『劔岳 点の記』の感想を少しだけ。

　やっとこさ『劔岳　点の記』を観た。評判通り、観ているだけで「現場は大変だったろうなぁ」と思わせる作品。スタッフも役者も文字通り身体を張って撮影に臨んだのだろう。実話に基づいた話なのだから、明治時代に実際に劔岳へ登った方々も、もちろん凄まじい苦難を味わったのだろう。
　どちらの方々にも敬意を表したいし、その偉業は末永く語り継がれるべきだろうと思う。しかし、それと映画が面白いか否かは別問題。大真面目に作られた立派な作品ではあるけど、あまりにも面白味がないし、盛り上がりに欠けるし、つまりはお行儀が良すぎるというかなんちゅうか……って、こんなことを書いてると「お前みたいなチャラチャラしたヤツにこの映画の良さが分かるか！」と一喝されそうですね。すんません。

　僕が観たのは朝9：30からの回。普段ならガラガラなのに、客席は3分の1ぐらい埋まっていた。そして、帰ろうとしてロビーに出たら、次の回を待つ人がズラズラズラーーーッ。映画館であんなに長蛇の列を見たのは久々だった。しかも、みなさんご年配の方ばかり。何はともあれ、木村大作監督、大ヒットおめでとうございます。