熊本は実に路面電車が似合う街だと思います。駅と市街地が適度に離れているので、その間の交通としても結構便利ですし、市街地と健軍方面の住宅地を結ぶ役割としても、一定の需要があって、バスより定時性その他、使い勝手がよさそうです。
これは熊本駅付近です。この時は、九州新幹線の開業が間近で、駅の改良工事が行われていました。
昔の熊本駅前というのは、何だか寂しげな、うらぶれたところでした。県庁所在地と思って下車しなければ、この程度の駅前はどこにでもあるのですが、とても県庁所在都市の表玄関には見えませんでした。古びた土産物屋などがありましたし、ちょっと入るとホテルや旅館があるエリアもあります。ですが、何となく時間をつぶすのにも困るような所だった印象があります。
九州新幹線の開業を機に、駅自体も集客力を増したのは、良いことに違いありませんが、あの何とも寂しげな熊本駅が、今となっては懐かしいです。もっとも今も駅こそ綺麗になりましたが、駅周辺はそんなに活気がないままだとは思いますが。
右手にショベルカーが見えますが、これも新幹線開業関連工事のためです。11月の爽やかな秋晴れの朝で、その爽やかさを壊す雑然とした工事風景を避けるように撮ろうとした気がしますが、見事に写ってしまっています。
(Kumamoto, Japan. November, 2008)