JRの富山駅は、市街地から少し離れているので、中心部に行くには、トラムを使うことになります。歩けない距離ではないし、バスやタクシーもありますが、私は断然、トラム派です。
富山は、北陸の県庁所在地でも、金沢の影に隠れがちで、今ひとつ印象が薄いと思う人も多いのではないでしょうか。確かに、都市の規模や市内の著名観光名所など色々な面を見れば、金沢に軍配が上がるのは仕方ないかもしれません。ですが私は昔から、富山の方が印象が強いです。その理由の一つが路面電車の存在だと思います。
しかも富山は最近、市の中心部で路面電車の新路線開業という、近年の日本ではほとんど例がない快挙をやってのけました。
その新規開業区間によって、富山のトラムは環状運転が可能となり、環状線という系統が誕生しました。それに使われている車輌が、新型のバリアフリー低床車です。一番右上の写真がそれで、他系統の従来車とは一見して違う電車だとわかります。
新規開業区間は、市街地に最近になって線路を敷いたので、十分なスペースが確保できなかったのでしょうか。線路は単線で、環状線は一方通行の片回り。逆方向の路線はありません。路線長は900メートルで、途中の停留所は3つだけです。短い区間だからこれで十分という判断かもしれませんし、まあ用地買収等に莫大な投資をせずに利便性を高めた点を評価すべきなのでしょう。趣味的には、単線のまま、途中に一つぐらい交換駅を作り、両方向運転してくれたら面白かったのに、と思ったりもしますが。
運行しているのは、富山地鉄で、公営ではなく民営ですが、自治体も協力して、公共交通重視の都市づくりを目指しているそうです。ただ、平日の夕方という時間帯の割には、どの電車を見ても、利用者はそれほど多くありませんでした。何とか一層根付いて欲しいものです。
(Toyama, Japan. June, 2013)