あ可よろし

「あきらかによきこと」は自分で見つける・おもしろがる
好奇心全開日記(不定期)

タイトルに憧れ

2016-01-24 | 本(文庫本)
伊坂幸太郎さんの『残り全部バケーション』を読みました。
今年最初の読書なんだから、スカッとした感じで始めたかったところでこのタイトルです。『残り全部バケーション』って、最高じゃないですか!
実は昨年末からのギュウギュウ、終わりました~! 予定よりも10日早く終わらせてやりましたさ。さあ、私も「残り全部バケーション」でいくわよ~、ってね。現実はそうはいかないけどね。バケーションではないけど、お助けマン終了で、気持ちはハレバレと、スッキリとしております。私でもお役にたてましたからね。
それで久しぶりに伊坂さんの作品を読んだというわけですが、実は『陽気なギャング』の新しいのも出ていたんだけど、これが、文庫じゃなくて新書! 何故だ祥伝社! これまで文庫で出していたのに何故新書?
と、若干ブツクサ言いながらこっちにしました。

裏稼業といっても、当たり屋とかゆすりくらいの「シケたあくどい仕事」で生計を立てている岡田と溝口。ある日、前々からこの稼業に嫌気がさして着ていた岡田が、先輩である溝口に「足を洗いたい」と申し出た。足抜けの条件として溝口が提示したのは「適当にかけた携帯番号の相手と友だちになること」。岡田がかけたでたらめな番号の相手は、離婚が決まって一家離散になるタイミングの親子3人。この一家とドライブをすることになった岡田は……。

これまでの伊坂さんの作品のように、この作品もいくつか(本作は5つ)の物語で構成されるスタイルで、読んでいくうちにそれぞれの話が繋がっていることがわかり、最後は小気味よく終わる、というものでした。しかも、小物な悪党がいて、本物の悪党も出てきて、全部が繋がるけど謎な部分は謎なままで、作者から「この後はそれぞれが想像して作っていってね」って手渡される感じが、毎度毎度のことながら、実に気持ちが良いのでした。
この物語に登場する人たちすべてに、この物語の先にバケーションがあるのだろうな~。その「バケーション」ってのは、何もすることがなくてのんびり過ごす、ってことじゃなくて、忙しくしているかもしれないけど楽しい人生、ってことなんでしょうきっと。
じゃあ私の人生も「残り全部バケーション」にしてしまおうじゃないか、って、年頭所感。
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