小春的“かわいい・気になる・くまなく・けっこう・心地良い~♪”

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小春日和生活のあれこれ綴ります

2009Xマス・類つく二次 

2009-12-21 17:51:18 | 小春的〝小花男二次〟
私のクリスマスによせて度   

類二次を一回書いて文章の才能はポイッとナー、見限った私でしたが、複数リクをいただきました。
こんな北辺の果て小春ブログを読みにご訪問いただき、さらにリクまでいただいたことに大感謝。

私の大好きなクリスマスキャロルにリンクな2009Xマス・類つく二次一気書きします。

ぶっつけ本番です。到らない所、もし多々ありましてもどうかクリスマス精神発揮の広~いお心でお許しくださいねぇー^0^

『Angels We Have Heard On High』・・・天使が舞い降りた 類つく編

びんぼうなあたしにとってタダで見られるのは一番なのだけど、この季節に街路樹や駅前で輝くイルミネーションに目を凝らすのは止めた方がいい。

お店のウインドーや入り口に立つ大きなクリスマスツリーも視界に入れないほうが方がいい。

ましてや温度が一度下がるたび寄り添えるからうれしいんでしょ!と八つ当たり以外の何ものでもない怒りを向けたくなる仲の良さそうなカップルに遭遇するのは一番面白くない。

NYに行った道明寺とは遠恋中とうとう一度もクリスマスを一緒に過ごすことなくすれ違ったまま別れてしまった。

途方に暮れたり、寂しさで心が押しつぶされそうな時を見計らったように「到来物があったけど甘い物は苦手だから」と有名なお店の繊細なスイーツ。これなら自分も飲めるからとハーブティーも携えて尋ねて来てた花沢類は現在中国の湖北省、三国志で有名な武漢(ウーハン)に支社長として滞在中。

長くヨーロッパを拠点にしていた花沢物産の事業も米国発の金融危機後は人口に比例して躍進を続ける新興国にシフトを変えつつある。

上海や北京よりも開発遅れだけどその分まだまだこれからの部分が見越せる武漢(ウーハン)に支社を据えた。言うなれば花沢物産の後継者がこれからが懸かる支社を預かったわけだ。

花沢類が大きな期待を寄せられて自身も頑張ろうとしているのはとてもうれしい。だからまだ残暑が厳しかった頃の出発の日には笑顔で見送れた。

だけど秋分が過ぎ立冬となり、気温が下がるにつれクリスマス一色となっていく雑踏に半比例してあたしの心の彩度は退色していった。

だからこそ立ち働いて時間を遣り過ごそうとクリスマスイブはWヘッダーでバイトを組んだ。

いつものバイト先の団子屋さんの女将さんは
「さすがにこの日ばかりは常連さんもケーキを召し上がるから客足も売り上げも普段の半分」と栗のシブ皮を思いっきり噛んだような表情。

かといってあたしの時給まで半分なんてあこぎなことにはならないし、賞味期限が切れたて大福が半分やけになった女将さんの英断で食べ放題になった。

体力はほとんど温存出来たしおなかもくちた。心の彩度は落ちっぱなしでもとってもオイシイ日だった。

そのあとは週末だけ始めたファミレスの遅番に入った。「クリスマスは好きな人と過ごすからとバイトの休み希望が殺到したから自分もシフトに入れるしかなかったよ。しかもホールと厨房2ポジだよ」とこぼしたあとで、

「牧野さんは今付き合っている人はいないみたいだからラストまでフルで入ってくれたら特別加算150円付けるよ。」

人の弱みと足元を的確に見て取った店長がいかにも大盤振る舞いだ。これなら断らないだろうと自信満々で言い放った。

それならばわざと断ってやろうかと持ち前の天邪鬼心も出かけたけれど目の前の大金(?)のため勤労に励むことにした。

閉店後の清掃をしながら『あたしってあたたかな心を失って金儲けのためだけに生きてきた、まんまクリスマスキャロルの主人公・スクルージみたい』と思わずため息が出た。

ため息まで拭き取るようにクラフレットで総てのテーブルを拭き終わって本日の業務は終わり。残り物だけどとチキンのから揚げとポテトフライと粗引きソーセージをもらった袋をブラさげながら家路についた。

空を見上げると都会では珍しいほど星が見える。「天使が降りてきそうなほどの瞬き」冷たい夜空の崇高な光に魅入られたように空を見上げる。

心の彩度が退色してから知らず知らずにうつむき加減が多くなっていたと自分でも思いっきり空を見上げることが妙に心地良かった。

「 Les Anges dans nos Campagnes」

「・・・・・」

まったく聞き取れないのに心の襞(ひだ)の隅々まで染みとおっていく声。

渇ききったのどに水を流しこんだらきっとこんな感じなんだろう。つじつまの合わないことを考えながら発せられたほうを見る。

「花沢類!」

柔らかな微笑を浮かべながら立っているその姿を見ながらまだ本物の花沢類だとは信じられなかった。

「レ・ザンジュ・ダン・ノ・カンパーニュ・・・我らが牧野(野辺)に天使が」
牧野にピッタリのクリスマスキャロルだね」

さっきまで寒いほどに冴えるイルミネーションなんて見るのも嫌だ。
クリスマスイブこそ忙しく日付が変わる直前まで働いてやり過ごすに限るなんて気持ちは張り詰めているのにカラダには寒風が吹き込んでいた。輝くイルミネーションも光量が絞られたみたいだった。

なのに急に光が差したみたいに明るく思える。今までセーブしていた心臓がドクドクと血液を送り出したかのように体温が上がった気がする。

「どうして?」

「牧野が泣いている気がした。って言うより泣いてることにして逢いに来たかった。でも本当に泣いてなんかいないよね」

「まさか。今日なんてひまだから団子屋さんはタダでバイト代もらったみたいで、実際タダ大福がエンドレスだし、ファミレスは時給150円増しでお土産付き、ワッハッハァーだし」

「花沢類に逢えるおまけが最後についてトリプルワッハッハーだよー」と笑ったつもりが急に鼻の奥がツンとした。

ヤバっ。見られたら恥ずかしい。大慌てで顔を背(そむ)けたけれどツッと涙がこぼれてしまった。

それを見過ごすことは絶対にない。ボォーとしているようで肝心なことはちゃんとみている。鈍感娘のあたしとはまさに真逆の花沢類。

フワッと後ろから抱きしめられ耳元から声がした。

「寂しい思いをしているんじゃないかと気が気じゃなかった。明け方牧野が俺を呼んでいる気がしたんだ。気がついたらまた飛行機に乗っていた。」

「中国は旧暦で祝う正月が一番のイベントだからこの時期でもチケット比較的取りやすくて助かったよ」と続けたあと何と歌を歌いだした。

「♪~Angels We Have Heard On High,
Sweetly singing o'er the plains
And the mountains in reply
Echoing their joyous strains.

Glo~~~ria, In Excelsis Deo
Glo~~~ria, In Excelsis Deo」

意味はほとんど聞き取れないけれど、花沢類の低くて甘い歌声が心の隅々にまで入り込んでくる。

花沢類のヴァイオリンがプロ級なのは知っていたけれど、激レアの歌のうまさも半端じゃない。

それも後ろからそっと抱きしめられた耳元で歌われたらたまったものじゃない。普段は憎たらばかり叩くあたしの口も硬く閉じた貝のように閉じたままだし。

歌のあと「ナンだかいかにも知ってるだろとひけらかすみたいだけど、知っていた方がわかりやすいから」とまたまた耳元で解説してくれた。

「フランスシャンパーヌ地方の伝統的キャロル(賛美歌106番)『Les Anges dans nos Campagnes』が原曲。さっき歌ったのは恥ずかしながらの英語ヴァージョン」

ラテン語のコーラス部分、「Gloria in Excelsis Deo! 」(グローリア・イン・エクセルシス・デオ!・・・荒野(あらの)の果てにというフレーズが有名。」

「クリスマスイブだから普段しないことするのもいいかな?
牧野だけだしね。いるの。で、牧野だけだし。いて欲しいのも」

そういって同じメロディーでさらに聞き取れない言葉のさらに甘く、気持ちよく、心が熱くなっていく歌が続いた。

「♪~Les anges dans nos campagnes
Ont entonné l’hymne des cieux,
Et l’écho de nos montagnes
Redit ce chant mélodieux
Gloria in excelsis Deo」

「おそまつさま。フランス語ヴァージョンでした。意味は

天使たちが、我らが牧野(野辺)にて
空の高みより聖歌(キャロル)をうたいたまえる
山々にこだまする
なんとやさしい歌声が繰り返されることよ
なんと崇高なるところ 神に栄光あらんことを

ねっ、牧野にピッタリでしょ。」

そう言って花沢類はいつものようにクスっと笑った。

その瞬間だった。あたしの心に天使が舞い降りたのは。で、舞い降りた天使のいざない役を担った花沢類が同じフレーズを繰り返した。

「クリスマスイブだから普段しないことするのもいいかな?
牧野だけだしね。いるの。で、牧野だけだし。いて欲しいのも」

そう言ってあたしの唇に触れるだけのキスを落とした。

驚いたあたしはファミレスでもらったお土産の包みを落としてしまい拾おうとして屈んだ。その時手首につけている時計の蛍光塗料の文字盤が見て取れた。

日付変わったんだ。イブからクリスマスに。

あたしたちのこれからももしかしたらイブから次へと変わっていく。そんな予感が少しした。

終わりです。。。


(私からのささやかクリスマスメッセージです)

小春的大好き「Gloria in Excelsis Deo! 」(グローリア・イン・エクセルシス・デオ!・・・荒野(あらの)の果て。

オーストラリアの女性歌手 Silvie Paladinoさんが歌われています。
残念ながら激レア、花沢類編ではございません!(笑)

聞いてみようかな?と思われた方いらっしゃいましたら
Silvie Paladino sings Angels We Have Heard on High 

http://www.youtube.com/watch?v=WTB2OS2psIQ&feature=related
← 囗ρ(^ー^*) 検索してみてくださいね。

きゃあー4700文字になってるよー。退散ーー^

きのう12月20日の閲覧数:491PV ご訪問者数:153IP
順位:1,340,244ブログ中8,366位でした。

いつもご訪問いただきお読みくださる方、初めてお立ち寄りくださった方、ありがとうございます。
今日も良い日をお過ごしください~♪ よければまた遊びにいらしてくださいね(*⌒ー⌒ *)
Comments (2)
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