野老の里

奥武蔵をメインに日帰りの山歩きを中心としたブログです

奥武蔵へようこそ 平成23年11月26日 後編 越上山からスカリ山と深沢山・愛宕山

2011年11月29日 | 奥武蔵へようこそ
(越上山の肩からの眺め)

顔振峠からの続き。一本杉峠へは先々週も歩いているので細かいところは端折ります。先々週は顔振峠の展望台から尾根伝いに諏訪神社へと行きましたが、今回は通常の巻き道を進みます。賑やかな峠を離れ、しばらく車道を下っていくとヘアピンカーヴ手前に道標が立ち、そこから登山道に入ります。よく整備された道を行くと諏訪神社に到着。先々週よりも境内の紅葉は一段と進みました。境内を抜けていくと先々週は寄らなかった越上山の分岐に出ます。今日は長丁場なので山頂へ向かうのは躊躇したのですが、当ブログではまだここも紹介していないので山頂へ向かいます。最初は緩やかな道もすぐに岩が露出した急斜面となります。でも危険なところはないのでじっくり進めば大丈夫。肩のような場所に出ると毛呂山町方面の眺めが得られます。山頂手前に立ちはだかる岩場は規模は小さいですが、道の両端が切れ落ちているので通過には要注意。越上山(おがみやま)の山頂(566.5)は樹林に囲まれ、展望は得られません。休憩は肩の部分が良いでしょう。

(諏訪神社の紅葉)


(切れ落ちた岩場)


(越上山頂)

分岐に戻ったら東へ進みます。よく整備された道で多くのハイカーと擦れ違います。最近以前よりも若いハイカーが増えてきて、若い女性の一人歩きも多く見られるようになってきました。一本杉峠の分岐を過ぎると道が急に荒れだします。下草などは無いものの、木の根が露出している所が多いです。獅子ヶ滝への分岐は先週歩いた鎌北湖から獅子ヶ滝へのルート途中にあった横道につながる所のようです。分岐から少し上がった所から越上山方面の展望を得られますが、後は殆ど見所のない尾根です。しばらく歩きやすい道が続いた後、鎌北湖方面への道を分けると一旦車道へ出ます。この辺りをエアリアでは十二曲りとしているようです。十二曲りからは間野へ下る道も延びているようです。十二曲りからもあまり変化の無い道が続きます。尾根を巻きつつ進むとエビガ坂に出ました。ここから先は約一年前に歩いた道。小ピークを乗り越し、鎌北湖の分岐を無視してスカリ山の尾根を登ります。

(荒れた道)


(越上山方面の眺め)

最初は緩やかですがすぐに急な斜面となります。ここは肩の部分まで登るのが一苦労なんですよね。肩の部分まで登りきるとしばらくは緩やかな登り坂。山頂へ近づくと男の人の声が聞こえてきました。スカリ山の山頂(434.9)に出ると三人の中高年の男性がいます。彼らの話によると約270°の展望が得られるそうで、六つ石やら鷹ノ巣やらと奥多摩の山の名が出てきます。自分は正直なところ山座同定には自信がなく、この手の話はあまり興味がなかったりします。ただ谷川岳が見えることなど教えてもらったので、もう少し空気が澄んできたらまた寄ってみたい山ではあります。





(スカリ山からのパノラマ)

スカリ山から東へ下り、観音ヶ岳を巻いていくと車道に出ます。車道を進むと右手に小ピークが見えてきて、脇に東電の黄色い標柱が立っているのが見えます。一年前にも書いたのですがここは鉄塔巡視路で、ユガテと北向地蔵を結ぶ縦走路にぶつかります。細い道を下っていくと縦走路に出るのでここを今回は右に(西に)。整備された道を進むと土山の分岐に出ます。分岐を進んだ場合は土山の集落を抜けて五常の滝へと続く車道に出られます。今日は深沢山方面への縦走が目的なのでここは下れません。少し西に進むと木で通せんぼされた尾根道があります。傍には木に赤いビニールテープが巻きつけられ、「山道」と書かれています。山道か…。ちょっと嫌な響きだ。

ここから鉄塔巡視路に入ります)


(土山の分岐 ここは下りません)


(木で通せんぼされた正面の道を進みます)

山道と書かれたほうを進み、小ピークに上がると道が二手に分かれます。赤テープで矢印も付いているのですが、念のため右の道を下りてみると行き止まりとなっています。矢印にしたがって進むと急傾斜の下り坂が待ち受けます。登りならどうってことはない感じですが下りだと大変です。急斜面を下りきると細い道が尾根を横切っています。地形図を見ると土山から深沢を結ぶ登山道です。赤テープのほかにプラスティック板の道標が掛けられており、ここは沢山峠という名が付けられています。


(矢印のある分岐)


(沢山峠)

沢山峠を過ぎると木製の立派な道標が立っています。エアリアだとここまでが破線ルートで、その先深沢山方面が一般ルートとなっているはこの道標があるからかもしれません。武蔵横手駅と書かれたほうへ進めば五常の滝の近くに出られるようです。またエアリアにある一つ東に派生している尾根に乗る場合にもここを進めばよいようです。分岐を見送ると広い尾根に出ます。この辺りでは珍しく雑木林となっています。雑木林を抜けると今度は深沢への道が分かれています。ここは流石にエアリアにも反映されていません。巻き道もないためきっちりと小ピークを登らされた後、次のピークを登りきると深沢山(コワタ)の山頂です。周囲は南側が雑木林になっている他は暗い檜の植林に囲まれ、全く展望はありません。

(木製の道標 意外と重要な分岐点かもしれません)


(広い尾根)




(深沢山)

深沢山からは313.2の三角点へ向かって下りていくと道標があり、深沢・白子方面と水晶山・愛宕山方面に分かれています。深沢・白子方面へ向かえば三角点へ行けそうですが、日も傾いてきたので水晶山へと足を進めます。深沢山直下の急斜面を回避するためか深沢山南東の斜面を巻く形で南東尾根へと下ります。ここもちょっと注意しましょう。下りきればなだらかな歩きやすい道が続きます。緩やかに下って登ると水晶山です。ここも展望はありません。

(水晶山)

水晶山から下ると左手から広い林道が合流してきます。地形図の破線路ではなく、南東に小さく派生する尾根の中腹を沿うように延びているようです。林道を見送ると正面に送電鉄塔が見えてきました。紙の地形図だと愛宕山手前の小ピークに設置されていることがわかります。小ピークを越えていくと今日最後のピークである愛宕山の急斜面を登ります。愛宕山の山頂には愛宕神社があり、南東側は気持ちの良い雑木林が広がります。西日に輝く紅葉を楽しんだら長念寺へと下ります。

(鉄塔の小ピーク)


(愛宕神社)


(山頂の雑木林)

地形図だと急だと思われる斜面は小さな九十九折となっていて思ったよりも簡単に下れます。流石は神社への参拝路です。下りきると送電鉄塔の立つ小高い丘の上に出ます。地形図だと南へ折れ曲がる辺りです。送電鉄塔の傍に道標が立っており、道は間違いないようです。しかし送電鉄塔へ進むのを獣避けの電気柵が通せんぼしています。うーん、どうする?どうするってそりゃ…ジャンプするしかないですよ。助走をつけて一気に飛び越えます。送電鉄塔の下に出ると雑木林を見下ろす気持ちの良い野原となっています。ここから踏み跡が薄くなり梅(?)林の中を適当に下っていきます。林を抜けると長念寺の墓地が見えてきました。道標にしたがって墓地を抜けると長念寺です。鐘楼の下で装備を解いていると住職の奥さんらしき人が挨拶してくれました。旅の安全にお礼して賽銭箱にお金を入れておきました。国道を横切り、住宅地を抜ける舗装路を進むと武蔵横手駅まではあと少し。振り返れば愛宕山が鋭鋒を突き上げています。駅に着くと15時半を過ぎていました。実に行動9時間。長い山旅が終わりました。

(行く手を阻む電気柵)


(気持ちの良い野原)


(梅らしき林を抜けていきます)


(長念寺)


(愛宕山)


(武蔵横手駅前にいる山羊 詳細はこちら

前後編と分けましたが、実際歩くのであれば顔振峠で分けるのが良いでしょう。顔振峠からは摩利支天経由で登山道を下ると途中からは車道となって安全性が上がります。

土山分岐から深沢山へと縦走する今回のルートはエスケープには不向き。先々週紹介した関ノ入ヤツ沿いの林道へ下りるほうが安全です。

今年も残り少なくなってきました。山歩きは12月にあと一回予定しています。あと一月ですが残りもよろしくお願いします。


DATA:
顔振峠12:12~12:28諏訪神社~12:43越上山~13:31十二曲り~13:43エビガ坂~13:55スカリ山
~14:17土山分岐~14:30沢山峠~14:42深沢山~14:53水晶山~15:05愛宕山~15:20長念寺~15:35武蔵横手駅

トイレ:諏訪神社

地形図 飯能 越生 
山と高原地図 奥武蔵・秩父 2010年度版 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 奥武蔵へようこそ 平成23年1... | トップ | 今日の一曲 Ashes Are Burni... »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

奥武蔵へようこそ」カテゴリの最新記事