野口敏夫プライベートブログ

私の周りで起こった出来事や日頃思ったことなど個人的で気ままなブログとなっています。

妻・再入所後の容態(54)

2016-07-27 21:27:53 | 健康・病気

                                                                     最近の妻の病状(108)

 今日(7/27)、3週間ぶりに、義妹が身体が空いたからと迎えに来てくれたので、昼過ぎ、妻の許を訪れる。

 今回は、義妹の顔を見るなり、前回の「Tちゃん」ではなく、発病前に言っていた「T子さん」と呼びかけた。義妹は「昇格したわね」と苦笑い。

 珍しくこちらが訊くより先に「今日のお昼、カレーだったのよ。小さいスプーンで食べたの。美味しかった!」言ったまでは良かったが、「生まれて初めて食べた」と、相変わらずの頓珍漢ぶり。

 義妹の持って行ったスイカも「美味しい」と言って食べたので、「生まれて初めてかい?」と茶化してみたところ、「うん、初めて食べた」と真顔で答えた。

 例によってニッバチを10回戦やったが、2桁と1桁の足し算はよくできていた。盛んに指を使っているので、算盤をイメージしているのかと思ったが、そうではなく、数字を指でイメージしていたようだ。

 終わった段階で、「七並べはやらないの?」と訊くので、「やりたい?」と尋ねると、「うん、やりたい。七並べ、難しいけどね」と言う。
 七並べはただ並べるだけの単純なもので、ニッバチのほうがよほど難しいはずなのだが。
 リクエストに応じて1回やったが、手持ちの札が悪かったのか、妻はすぐ破産しそうになったので、助けながらやったら、逆にこちらがビリになってしまった。

 妻は7月生まれなので、他の同月生まれの人と一緒に誕生会をやってくれているはずだが、聴きそびれた。もっとも、やっててもやってないというのがオチであろうが。

 エレベーターホールの壁に、おそらくは夏祭りでもあったのであろうか、妻が仮面をかぶってスイカ割をしている写真を見つけた。ちょっと目には妻と気付かなかったが、よくよく見ると、着衣と靴から妻と知れた。単なる目隠しではなく、ユーモラスな仮面とは、スタッフの皆さん、よく考えたものである。

 妻は、今回の義妹の訪問がよほどうれしかったのであろう。別れ際、いつもの「今日は来てくれて有難う」のほかに「また来てね」と義妹の手を握っていた。

 出入り口を出て、エレベーターを待つ間、広間にこちらに背を向けて「指定席」に腰掛けていた妻が、気配を察してか、突然こちらに振り返り、笑顔で盛んに手を振っていたのが印象的であった。

                            以上

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

妻・再入所後の容態(53)

2016-07-17 21:46:12 | 健康・病気

                                                      最近の妻の病状(106)

 ここのところ、妻の見舞い記が続いているが、実は7/13(水)は桐生の方に旅行する予定だった。しかし、その前日の透析後、急に身体全体に軽い痙攣を覚え、それが数時間続いたため、大事をとって翌日の旅行をドタキャンしたという経緯がある。

 その後も、痙攣は治まったものの、レストレスレッグに悩まされているが、何とか身体は動かせるので、本日(7/17)、次男と共に昼過ぎ、妻の許を訪れる。

 妻は我々の姿を見るなり、ニコニコとすこぶる機嫌がよかった。特筆すべきは、先日、義妹が来たことを覚えていただけでなく、「わたしT子さんが来た時も(ニッバチ)2位だったのよね」とまで、言ったのにはびっくり。

 「T夫さんの病気一生治らないの?」と訊くのも定番になった。これまでは時として、「T夫さんの病気、治ったの?」ということもあったが、もうそう言うことはない様だ。

 トランプ、楽しいかい?と尋ねると、「うれしい!」との答え。必ずしも論理的には正しい答えとは言いかねるが、それだけいい刺激になっていることは確かである。

 ゲームを終えて、ホールへ連れて行きながら、「ほら、君の刺繍があそこに掛かっているよ。わかる?」と訊いたところ、「40歳の時から始めたのよね」と言ったには超びっくり。なにしろ、これまでは、刺繍をやっていたことさえ否定していたのだ。

 かように、今日は、ある程度記憶が蘇っていたようだが、この状態が続くとは限らないのが、この種の病気の複雑さである。

 ま、ご本人は、今幸福そのものの状態にあるだけに、これが続くことを祈るばかりである。治ればなおいいが、それは残念ながら無理であろう。

 また来るからね、と別れたが、我々がエレベーターに乗る寸前まで、遠くからガラス戸越しに最後まで大きく手を振ってくれていた。

 エレベーターホールの壁に掲示してある写真の中に生け花を前にした妻の写真もあったので、貰ってきたが、これは、前回、我々がいた時のものとは違っていた。結構頻繁にやってくれているようだ。スタッフの方々の努力に感謝したい。

                             以上

 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

妻・再入所後の容態(52)

2016-07-06 22:02:06 | 健康・病気

                                       最近の妻の病状(105)

 本日(7/6)は水曜日で、私の透析の合間の日、ちょうど義妹が身体が空いたからと、来てくれたので、昼過ぎ、一緒に妻の許を訪れる。

 義妹の姿を見た途端、妻は満面の笑みで、「まぁ、Tちゃん、来てくれたの!」といかにも嬉しそう。発病前は、決してTちゃんとは呼ばず、T子さんと言っていたのにーーーー妻の脳の中にどんな変化があったのだろうか?

 ただ、義妹が、「この前、Hくん(次男)が来たでしょう?」と訊いても「知らない」「覚えてない」というばかり。

 たまたま、私のメモ帳の間に施設で撮ってもらった写真があったので、 それを見せたところ、「こんな人知らない」「私じゃない」と主張して譲らない。帽子を被ってたせいかとも思うが、それではと、義妹が持ってきてくれたグレープフルーツを食べてるところを撮り、食べ終わった後に見せると、さすがに今度は自分であることを認めた。

 家の塗装が終わったよと、家の写真を見せると、「これ、どこの家?」と、まるっきり自宅のことも忘れてしまっているらしい。第一、塗装そのものの意味を理解していないらしい。

 かように記憶力の低下は顕著なのに、トランプ遊び(ニッバチ)だけは、普通にできるから不思議である。

 ちょうどニッバチが終わった時、隣のテーブルで、ミニ生花会が始まるところだったので、師長さんの勧めで、妻も加わり、まずは自分の名前を書かせたところ、初めは書けないと言っていたが、どうしてなかなかしっかりした字で書いたのには感心した。

 鋏を使って適当な長さに切り、それを小さな容器に挿すだけの単純なものだが、妻は考えなく、どんどん作業を進め、その早いこと!あっという間に出来上がったが、それでも一応の様になっていたから面白い。中にはじっくりと形を考えながらやっていた人もいて、妻と対照的であった。
     

 終わって、ちょうどおやつの時間になったので、広間まで連れて行き、指定席(?)に座らせた後、「今日は来てくれて有難う」の言葉を背に辞した。

                            以上

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする