朝の国鉄長崎駅前です。当時、運賃80円という格安の均一料金で、土地の狭い長崎市内の足として利用されており、いつも結構混んでいる印象もありました。
当時の国鉄長崎駅の駅舎は、大きな三角屋根が印象的な建物で、何とはなしに、長距離列車終着駅という風情を醸し出していた気がします。そうやってたどり着いた駅前から今度は路面電車というのが、旅の情緒を一層盛り立ててくれました。駅こそ変わったものの、この風情は今もなお受け継がれていると思います。
路面電車は、他の多くの都市と違い、市営などの公営ではなく、民営の長崎電気軌道。人口密度が高い上に観光客など訪問者も多い街なので成り立つのでしょう。この写真当時の車輌の中には、今なお現役のものもあるそうです。再訪して探してみたい気もします。
(Nagasaki, Japan. November, 1982)