(神部岩辺りから賽の河原を望む)
今回の過去編は前回の富士山行の次に歩いた大菩薩嶺です。わりと手軽に歩ける山で夏場でもお薦めできる所なんじゃないかなと思います。なお、毎度のこと当時書いたものをそのまま載せているので、内容が古くなっている所が多々あります(特にバス運賃)。交通機関の情報については記事の最後にリンクを張っておくので、参考にしてください。
中里介山の小説で有名となった大菩薩峠は、現在は東京から気軽に登れる2000m峰という意味合いのほうが大きくなっているのだと思う。富士山登頂を終え、まだ疲れの残っている身には手軽に登れる大菩薩嶺がちょうど良いかもしれない。梅雨明けを聞いたその週の終わりに出掛けることにした。
今年初めての18切符を使い塩山駅に行くとバス時間まではあと数分しかない。駅舎を駆け下りるとバスは登山客を待ってから出発してくれる。駅からは登山口となる裂石までバスで向かう。運賃は100円で非常に安い。運賃表示は10円単位なので一見すると10円かと思ってしまうが、一律100円である。終点の大菩薩峠登山口バス停には売店があり、大菩薩嶺方面へ少し上るとトイレがある。
(大菩薩峠登山口バス停)
登山道はしばらくの間、舗装道路になっており、ジグザグ道を上ると丸川峠への道に分岐する。道標が立っているので間違うことはないと思うが…。丸川峠への道は最初は広く緩やかな道である。3度ほど沢を横切ると本格的な登山道となる。ここからは急な上り坂となっており、夏場はかなり体力を消耗する。またやたら羽虫の多い道なので虫除けスプレーは必須。所々手を使いながら登るとちょっとした下りに差し掛かる。ここが地形図上の鞍部であり、通常であれば峠まであと45分くらいは掛かる。更に急坂をこなすと道が緩やかになる。此処まで来れば丸川峠まであと少し。笹原になるとまもなく丸川峠である。
(丸川峠入口)
(最初は沢沿いを行く)
(急坂になると歩き難い岩場の道が続く)
(道が緩やかになると峠は近い)
丸川峠には丸川荘という山小屋があり、笹原の気持ちの良い所である。比較的夏でも涼しいところなので余裕があれば丸川荘で飲み物などを頼みたいところ。大菩薩嶺へは笹原の上り坂を登っていく。気候がよければ富士山を眺められるビューポイントだ。樹林帯に入ると道が緩くなる。大菩薩嶺まではしばらくこの緩い道を行くのだが、かなり距離がある上石がゴロゴロしているのでなかなか時間短縮は難しい所である。地形図上のジグザグ道を緩やかに登ると大菩薩嶺に着く。
(丸川荘)
(峠は草原が広がる開けた所だ)
(峠を振り返る)
(山頂直下以外は比較的緩やかな道が続く)
(山頂に近づくと石がゴロゴロとした歩き難い道になる)
大菩薩嶺(2056.9m)は展望の無い山頂である。何故かぬかるんでいるので、雷岩へは緩やかな下り坂には丸太による木道も整備されている。10分ほど歩けば周囲が開けた雷岩へ到着。雷岩からは左手に大菩薩湖、右手に甲府盆地が見渡せる。ロープ柵で囲われた草原はお花畑だが、近年は花の数が減っているそうだ。雷岩直下の広場から南に下る道は唐松尾根で、上日川峠に下りてしまうので注意。大菩薩峠へは雷岩を越えて東へ進路をとる。
(大菩薩嶺頂上 樹林におおわれている そういえばオレンジ色のザックはこの頃から既に使っていたのだなぁ…)
(雷岩)
(唐松尾根を少し下ると大菩薩湖が良く見える)
(甲府盆地を見下ろす)
雷岩から大菩薩峠へは今回のコースのハイライト。展望の開けた道からは大菩薩峠から小金沢連嶺を見ながら爽快に下る。道は小石が散乱しているが、傾斜が緩やかなので歩きやすい。時々山頂方面を振り返ると草原の中に木々が点在する美しい光景を目にすることが出来る。大岩が横たわる部分が神部岩で、標高2000mを示す標柱が立っている。ここからは山頂付近が樹林帯となっている妙見ノ頭から賽の河原辺りがよく見える。妙見の頭にはロープ柵が設けられていないので登ることは可能かもしれないが、今回は時間の関係でパス。
(神部岩へ向かう途中から大菩薩峠方面を望む)
(草原帯なので大菩薩湖も見える)
(山中に小屋が見える 上日川峠方面だっただろうか?)
(神部岩の標柱 なお神部岩は人がたくさんいたので写真は撮らなかった)
(シモツケ)
(賽の河原と大菩薩湖)
(草原の上には積乱雲が発達してきた)
(雷岩と神部岩を望む)
ケルンが見え始めると賽の河原。かつては大菩薩峠の旧峠とされていた場所である。避難小屋らしきものもある。賽の河原からは妙見の頭がよく見える。賽の河原から少し登ると親不知の頭に着く。ここからは雷岩から妙見の頭までが見渡せる。パノラマ撮影にはちょうど良いところだろう。親不知の頭から南に下ると建物が見えてくる。建物のある付近が大菩薩峠である。建物の後ろに見える樹林に覆われた山は熊沢山で南面に草原を隠し持っている。それを楽しみにあとひとふんばり。
(ケルンが見えてきた 小屋のある辺りが賽の河原)
(賽の河原 大菩薩峠の旧峠でもある)
(親不知の頭からは大菩薩湖も良く見える)
(雷岩から妙見の頭)
(大菩薩峠が見えてきた)
途中中里介山の記念碑などを過ぎると大菩薩峠(1897m)に着く。峠には立派な看板が立っている。峠からは看板をバックに親不知の頭と妙見の頭を見渡すことが出来る。峠から先、二軒、道を挟んで建っている建物が介山荘。ここでお土産を買ったり食事をしたり出来るほか、宿泊することも可能である。夏場はカキ氷などを頼めるので、カキ氷を頂くことに。これまで大分暑かったので生き返った心地である。介山荘の直ぐ先には大菩薩峠休憩舎が建ち、トイレも併設されている。
(中里介山の記念碑)
(大菩薩峠)
(介山荘)
(介山荘の売店)
(カキ氷 美味かったなぁ)
休憩舎から先の樹林帯を登る道は熊沢山を経由して石丸峠へ向かうルートである。上日川峠へは介山荘脇から下りていくことになるので注意が必要。熊沢山の登りは石の散乱するルートを通り、山頂を巻いて石丸峠へ向かう。したがってピークを目指すには樹林帯が切れる前に適当に山頂方面を上がっていくしかない。樹林帯が切れ、周囲が明るくなると熊沢山の道標が現れる。笹が生い茂る道を進むと眼下に峠が見えてくる。峠の先に見えるピークは天狗棚山である。天狗棚山から右手に下りてゆく鞍部が狼平と呼ばれている。狼平から先の山の連なりは小金沢連嶺である。これらの景色を見ながら斜面を下ると笹原に囲まれた石丸峠に着く。
(熊沢山方面を進む)
(草原の石丸峠から熊沢山を振り返る)
(草原の鞍部が石丸峠 背後の山は天狗棚山 天狗棚山の右に見える草原が狼平)
今回のコースでは雷岩から大菩薩峠までのルートに次いで景色の良い所である。時間の許す限り寄るべき所だろう。但し今日は雲が東から湧き上がってきて、あまりのんびりとしている暇はないようである。石丸峠からの下山ルートは笹原に囲まれた爽快な道である。最初は熊沢山の山頂方面を眺めながら斜面を登り、その後笹原の斜面をトラバースしていく。この笹原の道からは大菩薩湖や狼平がよく見渡せ飽きさせない。高度を徐々に下げていくと樹林帯の中に入る。ややアップダウンのあるルートだがそれほど傾斜はきつくなく歩きやすい道である。所々展望が開け、狼平が良く見える。
(大菩薩湖を見ながら下っていく)
(草原の美しい道が続く)
(落葉松の林 秋は黄金色に染まる)
(狼平だろうか?)
(比較的歩きやすい道が続く)
一度林道に出ると親水広場なる部分を通る。この辺りは簡単なハイキングコースになっており良く整備されている。途中道標があり上日川ダムの北岸に出ることが出来るそうだ。道標の直ぐ先は沢になっており一寸休憩するには良い所である。この後も非常によく整備された道をどんどん下っていく。道は笹原の中だが度々刈り払いがされているようである。道が登り基調になり、広くなってくると上日川峠に到着。塩山駅からタクシーでここまで入ってくることが出来、マイクロバスや自家用車の類も沢山止まっている。また峠にはロッヂ長兵衛などの山荘があり、登山基地とすることができる。
(親水広場)
(ロッヂ長兵衛の建つ上日川峠)
裂石へはロッヂ長兵衛前の舗装道路を少し進むと左手に登山道が付いている。熊注意の看板が立っているが昼間の内であれば出会う可能性は低いのではないだろうか。上日川峠から裂石へは標高差500mほどだが道は傾斜が緩やかで歩きやすい。むしろ奥武蔵辺りの登山道のほうが傾斜はきつく歩きにくいかもしれない。実際スニーカーで歩いている若者も多く見かけた。途中第二展望台・第一展望台なる所があるが、道は概ね展望の無いブナ林の中。沢の音が聞こえてくるようになると千石茶屋に到着。
(裂石への道 傾斜が緩く歩きやすい)
(第一展望台)
建物自体は使われているような雰囲気があるが、店は開いていないようである。千石茶屋前の舗装道路を少し進むと裂石への登山道が続いているのでここを下る。真直ぐ続く道を進むと丸川峠への分岐の少し先に出る。ここからは朝来た道を戻るだけである。裂石からバスに乗り込み塩山駅に着くと大分空が薄暗くなっている。駅前の売店でお土産を買って駅舎の上に上がると大月方面に凄まじい雷が落ちているのが見える。間一髪間に合ったと言うべきか。電車を待つ間大粒の雨がホームの屋根を叩きつけるが、濡れることなく電車に乗り込むことが出来た。電車が大月駅に差し掛かる頃にはすっかり雨も止んでいた。変わりやすいこの夏の天気を象徴するような出来事であった。
(千石茶屋)
DATA:
塩山駅(山梨交通バス)大菩薩峠登山口(裂石)8:03~8:23丸川峠入口~9:50丸川峠~11:01大菩薩嶺~11:11雷岩11:23~11:37神部岩~11:52賽の河原~12:04大菩薩峠(介山荘)12:25~12:37熊沢山~12:43石丸峠~13:22上日川ダム分岐~13:43上日川峠~14:29千石茶屋~大菩薩峠登山口(山梨交通バス)塩山駅
地形図 柳沢峠 大菩薩峠
バス 山梨交通 塩山駅~大菩薩峠登山口(大菩薩峠登山口行) 300円(かつては100円でしたが現在はこの料金です)
なお、栄和交通により、甲斐大和駅から上日川峠への路線も運行されています
今回の過去編は前回の富士山行の次に歩いた大菩薩嶺です。わりと手軽に歩ける山で夏場でもお薦めできる所なんじゃないかなと思います。なお、毎度のこと当時書いたものをそのまま載せているので、内容が古くなっている所が多々あります(特にバス運賃)。交通機関の情報については記事の最後にリンクを張っておくので、参考にしてください。
中里介山の小説で有名となった大菩薩峠は、現在は東京から気軽に登れる2000m峰という意味合いのほうが大きくなっているのだと思う。富士山登頂を終え、まだ疲れの残っている身には手軽に登れる大菩薩嶺がちょうど良いかもしれない。梅雨明けを聞いたその週の終わりに出掛けることにした。
今年初めての18切符を使い塩山駅に行くとバス時間まではあと数分しかない。駅舎を駆け下りるとバスは登山客を待ってから出発してくれる。駅からは登山口となる裂石までバスで向かう。運賃は100円で非常に安い。運賃表示は10円単位なので一見すると10円かと思ってしまうが、一律100円である。終点の大菩薩峠登山口バス停には売店があり、大菩薩嶺方面へ少し上るとトイレがある。
(大菩薩峠登山口バス停)
登山道はしばらくの間、舗装道路になっており、ジグザグ道を上ると丸川峠への道に分岐する。道標が立っているので間違うことはないと思うが…。丸川峠への道は最初は広く緩やかな道である。3度ほど沢を横切ると本格的な登山道となる。ここからは急な上り坂となっており、夏場はかなり体力を消耗する。またやたら羽虫の多い道なので虫除けスプレーは必須。所々手を使いながら登るとちょっとした下りに差し掛かる。ここが地形図上の鞍部であり、通常であれば峠まであと45分くらいは掛かる。更に急坂をこなすと道が緩やかになる。此処まで来れば丸川峠まであと少し。笹原になるとまもなく丸川峠である。
(丸川峠入口)
(最初は沢沿いを行く)
(急坂になると歩き難い岩場の道が続く)
(道が緩やかになると峠は近い)
丸川峠には丸川荘という山小屋があり、笹原の気持ちの良い所である。比較的夏でも涼しいところなので余裕があれば丸川荘で飲み物などを頼みたいところ。大菩薩嶺へは笹原の上り坂を登っていく。気候がよければ富士山を眺められるビューポイントだ。樹林帯に入ると道が緩くなる。大菩薩嶺まではしばらくこの緩い道を行くのだが、かなり距離がある上石がゴロゴロしているのでなかなか時間短縮は難しい所である。地形図上のジグザグ道を緩やかに登ると大菩薩嶺に着く。
(丸川荘)
(峠は草原が広がる開けた所だ)
(峠を振り返る)
(山頂直下以外は比較的緩やかな道が続く)
(山頂に近づくと石がゴロゴロとした歩き難い道になる)
大菩薩嶺(2056.9m)は展望の無い山頂である。何故かぬかるんでいるので、雷岩へは緩やかな下り坂には丸太による木道も整備されている。10分ほど歩けば周囲が開けた雷岩へ到着。雷岩からは左手に大菩薩湖、右手に甲府盆地が見渡せる。ロープ柵で囲われた草原はお花畑だが、近年は花の数が減っているそうだ。雷岩直下の広場から南に下る道は唐松尾根で、上日川峠に下りてしまうので注意。大菩薩峠へは雷岩を越えて東へ進路をとる。
(大菩薩嶺頂上 樹林におおわれている そういえばオレンジ色のザックはこの頃から既に使っていたのだなぁ…)
(雷岩)
(唐松尾根を少し下ると大菩薩湖が良く見える)
(甲府盆地を見下ろす)
雷岩から大菩薩峠へは今回のコースのハイライト。展望の開けた道からは大菩薩峠から小金沢連嶺を見ながら爽快に下る。道は小石が散乱しているが、傾斜が緩やかなので歩きやすい。時々山頂方面を振り返ると草原の中に木々が点在する美しい光景を目にすることが出来る。大岩が横たわる部分が神部岩で、標高2000mを示す標柱が立っている。ここからは山頂付近が樹林帯となっている妙見ノ頭から賽の河原辺りがよく見える。妙見の頭にはロープ柵が設けられていないので登ることは可能かもしれないが、今回は時間の関係でパス。
(神部岩へ向かう途中から大菩薩峠方面を望む)
(草原帯なので大菩薩湖も見える)
(山中に小屋が見える 上日川峠方面だっただろうか?)
(神部岩の標柱 なお神部岩は人がたくさんいたので写真は撮らなかった)
(シモツケ)
(賽の河原と大菩薩湖)
(草原の上には積乱雲が発達してきた)
(雷岩と神部岩を望む)
ケルンが見え始めると賽の河原。かつては大菩薩峠の旧峠とされていた場所である。避難小屋らしきものもある。賽の河原からは妙見の頭がよく見える。賽の河原から少し登ると親不知の頭に着く。ここからは雷岩から妙見の頭までが見渡せる。パノラマ撮影にはちょうど良いところだろう。親不知の頭から南に下ると建物が見えてくる。建物のある付近が大菩薩峠である。建物の後ろに見える樹林に覆われた山は熊沢山で南面に草原を隠し持っている。それを楽しみにあとひとふんばり。
(ケルンが見えてきた 小屋のある辺りが賽の河原)
(賽の河原 大菩薩峠の旧峠でもある)
(親不知の頭からは大菩薩湖も良く見える)
(雷岩から妙見の頭)
(大菩薩峠が見えてきた)
途中中里介山の記念碑などを過ぎると大菩薩峠(1897m)に着く。峠には立派な看板が立っている。峠からは看板をバックに親不知の頭と妙見の頭を見渡すことが出来る。峠から先、二軒、道を挟んで建っている建物が介山荘。ここでお土産を買ったり食事をしたり出来るほか、宿泊することも可能である。夏場はカキ氷などを頼めるので、カキ氷を頂くことに。これまで大分暑かったので生き返った心地である。介山荘の直ぐ先には大菩薩峠休憩舎が建ち、トイレも併設されている。
(中里介山の記念碑)
(大菩薩峠)
(介山荘)
(介山荘の売店)
(カキ氷 美味かったなぁ)
休憩舎から先の樹林帯を登る道は熊沢山を経由して石丸峠へ向かうルートである。上日川峠へは介山荘脇から下りていくことになるので注意が必要。熊沢山の登りは石の散乱するルートを通り、山頂を巻いて石丸峠へ向かう。したがってピークを目指すには樹林帯が切れる前に適当に山頂方面を上がっていくしかない。樹林帯が切れ、周囲が明るくなると熊沢山の道標が現れる。笹が生い茂る道を進むと眼下に峠が見えてくる。峠の先に見えるピークは天狗棚山である。天狗棚山から右手に下りてゆく鞍部が狼平と呼ばれている。狼平から先の山の連なりは小金沢連嶺である。これらの景色を見ながら斜面を下ると笹原に囲まれた石丸峠に着く。
(熊沢山方面を進む)
(草原の石丸峠から熊沢山を振り返る)
(草原の鞍部が石丸峠 背後の山は天狗棚山 天狗棚山の右に見える草原が狼平)
今回のコースでは雷岩から大菩薩峠までのルートに次いで景色の良い所である。時間の許す限り寄るべき所だろう。但し今日は雲が東から湧き上がってきて、あまりのんびりとしている暇はないようである。石丸峠からの下山ルートは笹原に囲まれた爽快な道である。最初は熊沢山の山頂方面を眺めながら斜面を登り、その後笹原の斜面をトラバースしていく。この笹原の道からは大菩薩湖や狼平がよく見渡せ飽きさせない。高度を徐々に下げていくと樹林帯の中に入る。ややアップダウンのあるルートだがそれほど傾斜はきつくなく歩きやすい道である。所々展望が開け、狼平が良く見える。
(大菩薩湖を見ながら下っていく)
(草原の美しい道が続く)
(落葉松の林 秋は黄金色に染まる)
(狼平だろうか?)
(比較的歩きやすい道が続く)
一度林道に出ると親水広場なる部分を通る。この辺りは簡単なハイキングコースになっており良く整備されている。途中道標があり上日川ダムの北岸に出ることが出来るそうだ。道標の直ぐ先は沢になっており一寸休憩するには良い所である。この後も非常によく整備された道をどんどん下っていく。道は笹原の中だが度々刈り払いがされているようである。道が登り基調になり、広くなってくると上日川峠に到着。塩山駅からタクシーでここまで入ってくることが出来、マイクロバスや自家用車の類も沢山止まっている。また峠にはロッヂ長兵衛などの山荘があり、登山基地とすることができる。
(親水広場)
(ロッヂ長兵衛の建つ上日川峠)
裂石へはロッヂ長兵衛前の舗装道路を少し進むと左手に登山道が付いている。熊注意の看板が立っているが昼間の内であれば出会う可能性は低いのではないだろうか。上日川峠から裂石へは標高差500mほどだが道は傾斜が緩やかで歩きやすい。むしろ奥武蔵辺りの登山道のほうが傾斜はきつく歩きにくいかもしれない。実際スニーカーで歩いている若者も多く見かけた。途中第二展望台・第一展望台なる所があるが、道は概ね展望の無いブナ林の中。沢の音が聞こえてくるようになると千石茶屋に到着。
(裂石への道 傾斜が緩く歩きやすい)
(第一展望台)
建物自体は使われているような雰囲気があるが、店は開いていないようである。千石茶屋前の舗装道路を少し進むと裂石への登山道が続いているのでここを下る。真直ぐ続く道を進むと丸川峠への分岐の少し先に出る。ここからは朝来た道を戻るだけである。裂石からバスに乗り込み塩山駅に着くと大分空が薄暗くなっている。駅前の売店でお土産を買って駅舎の上に上がると大月方面に凄まじい雷が落ちているのが見える。間一髪間に合ったと言うべきか。電車を待つ間大粒の雨がホームの屋根を叩きつけるが、濡れることなく電車に乗り込むことが出来た。電車が大月駅に差し掛かる頃にはすっかり雨も止んでいた。変わりやすいこの夏の天気を象徴するような出来事であった。
(千石茶屋)
DATA:
塩山駅(山梨交通バス)大菩薩峠登山口(裂石)8:03~8:23丸川峠入口~9:50丸川峠~11:01大菩薩嶺~11:11雷岩11:23~11:37神部岩~11:52賽の河原~12:04大菩薩峠(介山荘)12:25~12:37熊沢山~12:43石丸峠~13:22上日川ダム分岐~13:43上日川峠~14:29千石茶屋~大菩薩峠登山口(山梨交通バス)塩山駅
地形図 柳沢峠 大菩薩峠
バス 山梨交通 塩山駅~大菩薩峠登山口(大菩薩峠登山口行) 300円(かつては100円でしたが現在はこの料金です)
なお、栄和交通により、甲斐大和駅から上日川峠への路線も運行されています