道東を発見する旅 第3の人生

新しい居場所、島の写真、朝礼で涙、テレビのこと、秋の始まり

趣味の話題や人生観の話題が続いたので今日は病院の話を書きます。

居場所を新設した

自分の居場所である部長室は、ネットカフェみたいなスペースである。そこでは、時折、他の人の電話の声が聞こえるだけで、普段はシーンと静まりかえっている。

穴倉みたいな場所に潜り込むと、いつの間にか寝入ってしまう事が多い。他の先生もそうなのだろうけど、もう少し緊張感をもって仕事をするスペースが欲しい。

そこで、今週、検査室の奥、技師長の机の隣に、自分のデスクスペースを作ることにした。机を運び込みデスクトップのコンピュータ、大きなモニター(24インチ)、プリンターを運び込んだ。

ある若い技師さんは24インチのモニターを見て、うらやましいと言っていた。ノートパソコンしか持っていないそうだ。確かに狭いアパートだったらデスクトップは置けないのかもしれない。

英語の厚い本2冊

かねてから計画していた統計処理ソフトの勉強をするため、英語の厚い専門書を2冊、机の上に置いて、早速スクリプトの勉強を始めた(英語の本しかないのだ)。

技師長は凄いですね、と言ってくれる。技師さん達も、チラチラ見ているようなので気合いが入るのだ。

島の写真

さて、以前から島の写真を見せて欲しいという人がいたので、大きなモニターで島の写真を見せてあげた。

ちょうど1年前、9月の半ば、甥が島に遊びに来てくれて、その時の写真を見ていたら、自分はカーディガンを着ている。空はどんよりと曇って寒そうだ。辛くて淋しかった記憶が蘇った。

前回の記事のように、今は都会で何事も無かったかのように生活しているけど、この辛い経験があるから今の自分があるのだと、マイナスからプラスの記憶へと変換していこうと思う。

朝礼のメッセージ

昨日の朝、朝礼のメッセージを若い研修医の女医さんが担当していた。高校生の頃、対人関係で悩んでいたときに友人に連れられて教会に入ったこと、そこで聖書の話を聞き、神の存在を知り、1年後に洗礼を受けて・・・・という話を聞いていて、あまりの純粋さに感動してしまい久し振りに涙がいっぱい出てしまった。

悪いことに、昨日の朝は、あまり朝礼にこない、技師さんが2人居眠り半分で自分の横に座っている。涙をぬぐう姿を見られないように必死に我慢した。

若いときは、誰でも、本当に辛いことがいっぱいあるのだ。若い人が自分と同じように、若さゆえの苦しんでいる姿を見ると、かっての自分の気持ちが蘇ってきて胸がいっぱいになる。

60を過ぎた今となると、あの純粋さがうらやましい。

テレビ放映のこと

先週、予告を書いたが、一昨日の夜、NHKの「ドクターG」という番組に、自分の知っている研修医の先生が出演していた。

解答から言ってしまうと、副腎不全による脱力発作の症例であった。研修医の出演者は、東京、八戸、大阪(我が病院の○松先生)の3人であったが、最初のヒントでそれぞれ「肺炎」、「気管支喘息」、「低Na血症」と答えていた。この時点で○松先生は大きく一歩リードした。

贔屓目で見ているので、その後も他の人を圧倒していたようだ。この人はOsaka大学卒で、話していてもノーブルであり、学生の時、外国人のために医療通訳のボランティアをしていたという人だ。

お粗末ながら自分もヒントを聞いて内分泌系で副腎不全かな、と思っていたので、正解を聞いて安心した。

研修医のレベルだと、とんでもなく珍しい病気を知っていることがある。枝葉末節になると自分はかなわないけど、ここではそんな病気を出題することはないだろう。

昨日、病院に来て、○松先生に「昨日のテレビでは大変良かったですよ」、とメールを出した。

合同勉強会

一昨日の夕方、感染対策関連で近隣の2施設と合同で感染対策チームの勉強会が行われた。それぞれの病院が問題点をあげてお互いの意見を聞くという20人くらいの会であった。

うちの病院ともう1施設は「結核発見が遅れて困った」という内容のプレゼンであった。

うちの場合

うちの病院の場合、去年の暮れの症例である。

今年の4月、自分が病院に来て2回目の医局会で、担当の先生が結核の話をしていた。自分は保健所で結核審査会の委員を4年くらいしていたので、医者がどこで見落とすのか、そのポイントに対して自分の意見があるのだ。

医局会で、その見落とすポイントとして、CRPと白血球数がかい離する現象を説明した。あまり知られていない事であるので、皆にとって参考になったようだ。

他施設の場合

そして今回、他施設の先生が苦しそうに説明しておられたケースも全く同じところで穴に落ちていたようだ。

長い経過のある時点のデータを提示し「この時の検査で、CRPが12だったのですが、他には特に著見はありません」という説明であった。そのデータの白血球数を見たら、やはり自分の理論どおり7000と基準値内で増加していなかった。

プレゼンが終わってから、意見を言わせてもらった。一般に結核の専門家があまりいないこと、大学にいる10数人の呼吸器内科の先生も結核となると1人の担当の医師に回してしまうこと、自分は結核審査会で何年か委員をしていたことなどを説明したうえで、自分の意見である「CRPと白血球数のかい離」について説明した。

なぜそうなるのか理由も説明したので、きっと印象に残った事だと思う。うちのICNの看護師さんも自分の発言に対して喜んでくれていた。

週末のこと

このところ、勤務終了時に終礼をやっている。

昨日の夕方は、皆に「自分の予測では9月20日過ぎに気温が急激に低下します。気温が急変したとき、誰でも風邪をひきやすくなります。風邪をひかないために、寒いなと思ったら一枚上に着て、暑いなと思ったらそれをぬぐということを心がけてください。風邪をひかないように注意してね」と、まるで小学生に対する校長先生の訓辞のような話をした。

気がついたら、今日から9月の3連休である。島に住んでるときは9月の終わりになると、冬を意識し始めたものだ。だけど大阪では11月の終わりくらいまで、長い時間をかけて秋の深まりを味わうことが出来るのだ。

今週末は特に何も予定がないので、秋の準備を始めよう。スーツはまだ早いけど、秋色の洋服を引っ張り出したり、お店を見に行ってもいい。

今年の秋は、写真をいっぱい撮ろうと思ってデジカメ(これが凄いらしい、機会があれば紹介します)を注文していた。

昨日の夜宅配便で届いたので、週末は、その備品とか3脚を買いに行ったりするのも楽しみだ。

皆さんも秋の始まりを存分に楽しんでいただきたいと存じます。
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