
互換性の無いシマノとカンパのコンポをミックスすることを、その筋ではシマニョーロと呼ぶそうです。ミックスする箇所は様々ですが、定番なのがシフターはカンパニョーロ、それ以外はシマノというやり方。
人はなぜシマニョるのか?
いや、「人は」っと括るほどシマニョる人は多くないと思いますが、ブラケットの持ちやすさを理由に挙げる人が多いみたいですね。握ってみるとなるほど確かに持ちやすい。キュッとまとまっている気がする。僕もそのクチです。
さらに個人的な体験として、以前パニックブレーキを掛けた際にブレーキレバーがグニュッと動きシフトダウンしてしまった事がありました。僕はトンマなので、咄嗟のブレーキング時に力が逃げていってしまうんですね。
ブレーキレバーには前後にだけ動いて欲しい。そんな想いが僕をシマニョーロへと突き動かしました。
シマニョーロ化するにあたってややこしい箇所がいくつかありました。その筆頭が“ウルトラシフトとパワーシフト”。シマニョーラーの視点で見ると非常に厄介なこの変速方式の違いについて、自分なりに調べた範囲で書いていこうと思います。ただなんせ僕ですんで、誤りがあるかもしれません。と、お約束の責任逃れをしたところで。
ちなみにこのエントリは“10sウルトラシフトエルゴパワー+シマノ9s、将来的にイコールプーリーで10速化”を想定して書いています。“シフトメイト”は今のところ使うつもりはありません。なぜって?いや、なんとなく。
さて、互換性がないはずなのにそんなことできるのかと言えば、これがややこしいんですね。
結論から言うと、“出来る組み合わせがある”ということ。
今回使用した組み合わせ
・シフター Campagnolo VELOCE10s Ultra shift
・FD SHIMANO 105 5700(たぶん)
・RD SHIMANO Tiagra 4600
・CS SHIMANO CS-HG50-9
駆動系はこんなもんですかね?チェーンは9s用です。
ざっくり言うと、
[カンパ10sのワイヤー引き量≒シマノ9sのワイヤー引き量]
10sについても同じで、
[カンパ11sのワイヤー引き量≒シマノ10sのワイヤー引き量]
ただ実際にやってみると、これはほんのわずかの所でズレていることに気付きます。完全にイコールではないんですね。それを解決するために色々技があるわけです。
で、今度はシフターの話。
知っての通り、カンパニョーロにはいくつかグレードがあります。11sへの進化を果たした上位4モデル、上のモデルになればなるほど質感も高く、そして値段も高く…いつかはスーレコ!なんて言ってみたいですが、まあそれは置いといて。
お金があれば上位グレードを使ってみたいものですが、シマニョーロ的視点で見てみると、必ずしも当てはまらないんですね。その理由が“パワーシフト”と“ウルトラシフト”。
この二つ、何のこっちゃと申しますと、変速方法の違いのことです。2012年現在のカンパは、グレードによって変速方法が異なるのです。もうほんとややこしい。
異なると言っても操作方法は同じ。違うのは内部の構造。
ウルトラシフトは“シフトダウン3段、シフトアップ5段”が一回の操作で出来ます。シフトダウンについてはシマノのSTIも同様なので容易に想像が付くと思いますが、シフトアップが5段一気に出来るのは中々楽しい。バチバチバチッ!と一息に変速します。
対してパワーシフトは“シフトダウン3段、シフトアップ1段”ずつの変速です。シマノSTIと同様ですね。
2012のグレードで言うと、スーパーレコード11s、レコード11s、コーラス11s、がウルトラシフト。
アテナ11s、ケンタウル10s、ヴェローチェ10sがパワーシフト。
で、問題はここ。ウルトラシフトのエルゴパワーは、大回しという技やイコールプーリー、シフトメイトといった小物でシマノコンポとシンクロさせることが可能なのですが、パワーシフトについては、「よく分からない」。
りん軸を利用したシフトメイトならシンクロ可能なのかもしれませんが、「現状ではイコールプーリーはパワーシフトには使用不可(ただ、現在パワーシフト対応のイコールプーリーを開発中らしいです)」となっているし、ここはウルトラシフトを選ぶのが安全策でしょう。
さて、長いなが~~い前置きでしたが、要するに“10sでウルトラシフト”が欲しいんです。10sでウルトラシフトなら多段シフトも使えるし、シマノ9sコンポにシンクロさせることが出来る。しかも小物を使えば10速化にも対応出来る。調べてみると、新品の状態で手に入るのは、どうやら2009年モデルのVELOCEのみ。グレード的には下位ですが、カンパニョーロにしてはお安い。
BIKE24で取り扱っているというので早速ポチリ。というかここしか取り扱ってないっぽいです。いつまであるか分からんのですが、BIKE24の思惑ってなんだろ?まさかシマニョーラーがターゲットなのか?だったらケンタウルも置いとくれ。
数日後荷物到着→開けてイヤッホーウ!→最初の写真、なわけです。
ウルトラシフトとパワーシフトの違いについて、これからシマニョる人の参考になったらいいなあなんて思いつつ、分かりにくい文章ですんません。

ロードレーサーにはカンパのデザインに惹かれるのは
誰もが一度は思うところだと思います。
やはりtomさんも付けてみたくなりましたか、
ホイール、シフターと物欲解放が続いております。さすがにこれで終わりと思うでしょう?どっこいもうちょっとだけ続くんじゃ。
いつかやってみたかったんですよね、シマニョーロ。ロードバイク購入から一ヶ月でやってしまいましたが。
新参者なのでカンパに対する憧れはそれほど強くなかったのですが、いやーこれがなんとも。綺麗です。やっぱりさすがカンパニョーロ、魅力がありますね。
シマニョーロが気になっています。
だってShimanoのって持ちにくいイしイマイチ格好が良くないで。
SPEEDPLAYといい、考えが似てますね~。
コメント有難うございます。
シマノSTIが苦手って人、結構居るみたいですね。イコールプーリーなんていうシマニョーロにしか使えないアイテムが存在することからも覗えます。
これからシマニョるなら、エルゴパワーはベローチェかコーラス以上ということになると思いますが、コーラスのエルゴは良いらしいっすよ……なんて無責任に背中を押してみたり。