☆ My American life with IDDM ☆

IDDMの大変さとNIDDMとの違い、アメリカでの生活を含めながら日々思うことをお伝えしています。

病気を公表するかしないか

2010-01-27 10:23:50 | アメリカに住むということ

私は1歳から IDDM と共に生活してきました。
子どもの頃は田舎暮らしということもあり、陰でいろいろ言われることを心配し、病気のことは気軽に言いませんでした。
ある方が、高校へ進学するときに、IDDMだからということで入学を拒否されたことがあったという話を聞き、両親と何度も相談し、私は病気を隠して入学しました。
今から考えるともし低血糖になったら!なんて恐ろしいことですが、当時は自分で血糖値がだいたい分かりましたし、そんなに大変ではありませんでした。

しかし低血糖の自覚がなくなり、とうとうやってきた
無自覚低血糖。
血糖値が分からなくなり、自分で危険だと思いました。
それ以来職場では公表し、そして何度か助けてもらいました。


現在は主人の仕事でアメリカに滞在しています。
日本に比べると高い健康保険は主人の職場持ち。保険に入るときは職場関係の人に病気があることを伝えました。しかし病名は出さないことに決めました。

理由は理解してもらえるかどうか、違いを分かってもらえるかどうか分からなかったから。

それが最近、咳もしていない私がなんと「 結核 」だという噂があると主人の上司から聞き、そして結核ではなく本当の病名を公表した方がいいのではないかと言われました。

しかし私は2、3回拒否をしました。

なぜなら、1型と2型の違いをこれまでどれだけの説明が必要だったかをよく知っていたからで、 この説明は本当に大変なものだったからです。 その電話で「2型の糖尿病とは違ってインスリンでコントロールしていけば問題はないんですよと言えばいいのではないか」と言われました。そうなんですけど、違うんですよ。それだけでは分かってもらえていないことになるんです。


それが偏見につながる考えの元となるんですよ。


病気を持たずに大人になった方はそうおっしゃる方が本当に多いです。言われた通りなんですよ。それはそうなんです。でも違うんです。公表するなら病気をしっかりと説明しないと意味がないんです。
なぜならまだまだまだまだ偏見が多いからなんです。


私は自分の職場でないところでは公表しないという考えでしたので
もう一度拒否をしました。しかしそうすると声色が変わる…。でも主人の職場に迷惑はかけたくないし、噂を消す為の病名公表ならいいかなとも思い、したくなかったけど了解しました。


その日のうちにミーティングが始まりました。
私も出席しました。私が IDDM の話しを始めると、ちょっと意地悪な方が私の説明の間に入ってこられました。 そして、病名を話したときにその人が


「 私はその噂をしている人達を知っているから、あなたの病気のことは伝えておきます。 」

 

と言われました。
ああ…これって一番嫌なパターンですよね・・・。
病気のことをほとんど分からない方が私の病気を説明。それが今まで一番してほしくないことだったんですよね。そんなことするから病気が違う風に解釈されてしまうんです。


モヤモヤモヤモヤした日々を過ごしました。
病名を言ったことを本当に後悔しました。理解できない人には特に言いたくなかったし。


病気を公表することは
自由なはずで、仕事をする上で言わなくてはならないというなら分かります。大事なことです。私が今回言わなくてはならなかったのは職場の話ではありません。言いたくなかったことを言わせられたとはいえ言ってしまったのは自分ですが・・・公表については病気を持つ人は悩むところですよね。でも、言わなくてはならないことはないはずです。でも断ると別の方には「そこに住むのやめたらどうですか?」と主人が言われたそうです。

それは、救急車を呼んで周りに迷惑をかけるからということでした。


おかしくありませんか?救急車を呼んで何が悪いのですか?救急車を呼んではいけないということですか。では、呼ばずに死んでしまえってことですか。って話です。
どういうことですか?それって。

周りの人に言わない = 救急車を呼ばない

ではないでしょう。低血糖になって倒れれば救急車を呼ぶ。当然でしょう。それをするなと?救急車を呼ぶ為に病気を公表しろと?公表しないなら救急車を呼んじゃいけないというのはどういう意味ですか?


話の筋が通っていないのです。


何も言わなければ普通に接してもらえるわけで、
糖尿病だけれどなんか重い糖尿病らしくて注射まで必要らしくて疲れさせたらなんか悪いみたいよあの人、という目で見られることもないのです。
できるのにできないと思われてしまうことは偏見になってしまいます。
その偏見を回避するにはしーっっかりと病気を伝えるか、言わないかのどっちかでしょ。

ここに住んでいて職場に言わないことが問題?私の健康を気遣ってそう考えて言って下さるという考えもありますが、言わないからと言って問題になることって一体なんですか?

それって、病気があることを差別していることに なると思うのですが。

では聞きます。

主人の妻である私が病気があるということで主人の職場に報告しなければならないなどということになるなら、理事の人達も病気になったときにその旨報告をしなければならないということになりませんか?

そんな決まり、あり? 

誰がどんな病気を持っていようと全く関係ないはず。勤めている本人が職場に報告なら分かりますが、奥さんの病気を報告しなければならないって本当におかしな話だと思うのですが、これは常識的なことでしょうか?



何度も何度でも書きますが、
病気を言うか言わないかは私の自由なはず。

同じ病気のあの人は言っている。

そんなもん、そんな人もいるでしょう。
私には私の考えがあって生活する上では公表する人は自分で決めるのです。
病気があるだけで後ろ指さされることもある世の中。
ストレスで体に影響するような病気の IDDM なら、公表することでストレスになることも多いでしょう。そんなこと、主人の職場の人はお分かりでしょうか?分かるはずがありません。私と同じように1歳、幼児の頃にIDDMになった人はいないんですもん。


また、私の参加したミーティングでは書記の方がいらっしゃいましたが、
その記載された内容を聞いてまたビックリ。主人から病気について聞かれました。

主人 「 tome~、疲労のときってさー、インスリン打ったらどうなるの? 」


tome 「 何言ってんのよぉ。疲れてるのにインスリン
打ったら低血糖になって倒れて危ないに決まってんじゃない。何今更聞いてんの?今まで病気のこと何聞いてたのよ。 ん?なんかおかしいよ? 」


おかしいと気づきました。ここまで無知なはずがありません。
そして話し始めました。


主人「あのさ~、この間のミーティングの記録にね、疲労があると病状が悪くなるのかって聞かれて、tomeが『インスリンを増やさなければなならない』って言ったって書いてあるんだ…。これおかしいよなぁ。」



はぁ~・・・、こんなもんですよ…。



私はそのとき、「疲労やストレスがあると病状に関係してくるのか」みたいなことを聞かれ、「はい、いついつのようなストレスがあると病状に大変影響して病状が悪くなります。」と答え、「そのときはどうするんですか?」と聞かれたので「インスリンを増やすとかなんなりして自分でなんとかします。」そして「ご自分でコントロールされるのですね?」と聞かれ「はい、そうです。」

(後から、病気を悪く思わせるため、インスリンを使う、増やすという言葉を私の口から出したかったのかなとも思いました。)
こんなやりとりだったのですが、ストレスの場合のことを話していたのにそれについては全く記載されていないので、全く別の病気になって記録として残ろうとしていました。


これにはとても驚きました。というのもその記録をされていた方の

ご家族がIDDMだったからなのです。

その方はIDDMのことをよくご存知だと思い、またこの広~いアメリカでこんな奇遇なことはないと思い、もし分からないことなんかがあったときには、先にこちらへいらっしゃった方としてお聞きしたりすることもできるのかななんてことも思っていたのですが、アメリカの方が安いインスリンが、アメリカの方が高いとおっしゃったりしたこともあり、IDDMについてはなんか腑に落ちない部分があったことを思い出していました。

IDDMを分かっていたらそんな文章には…ならない…よね…。

あるいは、もし事実と「違わせている」なら、私を、私達を追い込もうとしていたようにも感じられました。




病気を公表する人、しない人、それぞれいろいろ考えて
そうしてらっしゃることと思います。 私のこの周りのように、こうやって公表せざるを得ない状況を作り、公表させるということなら、病気を持っているということを悪い意味に出していこうとする部分が感じられるので、私は


差別

という言葉を使って出ることを考えたいですね。



「 結核 」の噂も結局どこから出たのか分かりません。
おかしな話ですが、教えてもらえませんでした。攻撃に出るなんてことのために誰からの噂かなんて聞く訳がないと私がもし聞かれた立場なら思うのですが、なぜ教えてもらえなかったのかは分かりません。私はもし誰かお分かりなら、何かの機会にお会いしたときに、結核ではなくこうこうこういう病気でこうこうこうなんですよ と説明しなければならない立場なのです。こういう病気があるということを広める為に。

↑ここなのです。私がIDDMであることを広めるということではなく、IDDMという病気があることを広めることが大事なんです。
その方がいいに決まっているはずなのに、誰がおっしゃっているのかは教えてもらえなかったのです。

私がIDDMであることを広めることになるなら病気の説明も必ず
つけないといけないんです。

なぜなら既に偏見があるから。
それがIDDMを少しでも分かってもらえることにつなげられる方法の
一つなんです。 それができずに、理解されていない方からIDDMのトンチンカンな説明を受けるのかと思うと、他のIDDMのみなさんに申し訳ない気持ちでいっぱいです。ま~た偏見を持たれるような状況を増やしてしまったことが残念で なりません。




そしてまたショックなことに記録には、ミーティングの場で私が

「噂を誰が しているのだ!」と詰め寄ったと記載されていたそうです。 私、ミーティングでは一言もそんなこと言っていません。主人の上司から私に病名を言うようにとの指示があり、主人の立場もあり私自身の立場も分かっていますから、そこは気を張り、一切触れないようにしていました。それなのになぜそんなことが書かれているのですか!

主人「 tomeさ~、誰が言ってるかなんて言ってなかったよなぁ。」


どういうことですか?それって。

言っていないことを書かれているって、 改ざんですけど大丈夫なんですか?
平気で嘘を記載するということが人間として、しかもそのような職種の方が記載することには本当に驚きました。
また、病気を言わないから理事の間で問題が起こったというような話になったときにも、そこはしっかり主人は「いいえ、○○さんには話してあります。」と答えたのにその記載はなかったと。


どーゆーことですか!!


とりあえずその記録はなくなったとかで、違う形式で提出
することになったと主人から聞きましたが、違う形式ってなんですか。間違いなのか違わせているのか知りませんが、また事実に反することが報告されているのではないでしょうか。だってこれほどの嘘の記載があったのですから、信用に欠けますよね?

記録とは、事実を書くもんでしょうが!
書記は、内容、意味が違わないよう事実を記載しましょう。



それと…、主人の職場の方に、結婚するときに病気の説明をし、
それは内密にお願いしますと頼んだそうですが、今になって「病気は言わないようにお願いしますと言ってもらえてたらそうしたんですが。」

言っていますってば。書面に残っていないからですか。
まったくどんな職場や!本当に信じられません。これは私が考えるに、主人の職場が私に対して「病気を公表させるため」に仕組んだようなところが見え隠れしてたりして。
アメリカだからなのか、その人の育ちなのか、汚いなと思いました。