過日、ノーンカーイに住む日本語のできるタイ人と話す機会があった。「今度の日曜日は選挙です」と言われた、今月3日の総選挙での「当選者」が選挙違反で認められなかったらしい、スコータイ県で同じように当選を認められなかったため、今度の日曜日に補欠選挙が行われるという報道があった。
選挙は告示から投票まで1ヶ月以上かけて行われたがこの日程では補欠選挙はほとんど運動する期間がないように思うのだが。
選挙で最高得票をとったからといってタイではそのまま当選ということにはならない、選挙違反がなかったか等の調査が行われ、「当選認定」がなされるようである。
この作業を行うのは「中央選挙管理委員会」この機関は選挙の執行から違反等を調査した上での当選人の確定まで行う事になる。有権者が決めた当選人を「無効」にする権限を持っている訳である。勿論、この機関は裁判所ではない。
憲法の規定で投票日から30日以内に特別国会を招集することになっている、今回の招集は8月2日らしい、この短い期間に買収等の調査が公正に行われるのか疑問だし、報道を見ている限り、「訴え」に基づいて行っている感じである。当然、反対勢力同士の告訴合戦になる、「解党」請求も出ている、このことでタクシン派は前回の総選挙で解党させられたように記憶している。
ちなみに7月3日に総選挙が行われて、12日に358人、19日に12人、21日に32人の当選が認定されている。合計で402人、特別国会の定足数は全議員の95%の出席が必要らしい、500人が定足数だから475人が出席しなければならないのだが、選挙を終えて3週間以上経つのにまだ国会を開く定足数に達していないと思っていたら一昨日に94人が認定された。アピシット首相や新首相候補のインラック氏の当選が認定されたのも2回目の19日であった。選挙管理委員会は7月中に作業を終えると声明を出していたらしいが、どうしても恣意的な要素が入るのではないかと素人眼からは思ってしまうのだが。(石像の写真はノーンカーイのワット・ケーク)