『Road to A LONG VACATION』に収録された「Summer Breeze (Demo Version)/大滝詠一」。
アン・ルイス向けに書かれた「Velvet Motel」の原曲。複雑なリズムになる前の曲が収録されていましたが、その素直な歌に耳を傾けています。
「Summer Breeze」の歌詞は次の通りです
夜 窓辺に より添えば そよぐ / よせる 波の音 耳元に はこぶ / Summer Breeze(SB) /
まだ来ぬ人 月影に おもふ / 花 首かしげ すずしい /(SB)(SB)/
夜空の星 まばたき / はるかな眠り 誘う Endless Sleep /
夜 とけだし 残る月 / (SB) / 空 はなびら 舞い踊る / (SB)(SB)
「はなびら 舞い踊る」とか「Endless Sleep 」とか、心の中を通り抜けるキーワードが、チラリホラリと降りかかる春の午後、「Velvet Motel」と「Summer Breeze」の謎をいくつか追ってみました(^^)。
- 「Summer Breeze」の謎を追え(その1)
「はなびら 舞い踊る」謎を追え!
まず「夏の風(Summer Breeze)が吹く中で空から花びらが舞い踊る」って、どんな光景なのか。歌詞を改めて通しで読んでみると、ふとそんな疑問がわきました。
それぞれの言葉はわかるけれど、夏の光景として、うまくイメージできないのです。夏の花の代表といえば向日葵ですが、向日葵の花びらが風で舞うことがあるだろうかとか。
昔、「うすむらさき色した深い眠り」ってどんな眠りなんだろう?と考えた時(うすむらさき色の謎を追え>)と同じような疑問です。
Summer Breezeの謎、まずは夏の花びらの謎を追ってみました。
“大滝詠一リリカル・ソング”(メロディックな曲をこう名付けた)には共通したイメージがあります。
「星、風、月影、窓、波の音」、そして「花」
作詞家大滝詠一の使う言葉には一貫性があり(使いまわしとも・・・)「Summer Breeze」は、星薫派作家大滝詠一の集大成とでもいうべき作品です(^_^)。(*註2)
その歌詞をみわたすと、「おもふ」という古めかしい言葉遣いも混じっていて、歌謡史、俳句、百人一首などのどこかに答えがあるのだろうと予測できますが、すぐに特定できる出展元は思い浮かびません。ヒント探しを兼ねて、まずは大滝詠一4万字インタビューにあたることとしました。
「Velvet Motel」については、男性の声で声を裏返している稀有な曲だということがインタビューでは強調されています。この話は2005年の内田対談でも出ている話(*註1)なのですが、芸能には表と裏があり、平野愛子「港が見える丘」やルー・クリスティ「Two Faces Have I」の裏声はそれを歌唱で体現しているという話です。
ラジオ番組「ゴー・ゴー・ナイアガラ」で大滝詠一、いや、イーチ大滝 (DJ)が紹介している平野愛子の曲が2曲あります。
「港が見える丘」と「君待てども」という曲ですが、いずれも1976年3月29日の 放送(第42回)でかかったもので、かれこれ30年ほど前に自分もそのダビングを聞かせていただき、いっぺんで平野愛子ファンになりました。
「Summer Breeze」の歌詞を眺めながら、久しぶりに平野愛子の歌を聴いてみて、突然の発見に一瞬、心乱れました。
平野愛子「君待てども」
1.君待てども 君待てども / まだ来ぬ宵 わびしき宵 / 窓辺の花 一つの花 / 蒼白きバラ / いとしその面影 香り今は失せぬ / 諦めましょう 諦めましょう / わたしはひとり
2.君待てども 君待てども / まだ来ぬ宵 朧の宵 / そよふく風 冷き風 / そぞろ身に沁む / 待つ人の影なく 花片は舞い来る / 諦めましょう 諦めましょう / わたしはひとり
(3番省略)
つまり、「Summer Breeze」の「はなびら 舞い踊る」は「君待てども」の「花片(はなびら)舞い来る」から、「まだ来ぬ人」は「まだ来ぬ宵 わびしき宵 窓辺の花 」からきているのではないかと思ったのです。
そういう観点で、よくよく眺めてみると、そもそも2番の「そよふく風 冷き風」=「Summer Breeze」ということなのではないでしょうか。
この曲は(いやこの詞は)、平野愛子の「君待てども」から、イメージを膨らませて、これまでの要素も入れて作った力作なのではないか?だから、平野愛子バリに声をひっくり返らせているのではないかというのが、自分の読みです。
世阿弥『風姿花伝』には「秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず」
とありますが、ひっそりと咲く夏の花。どないなもんでショ?(と、大滝さんなら締めたはず)
とありますが、ひっそりと咲く夏の花。どないなもんでショ?(と、大滝さんなら締めたはず)
(2021/04/18追記)
この「君待てども」の世界に
アネット&アヴァロンの世界を追加したのかもしれません。
夜 窓辺に より添えば そよぐ / よせる 波の音
Annette Funicello & Frankie Avalon 「Because You're You」
- 「Summer Breeze」の謎を追え(その2)
「首かしげ」の謎を追え!
次は小ネタです。
2番の歌詞に「花 首かしげ すずしい」とあります。なぜ首をかしげるのか、こちらが首をかしげたくなります。
この「首かしげ」の出典を追ってみました。
花が題名に出る曲としては、オールディーズ界では「花はどこに行った」「花のサンフランシスコ」とならんで街角男の異名も(日本では)名高いデル・シャノンの「Hats Off To Larry(花咲く街角)」が有名です。
日本では、東京でもアメリカでも長崎でも上海でも花を売る、花売り男(?)オカッパルです。
ということで、これは間違いなく岡晴夫「東京の花売り娘」の2番でしょう。
岡晴夫「東京の花売り娘」
「花を召しませ 召しませ花を / 小首かしげりゃ 広重描く月も新たな 春の宵」
この曲自体は「趣味を召しませ 召しませ趣味を」として「趣味趣味音楽」で「ゴー!ゴー!ナイアガラ」ファンにはおなじみの曲です。3番の歌詞に「影を追うよな甘い風」と風という単語も登場する春の唄なのですが、夏に応用したのでしょう(^^)
- 「Summer Breeze」の謎を追え(その3)
「Endless Sleep」の謎を追え!
その1、2は割と自信ありですが、その3以降はあまり自信ありません。よろしければお付き合いのほどを。
「Summer Breeze」の3番には「はるかな眠り 誘う Endless Sleep」とあります。たぶん、わが国ではそれほど使わない表現だと思います。
このパートでは、「Endless Sleep」という言葉を使ったきっかけはどういうことなのか追ってみました。
普通に考えると、「Endless Sleepに誘う」ためには
・白雪姫のよう睡眠導入剤のリンゴ?
・連れ寝?
など、睡眠導入装置の仕掛けが必要で、それについて訊きたくなります。そもそもどんな眠りなのか。
少し調べると、Jody Reynolds「Endless Sleep」という曲があります。
ジョディ・レイノルズが、エルヴィス・プレスリーの「ハートブレイク・ホテル」にインスピレーションを得て作った曲で、元々の歌詞は、デス・ソング(彼女が亡くなる)だったのですが、レコード会社からの意見を取り入れて救ったことにした(「I saved my baby from an endless sleep」という歌詞に変えた)そうです。
この曲はTeddy Bearsとカップリングになっているレコードもあるようなので、大滝詠一がそれを聴いていた可能性もあるし、あるいはカントリー好きなのでHank Williams Jr の歌を聴いていた、あるいは同名異曲でニック・ロウが歌ったものを参考にしたのかもしれません。
つまり、この「Summer Breeze」という曲は、亡くなった(endless sleep)人に向けた曲ということを意識して作った曲なのかもしない、というのが今回の結論です。
「Summer Breeze」は、有明の月の下で、亡くなった最愛の恋人だったり、肉親だったりを思って歌う歌なのだと思うと、アコギ一本で大滝詠一が歌うこの曲に感じる風は、これまでより少しヒンヤリとしたものになるのではないでしょうか。
- 「Summer Breeze」の謎を追え(その4)
「Green Light 仄かに光るアスファルト」の謎を追え!
雑誌『PEN』(2021年3月15日号)に、「Velvet Motel」についての松本隆のコメントがありました。
「(もととなった題材は)昔、ハリウッドのモーテルで、偶然、伊勢正三とプールサイドで詞のはなしをしてた。」
「Velvet Motel」は、『A LONG VACATION』の中でも作詞家松本隆のカラーが濃い歌詞だなと思うのですが、なぜこの曲(メロディ)にモーテルの詞がついたのか、深読みをしてみたいと思います。
いきなり推測から始まりますが、大滝詠一は、アルバム2曲目を高音で(裏返った声を入れながら)歌うクセがあった、言い換えると2曲目は高音で歌いたかった、のではないでしょうか。
これまでの大滝詠一のアルバムでは、A面2曲目に高音で歌う曲を入れることが多いように思います。
『ナイアガラ・カレンダー』の「Blue Valentine's Day」もそうですし、『大瀧詠一』の「それはぼくじゃないよ」もそうです。
忘れていましたが、『風待ろまん』の2曲目「空いろのくれよん」もそうです(Thanx!@metalside)
ここからはすべて妄想ですが、「Summer Breeze」という曲を作ったとき、大滝詠一は「それはぼくじゃないよ」のような曲を作りたくて、光、風、眠りの要素をいれて曲を作ったのではないでしょうか。
そして、久しぶりのアルバム『A LONG VACATION』を「ボーカルをメインとしたJ.D.サウザー『You're Only Lonely』のようなアルバムとする」というコンセプトを決めた時に、2曲目にはこの「Summer Breeze」を入れようと決めた。
新しいVOXでは、ロンバケの曲順が前後していく様子がうかがい知れますが、「Summer Breeze」はずっと変わらずにM2(2曲目)となっています。
それで、大滝側から、詞をつけるにあたっては、大滝=松本コンビ「それはぼくじゃないよ」の続編の詞を作ってほしいということを頼んだのではないでしょうか。
つまり、デモテープを渡し、この曲に松本らしい色をつけて欲しいという注文です。(色をつけてくれ~♪)
具体的には「まぶしい光」の中で「眠っている」君を「ただの風」がのぞきこんでいた、あの2人が今、どうしているかを書いてほしいということ。
松本隆が思いついたのは(あるいは「光、眠り、風」という3題話でお願いしたいと大滝から依頼があって入れ込んだのは)、
「仄かに雨に光る」アスファルトをみながら、今日は「ソファーで寝」る自分のいる「傾いてる風景画ひとつ」だったのではないでしょうか。
さらにもう少し妄想をたくましくすると、「それはぼくじゃないよ」でクレジットしている、ちぇるしいに歌わせるとしたらどんな歌詞がよいか考えたのではないでしょうか。
ちぇるしいは、大滝詠一がジョニ・ミッチェルの「Chelsea Morning」を弾き語ったのを聴いていたラヴィン・スプーンフル・ファンクラブの女の子からつけられたあだ名です。(この大滝版「チェルシー・モーニング」聞いてみたかった!)
そのジョニ・ミッチェルは、たとえば「Carey」のように変幻自在に裏声を操っています。今回のアルバムで、大滝が「ちぇるしい」として、こうした歌の男性版を歌おうとしているということも話したのかもしれません。
ジョニ・ミッチェルの曲をみると、実に色に満ち溢れた歌詞となっています。
「Big Yellow Taxi」でのピンクのホテルと駐車場(アスファルト)や「Blue Motel Room」の青い寝具なども頭にあったのかもしれません。ジョニ・ミッチェルとは全然関係なく、フィッツジェラルドの『華麗なるギャツビー』 で印象的に使われる「グリーン・ライト」(青信号)などのシチュエーションが用いられたのかもしれませんが、「Velvet Motel」の歌詞は、「Summer Breeze」以上に、時々ひっくり返り(最後は本物の女性の声になる)ちぇるしいの歌声に色どりを与えているように思います。
- 「Summer Breeze」の謎を追え(その5)
「ドラムパターン」の謎を追え!
「Velvet Motel」は、「Summer Breeze」(デモ)より複雑なリズムが続き、それが曲としての魅力となっています。アコギを重ねた「Summer Breeze」の完成版も聞きたかったですが、やはり「Velvet Motel」は完成度の高い曲だと思います。
昔から気にしていたリズムは、キャプテン&手ニールの「Love Will Keep Us Together」ですが、なぜこんなリズムをいれたのかについてを少し追ってみました。
最初、この文章を書こうと思ったときに考えていた結論(推測)は、『ロングバケーション』というアルバムは、これでダメなら引退をかけた、復活の狼煙をあげるアルバムなので、ニール・セダカ『Sedaka's Back』やエルヴィスの『Elvis Is Back』のように「Each's Back」の視点で、関係するものをすべて入れようとしたというものでした。
「Only the Lonely」を『Elvis Is Back』でエルヴィスが歌う可能性があったという記事をみたときに、その思いを強くしました。ロイ・オービソンもニール・セダカも不遇の時代をすごしてヒットを出したという過去と照らし合わせると、捲土重来、夢よ再びALVです。
でも、それだけが結論ではイマイチかなと思っていたところに、今回の4万字発言でなるほどと思ったのが、「ドラムパターンが74と同じです」の発言です。
「サイダー74」にかかるコメントを2つほど引用します。
1「大瀧ポップスの最初の完成品です。ここに<はっぴいえんど>も、2年後の『夢で逢えたら』も、6年後の『ロング・バケーション』も、全てが含まれていると思います。」
2「このころは複合リズムですよ。裏打ちのビート、それとパーカッションと間に打つ変形のリフ、それにオルガンなんかも入れて」
「サイダー74」はニューオリンズです。ニール・セダカ「Love Will Keep Us Together」を聞いたとき、ビーチボーイズの「Do It Again」を複雑にした曲だなと思いましたが、Eddie Bo、Willie Tee、Robert Parkerなどを聴くと、ニューオリンズのリズムは多彩だなと思います。
ニール・セダカ自身に、後年「ニューオリンズ」という曲もありますし、『ナイアガラ・ムーン』の解説でもありましたが、ニール・セダカ「Sweet Little You」で楽しい夜更かしをしています。この曲、裏声も多用していますので、ロンバケではリズムを極地まで試してみようと思ったのではないでしょうか。
まだまだ、ニューオリンズは追っていく必要があると思っています。
ということで、最後はなんだか尻切れトンボですが、最後は個人の興味で1人で追いかけていく必要があるということで、歌詞を一節づつ。
J.D. Souther「You're Only Lonely」
「You're Only Lonely~♪」
平野愛子「君待てども」
「諦めましょう 諦めましょう わたしはひとり~♪」
大滝詠一「Velvet Motel」
「今夜はソファーで寝てあげるよ. Lonely night~♪」
おあと、おおぜいm(__)m。
<註1>
大滝=内田樹対談「文藝別冊 大瀧詠一」河出書房新社
2005年8月16日 山の上ホテル内田樹対談での発言をいくつかピックアップします。
#『ヴェルヴェット・モーテル』なんてコミック・ソングかと思うぐらいにひっくり返しましたが、あんなにひっくり返しが多いのは、当時としてはマヒナスターズ以外では日本歌謡史上初でしょう。
#ハワイアンはみんなファルセットでやるから。マヒナスターズもパラダイス・キングもそう。ラテンのトリオ・ロス・パンチョスの『ラ・マラゲーニャ』でもひっくり返しが長いし、デル・シャノンも『悲しき街角』の時に感極まってひっくり返す。
#その前にルー・クリスティという歌手がいて、『トゥー・フェイセズ・ハブ・アイ(二つの顔を持つ男)』という歌があるんですが、最初は地声で歌うので『トゥー・フェイセズ・ハブ・アイ』。多重人格障害の初期のものなんだよね。
#大笑いなのは城卓也の『骨まで愛して』の第二弾のダブル・ジャケットで、片方は『骨まで愛して』調の『愛する人はただひとり』なんだけど、片方は『トンバでいこう』と言って、ヨーデルなんだよね。あの人はカントリー歌手なんだけど、カントリーにファルセットが入って、片方はムード歌謡で片方はヨーデル。『トゥー・フェイセズ・ハブ・アイ』。つまり城卓也は日本盤のルー・クリスティなんだよ。表と裏ーーハレとケでもいいし、正常と狂気でもいいけれどーーの落差というと、もちろんセクシャリティもあるけれども、ショック度もある。
#歌謡や芸能のなかには表と裏があって、それを歌唱法のなかにもとめたのが平野愛子にあるんじゃないかと考えたので『ヴェルヴェット・モーテル』で男性の声でひっくり返しをやったりしたんだけれども、意味もなくいちいちひっくり返すというのは珍しかった。
個人的な想い出ですが、当時、一番歌謡曲にハマっていました(ミス・コロムビア「ふんなのないわ」とか、灰田勝彦「森の小径」など)。ここでのカントリーへの言及がなんとなく体感できるようになってきたのは、最近です。
<註2>
大滝リリカルソングの変遷
これまでの大滝リリカルソングの歌詞を色付けして並べてみました。自分の作品で同じモチーフを繰り返し使う(換骨奪胎する?)ことが非常に多いですが、その変遷をみてみます。
「Summer Breeze」
夜 窓辺に より添えば そよぐ / よせる 波の音 耳元に はこぶ / Summer Breeze(SB) /
まだ来ぬ人 月影に おもふ / 花 首かしげ すずしい /(SB)(SB)/
夜空の星 まばたき / はるかな眠り 誘う Endless Sleep /
夜 とけだし 残る月 / (SB) / 空 はなびら 舞い踊る / (SB)(SB)
「ナイアガラムーン」
霧に覆われた ナイアガラの月 / 佇む二人 漂うシルエット / 聞こえてくるよ 滝が奏でる / ロマンチックな調べ 子守唄 / ゆらりゆらゆら 月影揺れて / 今宵二人きり ここで ここで過ごそう/ 星が瞬く瑠璃色の空 / 寄り添う 二人 浮かぶシルエット / (略)
「夜明け前の浜辺」
あたりをおおう 波の音 / 砂の上に 横たわり/ 僕の声は からだで / 君は受けとめ 目をとじる / 丸い月が名残り惜しげに / 海に浮かぶ 星空 / 夜明け前の浜辺で 二人を照らす うすあかり / (略) / 残る波の遠い独言
「今宵こそ」
今宵こそ この胸の つのる想いを 君の耳もとで打ち明けん / 今宵こそ そよぐ風に 君の 髪が揺れて リボンをむすぶよ / 今宵 月の夜 今宵こそ 君の 熱いその胸
「真夏の昼の夢」
夏の昼下り 揺れる / 日ざし 浴びて / ぼくは深い 眠りに / 誘われるまま ゆらり
夢に現れた 人魚とぼくは 泳ぎ出す(略)
夢の 波の音は いつか きいた 子守唄 / 終りのない すき透った調べ / 真夏の昼の夢
夢に現れた 人魚とぼくは 泳ぎ出す(略)
夢の 波の音は いつか きいた 子守唄 / 終りのない すき透った調べ / 真夏の昼の夢
「DOO-WOP! TONIGHT」
Tonight 今宵こそ 月影の 渚で/ And Tonight 汚れない この愛を打明けたい / Oh My (略) / Tonight 小波(さざなみ)が 消してゆく/ 二人のイニシャル / Oh My (略)/ Tonight 離れない 岩影に寄りそう シルエット / Oh M(略) IN THE NIGHT
「泳げカナヅチ君」
カメに別れを告げてはるかな 彼方へ Go! カナヅチ君 Go! 泳げ泳げ泳げカナヅチ君
(2021/4/25追記)
「今宵こそ」のリボンも「ボタンとリボン」でないし、と追いかけていたのですが、
「長崎のザボン売り」より
髪に結んだ リボンも可愛い 可愛い娘 ああ 長崎のザボン売り
風がそよそよ 南の風が 港長崎 ザボン売り
ということで、“今宵”のリボンは、長崎からの風に吹かれているのでしょうね(^^)
さらにおっかけるのが、ナイアガラ・ファンの「宿命」!?
この「長崎のザボン売り」は、北原白秋の詩『思い出』の中の
『朱欒(ざぼん)のかげ』と『人形つくり』にヒントを得て“ザボン娘”を
イメージして作詞したとのこと。
『朱欒(ざぼん)のかげ』と『人形つくり』にヒントを得て“ザボン娘”を
イメージして作詞したとのこと。
思ひいづるそのかみのTYRANT. 狂ほしきその愉樂………… 今もまた匂高き外光の中 あかあかと二人して落すザボンよ。 その庭のそのゆめの、かなしみのゆかしければぞ、 弟よ、 かかる日は喧嘩(いさかひ)もしき。 『思ひ出』-朱欒のかげ
さらに少し検索すると、本居宣長も、亡き父母のことを思い、こんな歌を詠んだそうです。
「思ひ出る そのかみ垣に たむけして 麻よりしげく ちるなみだかな」
まさに連鎖が連鎖を呼ぶ、分母分子論です。
さらに少し検索すると、本居宣長も、亡き父母のことを思い、こんな歌を詠んだそうです。
「思ひ出る そのかみ垣に たむけして 麻よりしげく ちるなみだかな」
まさに連鎖が連鎖を呼ぶ、分母分子論です。