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支流からの眺め

武漢コロナウイルスはステルスか

 武漢発の新型コロナウイルスは、瞬く間にPandemicとなってしまった。そうなった理由には、中国の隠ぺいとWHOの忖度という作為的な要因に加え、グローバル化というお題目で盛んになった国境を越えた人の移動がある。これらは、いずれも人間側の落ち度であろう。しかし、それだけではない。

 ウイルスは、必ずしも病原性を持っているわけではない。ヒトに寄生するウイルスでも、感染しても害を与えることなく、共生しているウイルスのほうが遥かに多い。人間にとっては、病原性のあるウイルス、例えばインフルエンザや麻疹(はしか)ウイルスなどが重要である。しかし、これらは病原性があるが故に人から目の敵にされる。しかも、感染後すぐに症状がでてしまうので、その所在が容易に知れてしまう。Pandemicになるには不利である。

 ところが、この武漢ウイルスは、感染していても症状が出ないことがあるらしい。つまり、気づかれないで侵入できるわけである。侵入後は、そのまま何事もなかったかのように消えていくこともある。しかし、無症状であっても飛沫などに出てくる、つまり他人に伝染することは可能らしい。このいつ来たのか分からない性能が、感染が広まりPandemicになった理由のひとつである。あたかも、レーダーに映らないステルス戦闘機のようだ。

 ステルス戦闘機は、レーダーで捕捉されないうちに、実はあなたのすぐ頭上に侵入しているかもしれない。それでも、肉眼ならステルス戦闘機がみえるはずである。但し、早くに見つけることはできない。人力頼みで効率も悪いし、見間違えることもある。手作業で行っているPCR検査が、これに当たるだろう。

 残念ながら、ステルス戦闘機はいつも静かに飛び去るとは限らない。攻撃するかどうかは相手の気まぐれ次第で、交渉の余地はない。そして、もし攻撃を始めれば、命を奪うだけの殺傷能力をもっている。武漢ウイルスは、いったん体内で暴れ始めると、時に強烈な肺炎や全身の臓器不全をおこし、若い人でも短期間で死に至らしめることがある。

 武漢ウイルスは、いつくるか分からない、そこにいるかも知れない、狙われたら終わりかも・・と思わせる能力を有している。これは、まさしくステルス性と呼ぶにふさわしい。この不安は、間違った情報でもパニックを誘発する。富士川の合戦で、飛び立った水鳥に平家の兵が逃げ惑ったのと同じである。それに似た心理状態に、世界中がなっている。

 不安の雲に覆われた世界を睥睨しながら、大空のかなたをステルス戦闘機が悠々と巡航している。

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