徒然日記

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[意見] 状況を計画に強制するなかれ PLにとってガントチャートの凹みは恥ではない

2018-02-06 17:02:02 | リーダー論とプロジェクトリーディング
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[意見] 状況を計画に強制するなかれ PLにとってガントチャートの凹みは恥ではない
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兵諺(軍事的な諺)というのは非常に示唆的でプロジェクト管理に参考になるものが多いです。
兵諺に
  「計画は状況に合わせるものであり、状況を計画に強制するなかれ」
というものがあります。今回はこの諺がプロジェクト管理に与えてくれる示唆について述べてみます。




プロジェクトマネジメントでありがちなミスとして、当初に企画立案した線表(スケジュール上の予定)に実績を何が何でも合わせようとすることがあります。具体的には、ある工程をX-Day に終了する予定にしており、それが思わしくなくなった時に…

  パターン1 終わっていないけれども、終わったことにする
  パターン2 予定通り終わらせるために、検討すべきことを間引いてしまう

どちらもよくないプロジェクト管理です。

このような状況では、「当初の目論見と実態に乖離が生じている」わけであり、プロジェクトリーダーがすべきことは、実際の進捗に合わせて、工程の組み換え(リスケジュール)をすることです。

しかし、プロジェクトリーダーによっては、自身が計画した線表を予定通り進捗させることに拘る(予定通りの方が対外的に格好いいから)あまり、もくろみ通り進捗していることを演出することに腐心してしまうことがあります。

残念ながら、こんなことをしても本質的な改善はありません。

  パターン1を選べば、積み残しを次工程に繰り越すだけであり、次
  工程が遅延し、次々工程にまたも繰り越されるだけです。

  パターン2はさらに罪悪です。
  本来検討すべき項目を省略するのは単なる手抜き工事に過ぎません。
  結果的に未検討事項の部分で破たんが生じるリスクを押し上げるで
  しょう




プロジェクト管理というのは最終ゴールに向けて、状況と実情に応じ、計画を常に最適な状態に「調整」することであり、計画通りの粛々たる進捗を演出することではありません。 線表の中のマイルストーンには動かすことができないものもありますが、多くはそうではありません。 動かせないマイルストーン以外のマイルストーンと工程を柔軟に組み替えて、状況の変化に対応することがプロジェクト管理者に求められる資質なのです。

プロジェクトというものは生き物であり、常に変化します。 これは、敵の出方によって当初の作戦計画の習性を必要とするようになる戦術上の作戦と高い類似性があります。 プロジェクト管理をされる方は戦争について勉強することをお勧めします。


PDCAサイクルは軍事上の作戦遂行と同じアプローチである。
  Plan:作戦計画を立案する
  Do:計画にのっとり実戦をおこなう
  Check:仕掛けた戦いの結果と状況を評価する
  Action:作戦計画の修正を行う

こちらの計画通りに敵が動いてくれるはずはないので、普通は作戦計画という物はつねに状況に合わせて修正を行わなければいけません。 状況が以下に代わっても、当初立案した計画通り強行するのは硬直した作戦指導と言えます。


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