ぱれお・はぺとろじー

古代の爬虫類・両生類についてのあれこれ

あえて論文をすすめない

2024-01-14 10:25:45 | 雑文

いまさら言うまでもない話かもしれませんが、私は古生物学の論文が好きです。
自分がそうそう気軽に行けない遠い国で見つかった化石、普段は公開されていない博物館の収蔵庫に眠る標本、大掛かりなハイテク装置を使った研究・・・
そういったものから明らかにされる古生物たちの生き様を著した論文を読むのは本当に楽しいものです。
そして、そのような古生物学の研究の世界の一端を一人でも多くの方に知っていただけたら嬉しい、と思いながら、日々ブログやX(旧Twitterという注釈は一体いつくらいまでいるのでしょうね?)にしたためております。

だが、私が老若男女問わず論文を読んでほしいと考えているのか?と問われると、そうではありません。
とりわけ、中学生や高校生くらいの若い人たちは無理して論文を読む必要はない、というのが私の持論です。

このくらいの年代の人たちにとって論文というのは”酒の肴”のようなものなのではないか、と私は思っています。

若い人たちがそれを味わうこと自体に問題はないし、その年代で美味しさが分かっていて好きだ、という人たちが摂取するのを止める必要はありません。
ただし、それらはあくまで大人向けのものであり、必ずしも成長期の人たちのことを考えて作られているものではないという点は留意するべきでしょう。
中学生や高校生の段階でその美味しさが分からなくても何ら問題はないし、ましては無理に今美味しく食べようとする必要なんて、さらさらございません。

無理に論文を読むよりも、学校の勉強をそれなりにやって、あとはスポーツとか芸術活動とか、今しか摂れない栄養を摂ってもらった方が良いのではないでしょうか。

そのうえで然るべき時期が来た時に論文と向き合えば、きっと栄養になってくれる、と私は思います。