徒然日記

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[感想] フラッシュストレージのティントリが破産申請。DDNが買収の意向を発表

2018-07-18 18:17:46 | 業界動向情報
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[情報] フラッシュストレージのティントリが破産申請。DDNが買収の意向を発表
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この業界にいると栄枯盛衰は世の常です。挑戦にはリスクがあり、不幸な結果に終わることもある。しかし、挑戦しないことは確実な滅亡への片道切符。

VMware 仮想化基盤のデータストア用途に特化したフラッシュストレージメーカーであるTintri(ティントリ)が米国破産法第11章に基づく救済措置申請を行ったと発表たというニュースに気が付きました。

Tintoriの製品(VMstore)は上記の通り、VMware 仮想化基盤のデータストア用途に特化したものですが、最大の特色は VCenterと連携し、仮想マシン(VM)単位でIOを制限するストレージQoS機能を持っていることです。LU(論理ボリューム)単位ではなくVM単位というのがみそで、モンスターVMと呼ばれる非常にIOの多いVMが同じLUに存在する場合に、同居する他のVMへの影響を局限できることが特色です。

昨年のVMwareのイベントVForumで新製品「T1000」をアピールしていたのが非常に印象的で、こんな状況になるのは驚きです。 最初に知ったのは2014年頃だったと記憶しています。 当時、QoSという考え方をストレージに適用するというのは「クラウド(仮想化ではない)基盤のストレージ」で徐々に浸透しており、(NetAppに買収された)SoridFireがクラウド管理ソフト(CMS)であるCloudStack, OpenStackとの連携でストレージQoSを可能にしていました。 これを仮想化(VSphere)だけで実現できる。というのがTintriのウリだったといえます。

当時はまだ、「クラウド?何それ?美味しいの? 仮想化とどう違うの?」というのが一般の認識でしたから。 SolidFireがそうであったように、資本力のあるメーカー(DDN)に吸収されるということは今後の製品の安定的提供から考えればプラスでしょうが、先見の明ある会社がまたひとつ消えていこうとしているのを見るのは残念です。

導入事例を見ると、国内を含め多数の利用者がいるようです。 DDNによる買収がうまくいってこの先見の明ある製品が今後も継承されますように。

この業界(IT業界のこと)で生活していると、栄枯盛衰、諸行無常、会者定離を身近に感じます。 以前ともに仕事をした人は気づけば今はなく、組織すら消えていることは日常茶飯事ですから。



このブログでの以前の紹介(T1000)
[情報] ティントリ、仮想基盤ストレージT1000(実効10TB)を545万2500円で発売!
https://blog.goo.ne.jp/tonton_ponpon/e/7c745d6471f59567ba097d38db2b2f02




ティントリ
https://www.tintri.com



Tintri All-Flashストレージ「 Tintri EC6000 」
https://www.tintri.com/resources/productinformation/tintri-ec6000-all-flash-series-data-sheet



Tintri 導入事例(一部)
https://www.tintri.com/resources/customer



ティントリジャパン
https://tintri.co.jp/



日本における導入事例
https://tintri.co.jp/case_studies
以下の事例が掲載されている。
  ・アイテック阪急阪神 ミッションクリティカルシステムをLAMP で実現
  ・ワールドビジネスセンター クラウド型仮想デスクトップサービス「Racdes」
  ・BSNアイネット
  ・富士通     開発者が利用する仮想オンデマンド貸出システムに導入
  ・NTTネオメイト デスクトップ仮想化サービスの共通基盤
  ・TKC      事業を支えるクラウド共通基盤
  ・パナソニック システムネットワークス プライベートクラウド基盤




2018年7月13日 IT Leaders 記事
  米DataDirect Networks、仮想化専用ストレージ企業Tintriの資産を取得の意向
  https://it.impressbm.co.jp/articles/-/16404
上記によれば
  2018年7月10日(米国時間)に米国破産法第11章(Chapter 11)に基づく破産申
  請を行った米Tintriの資産を取得する意向を、米DataDirect Networksが表明した。
  取引が完了する保証はないが、取引が完了した場合は、Tintriの顧客に対して、
  保守を継続的に提供するとともに、長期的な需要に対するロードマップを提供する、
  としている
とのことです。


2018年7月13日 DDNの発表
Tintriの発表を受ける形で発表されている。こちらもTintoriの全資産を取得する意向表明書を発表したが、拘束力はない。としている。
  Tintriの顧客にインストールベースの保守と強力かつ長期的な製品ロードマップを提供
  https://ddn.co.jp/media/2018/07/13/174
上記によれば
  親会社であるデータダイレクト・ネットワークス(以下 DDN)が、Tintri, Inc.
  (以下 Tintri)との間で、実質的にTintriのすべての資産を取得することを
  意図した拘束力のない意向表明書を締結したと発表しました。
とのことです。



2018年7月10日 Tintriの発表
破産申請に関するティントリ自身による発表。 破産申請とともに、DDNがTintriの全資産を買収する意向であることが発表されています。

  Tintri Announces Bankruptcy Filing, Non-Binding Letter of Intent and Financing Commitment
  ティントリ破産申請、融資約束に関する拘束力のないレターを発表
  https://ir.tintri.com/news-releases/news-release-details/tintri-announces-bankruptcy-filing-non-binding-letter-intent-and
上記より
  MOUNTAIN VIEW, Calif.--(BUSINESS WIRE)--Jul. 10, 2018-- Tintri, Inc.
  (NASDAQ: TNTR) today announced that, on July 10, 2018, it filed a
  voluntary petition for relief under Chapter 11 of the United States
  Bankruptcy Code in the United States Bankruptcy Court for the District
  of Delaware.
  Tintri will continue to operate its businesses as a debtor-in-possession
  under the jurisdiction of the bankruptcy court.

  Google翻訳による機械翻訳
  カリフォルニア州マウンテンビュー - (BUSINESS WIRE) - Jul。 Tintri、Inc.
  (NASDAQ:TNTR)は本日、2018年7月10日、デラウェア州合衆国破産裁判所の米国
  破産法第11章に基づく救済措置申請を行ったと発表しました。
  ティントリは、破産裁判所の管轄下にある債務者としての事業を引き続き運用する。



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