部になっていてくれたのだ、ということを深く感じています。

人は、自分を創ってくれる人生の一部なのだなぁ、それは無意識にも体に刻まれているのですよね。

そんなことを改めて、感じさせてもらっています。
自分の中で、関わりがあればあるほど、きっとそうなのですよね。
自分の選択した関わりの中で、そう感じさせてもらえるのは、幸せなことです。
そうではない環境のことも、書きながら思ってしまうから。


だから、10年、ヒャッホー という気持ちよりは、今年はいろんなことを振り返って考えています。
そして、それぞれの人が、それぞれの求める人生を送っていく、バラエティーを強く思っています。

やっぱりありがたい10年です。
ありがとうございます!!


わたしにとって、インプロというのは、”人との関わり、自分との関わり”が一番大きなものです。
舞台上では、大切にしているいろんなことがあるけれど、人生で影響をあたえられたのは、”人との関わり、自分と周りとの関わり”が一番大きかったように思います。


創ることに参加する、ということは「心が関わる」ことなしでは、できないのだということを劇団に入っていたときに教わりました。
自発的に関わっていかないと、きっとすべてを、そして自分というものも大切にできないのだろうということ


わたしは、案外と”人は怖い”と思っていて、上っ面で人と関わってきたのですよね。
当たり障りなく、すべてと心で、なるべく関わらないように生きてきた。
ただ生活するのであれば、それで生きられてしまいます。
けれど、大きく傷つくことはないかもしれないけれど、じわじわっと自分を殺していってしまうのですね。
上っ面ではだめなのだ、ということを教えていただいて、そして出会ったインプロでした。


インプロには人生のキーがいっぱいです。
なんていったって、答えは”今”にある
ということで、はっきり答えはない!笑

自分の中に見つけます。

Yes and, Follow the Follower,listen, trust・・・
というキーのことばをもとに、自分で考え、感じ、進んでいく



関わっていくってなんだろう

コントロールすることも、されることもなく、お互いに活かし合うこと
自由であること
人生に、ものごとに自発的にいるということ

楽しむこと、わくわくしていくこと


自分のことも、これからというときにインプロのカンパニーというものを立ち上げて
自分だけでなく、みんながそんな風にいられる空間って、なんだろうとやってきました。

だから、これが、わかった!!と、10年の今、言えたらばカッコイイのだけれど
行動をして、起こる物事の後でいろんなことに気づくことばかりです。


今、起こっていくことは、自分の性格とも、随分と関わってくるもので、自分のいろんな面も見ていくことになります。
だめな部分も、もちろんいっぱいで、失敗もいっぱいです。
まったく別の人間である、相手との掛け違いもやっぱり起こります。

簡単にみんな自由だ〜!とはもちろんならなくて、人との関わりの中で、ひとつずつ経験を積み重ねていくしかないなって
そして、ひとそれぞれに、通る道も方法もさまざまです。

ひとつひとつの積み重ね

でも、そう、みんなそれぞれが途中なのだということ。
それは、きっとイコールなのだろう。

その、途中の出会いを、いかにいくのか


もっともっと信じて、フラットにいたい、と
いまもずっと、これからもずっと、今を追いかけて、今にいるってなんだって思いながら
伝え合うことの素晴らしさも、大変さも経験しながら

やっぱり、バラエティーを受け入れあえる、楽しみあえる場所をつくっていきたいと思います。

そして、自分を大切にしてあげること

これは、たくさんの人が、口々に言うのを最近聞くことが多いなぁっと思います。
いや、わたしに大切なことだから、やってきてるのかもしれませんけれど
ついつい、置き去りにしてしまう自分のことを見つけてあげること。



とにかく、臆病だから、もうちょっと、もうちょっと、勇気を積み上げていきたいなぁ
臆病なことによって、随分と掛け違いを起こしてきてしまいました。

だから、もっともっと ”信頼” へ進んでいきたいと思うのです。

まだまだ、道の途中。

臆病な人は、一緒に少し、少し勇気をだして、応援しあっていきましょう。

わたしにとってインプロは、自分の人生を、人と共に生きていく、糸ぐちです。