野口敏夫プライベートブログ

私の周りで起こった出来事や日頃思ったことなど個人的で気ままなブログとなっています。

桐生 織物工場 日帰りツアー

2015-11-27 20:51:09 | 旅行記

 今回もT旅行社の馴染みの添乗員の勧めで、透析の合間を縫って、11/25(水)、東武鉄道とバスを利用しての「桐生 織物工場 日帰りツアー」に参加してきました。

 桐生は、今「懐かしさと、新しさが交差する不思議なまち」と銘打って、市を挙げて観光誘致に努めており、今回は織物工場の見学を主にまわってきました。

 今回も、最寄り駅の初石から東武アーバンパークラインで春日部へ出、更に東武本線を北上し、日光線と伊勢崎線との分岐駅である東武動物公園駅からツアーに合流しました。

 前回と違うのは、今回は、往路は「桐生シルクトレイン号」と銘打つ団体専用列車で、車両はスカイツリートレインと同じものを使っているため、展望の利く一人席で快適に過ごせた新桐生駅までの1時間半でした。

 新桐生駅で下車すると、驚いたことに駅長はじめ駅員が歓迎の横断幕を持って我々を出迎えてくれ、ゆるキャラのキノピーも満面笑顔で(?)愛嬌を振りまいてくれました。
 駅舎もレンガ造りで、大きくはないものの、なかなか品格があります。

     

 さぁ、いよいよバスで市内巡りに向かいます。車中には市の職員も乗り込み、いろいろ説明してくれました。
 群馬と言えば、世界遺産の富岡製紙場が有名ですが、そこで作った生糸を主に桐生で織物に製品化していたとのこと。
 古くから織物の町として発展してきた桐生市。奈良時代には絹織物を朝廷に献上しており、後に日本を代表する織物産地となったことから「織都」の別名で呼ばれることももあるとか。
 なお、、織物工場の屋根はノコギリ屋根になっており、キノピーの「キ」は桐生を、「ノ」はノコギリ屋根を表している由。

 まず最初に訪れたのは、昼食時間とあって、「そば処 恋瓦」と「ベーカリーカフェ レンガ」。向かって右がベーカリーで、左側がそば処になっており、昼食場所が狭いので、ここでA班、B班に分かれ、食事することになり、我々B班は先にベーカリーに入り、買い物などをしました。
 まずは、元は織物工場だったといわれる建物の写真を撮り、店内に入ると、パンの香りが漂っている一角で、砂糖をまぶしたパンの耳の小袋詰め放題のサービスがあり、皆競って詰めていました。ここで、レーズンブレッドが美味しいと聞いていましたので、ハーフの塊(2斤分)を買いました。(翌日、家で食べましたが、レーズンがたっぷり入っていて確かにおいしかったです)

   

   さて、Aグループの昼食が終わったので、今度は我々Bグループが隣の「そば処 恋瓦」に入りましたが、かつて皇室の方も訪れたことがあるとのことで、なかなか風情のある和洋折衷の造りになっていました。たまたま私は庭に面した席を案内されましたが、庭も狭いながらよく手入れされていて、見事な景観を呈していました。窓ガラスも、今では珍しい和ガラスが使われていました。
 昼食は、へぎそばに、群馬県産の桑茶を練り込んだ珍しい蕎麦で、その味とともにボリュームも結構あり、そば好きの私にとっては大満足のひと時でした。なお、建物自体も、国登録有形文化財になっているとのこと。

      

  さぁ、腹ごしらえができたところで、いよいよ織物工事用見学です。

 最初に訪れたところは、創業明治40年、「桐生織」「桐生絞」の絞織物や紬織の着物や帯を作っている「泉織物」で、このような団体の見学を受けるのは初めてとかで、社長自ら案内してくれましたが、機械の音がうるさかったため、あまり要領を得ませんでしたが、一応、生糸から製品に至る各工程はほぼ理解できました。織機が所狭しと並び、ほとんどが自動なので、作業員はその管理をするだけですが、ただ、染色など手作業の工程もまだ残っているようです。
 工場内には、織機のほか各種の色に染められた生糸や、模様を出すための厚いボール紙で作った意匠紙がそこかしこに並んでいるのも印象的でした。

   

 次に訪れたころは、創業明治39年の「須裁」という婦人服を中心としたジャガード生地を作っている会社で、織物工場独特のノコギリ屋根の建物でした。社長の話によると、ノコギリ屋根は、すべて北向きに建てられていること、そのほうが窓から入る光が四季を通じて安定すること、外からの騒音を減少させる効果があるとのこと、などの説明があり、内部に入ると、ここでも織機がぎっしり並んでいましたが、中でも最近入れたという新しい機械がが目に留まりました。この機械、最新式で価格も2500万円もしたとのこと。そのかわり、従来の織機に比し、3倍の能率があるとのことであった。新旧双方の機械を稼働してみてくれたが、デジタルだけあって、音も従来のアナログ機に比し、小さく感じられました。

  

 ここで、旅の思い出にシルクのオリジナルストラップ作りを体験させてくれるとのことで、次に訪れたのは、かつて織物工場だったノコギリ屋根の建物内部を改造し、今では菓匠になっている「青柳」というところ。
 まずは店内で桑饅頭とお茶のサービスがあった後、隣のホールを借りての体験とあって、各自、素材と道具を与えられ、先生らの指導を受けながら、1時間余かけて、ストラップ作りに励みました。そして出来上ったのが下右の写真です。老眼のため、四苦八苦しましたが、達成感は一入でした。

   

 次に訪れたところは、帯を専門に作っている後藤織物工場です。創業から140年経った現在も桐生を代表する帯工場として生産を行っています。
 いかにも古さを感じさせる門構えからノコギリ屋根、敷地内にはツタの絡まった給水塔まであり、これが今でも使われているというから驚きです。

   

 下写真は工場内のの一部です。

  

 ここでは、帯や和装小物類の販売室もあり、中でも、見事な柄の帯がありましたが、これは、NHKの朝ドラ「マッさん」で、小池栄子がハルさん役で結婚式に着たものと同じものだそうです。

 そのほか、「楫取泰彦ゆかりの地」の幟がありましたので、訊いてみます

と、これは、初代が化学染料の技術を学びたく、当時前橋にあった養成所に派遣してくれるよう県令の楫取元彦に陳情したことに由来しているとか。ちょっと、「ゆかりの地」というには弱いような気がしましたがーーー

 そして最後に立ち寄ったところは、「若宮」という飲食店で、ここで、本ツアー肝いりのおもてなしである桑の葉試作商品披露として、桑を使った食品(チーズケーキ・湯葉・湯葉寿司)を試食しました。
 ちなみに、桑の葉は栄養価が高く、ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富で、カルシウムは牛乳の約24倍、鉄分は納豆の約15倍もあると言いますから驚きです。

 (チーズケーキは大部分食べてしまった後でごめんなさい)

 さて、以上で現地でのすべての日程を終え、新桐生駅から18.09発の特急りょうもう44号に乗り、帰路につきましたが、20分ほど行ったところで、思わぬハプニングあり。
 足利駅で停車して以後、一向に動く気配がないので、どうしたのかと思っていたら、アナウンスあり。それによると、伊勢崎線の福居駅~東武和泉駅間で人身事故があったため、運転再開は20時ごろになるという。振り替え輸送もやっているとのことだが、ここからJRの足利駅までは歩いて20分弱かかるし、乗ってからも乗り継ぎで大回りとなるのでかえって時間がかかるので、ひたすら待つことにする。

 19時45分、ようやく運転を再開したはいいが、この列車は館林駅で運転打ち切りになるという。
 20時01分、館林駅に着き、ここで20分ほど待たされたが、全員が次に来た特急りょうもう50号に乗車でき、以後は何事もなく、もと来たルートで家路につきました。帰宅した時間は午後10時近くになっていました。

 今回の旅は、日帰りにしては充実した内容で、桐生の成り立ちや桑のことなどについての理解も深まり、天候も午後からは雨の予報でしたが、列車に乗るまで何とかもってくれ、現地では雨具を使わずに済んだのはラッキーでした。
 このツアーに誘ってくれた添乗員のTさんに感謝です。

                                以上
 

 

                   

 


 

 

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