野老の里

奥武蔵をメインに日帰りの山歩きを中心としたブログです

奥武蔵へようこそ 平成26年12月23日 愛宕山から雷電山を経て御岳山

2014年12月25日 | 奥武蔵へようこそ
(堂山から雷電山へ向かって)

ときがわ町にあるJR八高線の明覚駅の西には二つの愛宕山がある。そのうち北西にある愛宕山から西へ堂山・雷電山・行風山・御岳山と尾根続きになっていることがわかる。このルートはよく引用する「奥武蔵山歩き一周トレール」(かもがわ出版)に二つに分けて掲載されていて、マイナーながらも結構歩かれているようだ。近年でも馬場直之さんの「山と旅への招待」や画廊天地人(アモン)さんが歩かれていて、ルートとしては割とはっきりしているらしい。そこで今回、東端の愛宕山から歩き出して、出来れば御岳山まで、更に時間があれば御岳山の東にある大峰山へも寄って行く欲張りな計画を立てた。

まずは好天の下、列車を乗り継ぎ明覚駅に降り立つ。新柵山へ登ったとき以来、久しぶりの訪問だ。駅前でゆっくり準備を整え、「奥武蔵山歩き一周トレール」の記述にしたがって駅前の交差点を右に入る。八高線のガードを潜り、さらに道なりに進むと本に書かれているとおり、番匠バス停と岩渕神社がある。10年以上前の本なのだが、状況が大きく変化しているという訳では無さそうだ。小さな橋を渡り、ここも道なりに進むと踏切が見えてくる。踏切を渡って右に入ると坂道となる。おそらく尾根を越えていくのだろう。犬の訓練所を過ぎると頂上部分に出る。傍らには水戸黄門らしき像が置かれており、旅気分を盛り上げてくれる。像の向かいには広い道があって、これを登れば簡単に愛宕山を登れそうだ。

(朝の明覚駅)


(岩渕神社)


(橋を渡る 奥は愛宕山)


(黄門様と助さん・格さんか?)


(ここから取り付く)

眺めの良い農地から林の中に入ると薄いながらも踏み跡がある。登山対象というよりは地元の人が散歩がてらに登る所なのかもしれない。中腹には「小御嶽磐長姫命」と書かれた碑が置かれていた。傾斜が緩み、主尾根へと上がると今度は「富士嶽浅間大神」と書かれた碑がある。ここからしばらくは緩やかな尾根歩きだ。地理院地図だとわからないが、古い地形図だとこの尾根が旧都幾川村と旧玉川村との境になっていることがわかる。尾根が広く、また藪っぽいため、道に迷ったときは旧玉川村が設置した境界標を辿っていけばよい。薄い踏み跡を辿っていくとやがて尾根の北端を行くようになる。北側の斜面に大きな伐採が入っていて、一部展望が開ける。伐採地の支尾根を少し下ると東に筑波山の青白いシルエットが浮かび上がっている。

(見晴らしの良い農地を上がる)


(小御嶽磐長姫命の碑)


(富士嶽浅間大神の碑)


(薄らと踏み跡がある)


(境界標 今回のルートはこれがかなり頼りになる)


(物見山方面の眺め)


(伐採地から東側の眺め)


(筑波山)

伐採地から再び尾根の中央を進んでいく。すると旧玉川村が設置した基準点のあるピークに着く。ううむ、どうやらここは地理院地図にある160のピークからは外れているようだ。おそらく愛宕山の西の肩のような所なのだろう。周囲はやや急な斜面となっていて、藪の中を何本かの踏み跡が交錯している。ここでボクは本の記述を読み間違えて、急な斜面を下ってしまった。ところが左手に尾根が見えていたので、その尾根を進めば楽だったのだろう。ともかく木に摑まりながら下っていくと民家の裏手に出る。幸い敷地の生垣の外に通路があったので、その通路から民家の表玄関に回ることが出来た。地形図だとこの民家から尾根を越える道が描かれているが、現状道は無いような感じである。そこで一旦集落を下りて、中野集落から車道を登り返して尾根に復帰することにした。

(愛宕山の基準点)

人気の無い民家を何気なく振り返ると何と永久保鉱泉と書かれた看板が掲げられている。以前兄とよく温泉巡りをしていたときに聞いた名だったのだが、こんな所にあったのか…。
建物の傷み具合を見ると廃業してから時が経っているようだ。冷たい風が吹き抜ける集落内を下り、ぶつかった車道を左に入る。地形図の寺院マークの辺りには十王堂があり、板碑や石仏が置かれている。堂宇の中にも仏像が置かれていて、見た目の古さとは裏腹に立派だ。そのまま車道を上がり、尾根を乗り越す辺りに倉庫のような建物がある。その手前に林道のような広い道があり、そこから166.7の三角点を目指すことが出来るようだ。

(永久保鉱泉 廃業した模様)






十王堂


(ここから取り付く)


(建物の奥は金比羅山と弓立山)

林道は所々草の被る所があるものの、概ね歩きやすい。ここも旧村境となっているため、境界標が点々と設置されている。林道が終わり、細い踏み跡がピークを巻いていくようになる。近くに三角点があるはずなのだが…。それらしき高みを探すと猛烈な竹藪となっている。この中に三角点がありそうな雰囲気はあるのだが、三角点捜索が目的ではないので先へ進む。このピークから踏み跡は二手に分かれる。左手の踏み跡に入ると西端のピーク方面へと入る。西端のピークを越えて県道に下りる予定であったが、行ってみると何やら意味不明な飾り付けが大量にある。南西側の斜面がフェンスで覆われ、入り込むのは危険な感じだ。そこで手前のフェンス沿いの道を南に下っていく。この道も民家裏に出てしまうので、何とか敷地に入り込まないよう回り込んで車道に出る。

(林道のような道がしばらく続く)


(三角点がある辺りの藪)




(小ピークにあった飾り 宗教的なものも感じられる)

交通量の多い県道を渡り、堂山の登りに取り掛かる。県道の峠まで行っても登れそうな所は無さそうなので、画廊天地人(アモン)さんが歩いた配水場への道を上がってみることにした。堂山から延びる尾根の手前から車道に入る。すると分岐に立派な道標が立っている。道標にしたがい車道を上がっていくとすぐに右手に近道らしき小道が延びている。確かに近道ではあるが、藪が酷い所もあり、車道を上がったほうが楽かもしれない。再び車道に出た所で草刈機を持った地元の小父さんに出会う。挨拶をすると「今日はよくスカイツリーが見えるよ」と声を掛けられる。ふむ、堂山には見晴らしの良い所があるようだ。配水場の近くに停められたクルマにも草刈機をもった男性たちがいて、やはりスカイツリーの話をされる。アスファルトの車道から土の道へと変わる辺りに日影バス停への分岐があり、その先に芝草の広場がある。男性たちはここの草を刈っていたのだろう。

(堂山から延びる尾根の手前から入った所)


(道標 ここから雷電山までは完備されている)


(芝草の広場)

芝草の広場からは今日一番の展望が得られる。左手にはこれまで歩いてきた愛宕山の尾根があり、そこから右に目をやると旧都幾川村の市街地が広がる。その奥、鳩山町の比企丘陵の向こうには都心のビル群が連なり、やや外れた所に一際高く突き出たスカイツリーが見える。右手には鋭く突き出した山がある。もう一つの愛宕山だろうか?右に見切れた尾根は金比羅山のものらしい。眺めを楽しんだところで山頂を目指す。林の中には明瞭な踏み跡が付いているので迷うことは無い。大した苦も無く堂山(天王山)の頂上(250)に到着。道標が立つだけのシンプルな山頂で、ベンチなどは無いので、転がっている細い丸太に腰かけて休憩を取る。

(広場から都心ビル群とスカイツリー)


(手前の山が愛宕山)


(中ほどの鋭鋒がもう一つの愛宕山)


(堂山頂上)

地理院地図を見ても堂山から雷電山へは道形がない。しかし一本道の尾根を登るので、迷う虞はないだろう。休憩を終え、雷電山へ向かって歩き始める。踏み跡明瞭な緩やかな尾根が続く。落葉樹と杉・檜の混合林となっていて、奥武蔵の中でもかなり快適な尾根道だと言っていい。所々エスケープとなりそうな分岐があり、整備状況も良好。一般ルートとしてもっと紹介されても良い所だと思う。日影下降点の道標が現れる辺りから雷電山の肩へ向かっての急な登りが始まる。トラロープも付けられたやや厳しい登りではあるが、明るく開けた尾根で振り返ると少し眺めが良い。尾根を登りきるとベンチ代わりの丸太が置かれている。振り返るとときがわ町の第二庁舎辺りがよく見える。堂山中腹から見えた鋭鋒の手前には見切れた尾根があり、学校らしき建物がある。あれが都幾川中学校だとするとやはりあの鋭鋒はもう一つの愛宕山で良いようだ。



(快適な尾根道)


(別所下降点 都幾の湯とは都幾川四季彩館のことだろう)


(日影下降点 ここから傾斜が急になる)


(開けた急斜面の登り)


(振り返ると都幾川中学校が見える)

開けた尾根から暗い林へ入っていく。南へ延びる尾根に乗ると雷電山方面のみを指した道標がある。北の小ピークを巻くために尾根は辿らずに東からトラバースした後、再度尾根に乗る。山頂直下には雲河原分岐の道標があり、山頂へは南東に派生する尾根を登っていくようだ。雲河原分岐からトラバース気味に雑木林の明るい道を登っていく。尾根に出ると道標があり、そのまま乗り越して日影バス停へ下る道もある。尾根を登っていくと雷電山(418.2)の頂上に着く。杉や檜に覆われた暗い山頂で大小4つの祠が置かれている。その割には休憩に適したベンチなどはなく、南側にある祠の前の日なたに腰を下ろして昼食を取らなければならない。それにしても風が吹き抜ける寒い山頂だ。画廊天地人(アモン)さんも寒い山頂だと書いていたが、これほど北風が寒い所とは思わなかった。お茶を飲んで体を温めていると何やら人の声がする。ラジオの音のようだ。山頂を振り返ると老夫婦が通り過ぎようとしているところであった。軽く挨拶を交わし彼らを見送る。マイナーな山だけれども、結構歩く人はいるようだ。

(雲河原分岐)


(明るい斜面をトラバース)






(雷電山頂上)

昼食を手短に済ませ、次なるピーク行風山を目指す。地理院地図を見てもらえばわかると思うが、雷電山から行風山へはかなり道が交錯している上、尾根が広いので現在地の把握が難しくなりそうだ。まずは西に派生する尾根へ乗ることにしよう。「県道へ」と書かれた標識にしたがい比較的明瞭な踏み跡を進む。急な下りだがコンパスで方向も確認したので、とりあえず下り過ぎなければ大丈夫だろう。ひとしきり下ると傾斜が緩む。踏み跡は緩やかに登っているので、間違いなく尾根に乗れている。県道へ下るのだとしたらこの辺りから雲河原集落へ下りていくのだろうか?尾根上の踏み跡は明瞭だが、堂山~雷電山間と異なり道標が全くないので、読図能力が試される。緩やかな尾根を進むと踏み跡が二手に分かれる。右手の踏み跡には枝が積まれていたので、こちらへは踏み込むなということなのだろう。地形図を見ると通せんぼされているほうは北東に延びる尾根のようだ。

(尾根に乗った所)


(枝で通せんぼされている)

左手の踏み跡を進むとまたも踏み跡が二手に分かれる。特に指示はないので、どちらに進んでもいいということなのだろう。今度は右の踏み跡を選ぶと尾根を東から巻くようにして舗装された車道に下り立つ。ちょうど先ほどの老夫婦が車道を行くところであった。コンパスで車道の行く手を調べてみると雀川ダム方面を指していた。これを行くとおそらく遠回りになってしまうはず。そこで車道を逆方向へ進むと右手に細い踏み跡を見つける。たぶんこれが北へ延びる破線路であろう。谷地形の急斜面を下っていくと前方を横切る林道のようなものが見える。あれ?斜面を下りきるとやはり林道である。実は地理院地図には実線で林道が描かれているのだが、手持ちの地形図にはこの林道が載っていなかったのだ。周囲の地形を見回していると別の老夫婦が林道を奥へと向かっていく。ということはこの林道を行くのが正しいのだろう。とりあえず老夫婦を追っていくことにした。

(行き止まりとなり、踏み跡は左右に分かれる)


舗装路に出る)


(右手の薄い踏み跡を入る)


(急斜面を下ると林道に下り立つ)

林道は広い尾根の西側を通っていく。この辺りの地形はわかりにくいのだが、地形図をよく見るとすぐ東の谷から雀川ダムへと流れ込む沢が流れ出ているのだ。事前に地形図を読み込んでいないとなかなか気付かない。林道はやがて西の斜面を下り始める。手持ちの地形図だと破線路だが、この道が描かれているため、林道が二手に分かれれば現在地がわかる。すると予想通り林道が二手に分かれる。前を行く老夫婦が右に入っていく。ということは右手の道が尾根を乗り越す辺りから行風山への踏み跡があるはずだ。老夫婦を追い越し、林道の頂上に来ると左手にピンクテープが付いているのを見つける。その先には踏み跡がある。

林道が二手に分かれる 当然ながら右に入る)


(ごみが堆積した辺りにピンクテープがあり、踏み跡がある)

踏み跡は明瞭で、点々と境界標が埋設されている。この辺りは小川町とときがわ町との境界となっている。暗い植林帯を抜けると南側が開けた伐採地に出る。伐採地からは雷電山のピークが望める。ここは行風山への分岐となっているため、縦走路を外れて寄り道する必要がある。行風山周辺は明るい雑木林となっているが、その分、木の枝などが繁茂し、やや藪っぽくなっている。雷電山~御岳山の間で唯一とも云える倒れた道標を見送ると旧玉川村の基準点が置かれた行風山(332.6)に着く。明るい山頂だが見晴らしは無い。ここも意外と風が強く、あまり休憩に適しているとはいえないが、雷電山から休みなく歩いてきたので一休みする。

(伐採地 行風山への分岐でもある)


(雷電山を望む)


(倒れた道標 唯一の道標でもある)


行風山頂上)

行風山から縦走路へと戻ってくると先ほど追い越した老夫婦とすれ違う。少し話をするとどうやら彼らも御岳山まで縦走する予定のようだ。行風山の分岐から先はやや急な下りが続く。鞍部へ下ってくると尾根を乗り越す林道が横切る。右手を見ると舗装された林道が通っているのが見える。これは雷電山で追い越された老夫婦が進んだ林道だろう。するとちょうどその老夫婦が林道を歩いているのが見える。やはり林道を行くよりも尾根を進んだほうが速い。鞍部からは尾根に沿って林道のような広い道が延びている。かなり伐採作業が入っているのだろう。それでも小ピークを越していくうちに細い踏み跡となる。そろそろ大峰山の分岐に出るはずだと思っているとアドニス小川カントリー倶楽部が立てた発砲禁止の看板が見えてきた。踏み跡は二手に分かれ、ここが大峰山分岐であることがわかる。

林道が横切る


(大峰山分岐)

時計を見ると12時を少し回ったところだ。再びここを訪れることはしばらく無いはずだ。御岳山はすぐそこだし、大峰山へ寄り道していくことにした。しばらくは尾根上のはっきりとした踏み跡を下っていく。境界標とゴルフ場の看板が目印になる。転げ落ちそうな急斜面を下ると左手に明瞭な沢地形が見えてくる。尾根を下るよりも明らかに下り易そうだ。中心部は沢の流れがあるため、その脇の傾斜が緩い所を下っていく。左手にはゴルフ場の貯水ダムがあり、現在地が把握しやすい。貯水ダムからは小川が流れていて、簡単には渡れそうにない。小川に沿って下っていくとゴルフ場のフェンスにぶつかる。しかしフェンスには切れ間があり、行き来できるようになっている。この辺りを境界が通っているため、調査しやすいよう開けておくのだろう。

(沢地形を下る)


ゴルフ場の貯水ダム


(小川 流れは浅いが、水面までが高い)

小川に沿って明瞭な踏み跡が下っていくが、対岸の大峰山方面へは踏み跡が無い。ひとまず小川に沿った踏み跡を下るとフェンスに沿って大峰山からも沢が流れ込んでいるのを見つける。あまり良い状況では無いな。とにかく沢の浅そうな所に下りて対岸へ渡り、さらに大峰山から流れ込む沢も渡る。これで大峰山へ登れそうだ。尾根ならどこを登っても山頂へ導かれるのだが、フェンスの切れ間からゴルフ場側へ入ると藪が若干薄い所がある。傾斜は急だが、境界標や壊れたゴルフ場の看板があり、それを頼りに進んでいく。傾斜は緩くなったように感じるのだが、なかなか山頂は見えてこない。本当に山頂へ向かっているのだろうか?そう思い始めた頃、最高点と思われる所に出る。藪の薄い所へ行くと山頂プレートが木に付けられていた。ようやく大峰山(293)頂上に着いた。馬場直之さん、そして画廊天地人(アモン)さんも書いていたように今時珍しいほどの地味な藪山である。ただ山頂プレートを見ると「ブレント ジョーンズ」なる人(達)が11月24日に訪れたことが書かれていたので、直近にも訪問している人がいるのは間違いない。

(大峰山の山頂プレート)

雑木林に覆われた山頂は例によって北風が冷たい。思ったより時間が掛かってしまったし、早く戻ろう。ところで馬場直之さんも書いていることだが、尾根は登るよりも下るほうが難しい。但し馬場さんと異なり、御岳山へ戻る方が境界標やゴルフ場の看板が目印になる分だけ歩きやすいのは確かだ。それでも木の枝藪に行く手を阻まれ、なかなか足取りは捗らない。あちこち引っ掻かれながら何とか小川の見える所まで下ってくる。ええと、対岸へはどうやって渡ったんだっけ?というか急斜面をどう登ってきたかもわからず戸惑う。周囲を見回すとフェンスが見える。そういえばフェンス脇から登ってきたんだったな。フェンス近くに来ると何となく踏み跡があり、小川の辺までやって来る。ストックを使って強引に小川を渡ると対岸の尾根はすぐそこだ。ここまで来れば一安心。

(ゴルフ場の看板 目印になる)


(ゴルフ場のフェンス 左手から入る)

フェンスの切れ間から沢を登っていき、急斜面を登り切れば縦走路まで戻ってくる。往復で50分近く掛かってしまった。大峰山分岐から御岳山へは尾根上の一本道だ。ゴルフ場建設の際に移されたという板碑や石仏が置かれている。尾根がやや広くなると御岳山(297)の頂上に着く。山頂の北側には造作の凝った神像が安置されており、御嶽教との関わりを感じさせる。



(尾根上にある板碑・石仏)


御岳山頂上)


(神像 凝った造作であったことが窺える)


(基準点もある)

御岳山への登路は三つほどあるようだが、下りに使うには明瞭で安全なものが望ましい。すると当然鳥居の前からゴルフ場に向かって延びている道を選ぶことになる。最初は東へフェンス沿いに下っていくのでやや不安になるが、フェンスにぶつかると道は北へと下っていく。道形ははっきりとしているが、木の枝が散乱していて歩きにくいことこの上ない。藪っぽい所も多く、あまり歩かれている雰囲気ではない。ゴルフ場へと迂回するのが敬遠される理由なのだろうか。神社記号のある辺りの分岐が八坂神社分岐。馬場直之さんはここから八坂神社方面へ入り、山頂を目指している。他方ボクが下ってきたのは画廊天地人(アモン)さんが登ったルートだ。どちらが良いという訳ではないが、わかりやすさは迂回ルートのほうが上だろう。八坂神社分岐を過ぎると水流で中央が抉られた道が続く。画廊天地人(アモン)さんのアドバイスがあるにも関わらず、つい中央の溝に踏み込んでしまって足を捕られる。

(ゴルフ場のフェンス ここで左に曲がる)


(やや荒れた道)


八坂神社分岐 山頂へは左へ)


(水流で抉られた道 つい中央を歩んでしまうんだよな…)

木の間越しに民家らしき建物が見えてくると御岳山の登山口に下り立つ。地形図だと田んぼマークになっているが、周囲は畑になっている。ここまで来ればあとは小川町駅まで車道歩きを残すのみ。田園風景の中、どこか懐かしさを感じさせる町並みを楽しみつつ駅に着く。今日も事故無く山歩きを終えられたことに満足しつつ、家路に着いた。

(御岳山登山口付近)


(左に堂平山 右に笠山)


(相生橋から槻川の流れ 遊歩道があるほか、公園も建設中)

DATA:
明覚駅8:15~8:56愛宕山基準点~9:38 166.7の三角点付近~10:16堂山~10:57雷電山~11:46行風山~12:11大峰山分岐~12:32大峰山~13:00御岳山~13:28御岳山登山口~14:04小川町駅

地形図 武蔵小川 安戸

愛宕山から堂山へは踏み跡が怪しい所もあり、地形図・コンパス必須。藪が薄いのが救い。堂山から雷電山は展望地有り、歩きやすい尾根有り、道標有りと三拍子揃っており、初心者向き。もっと歩かれてもいい所だと思います。雷電山から御岳山へは藪勝ちで踏み跡薄く、また道標も無いので、地形図必須です。ただ地形が読めれば、スケール付コンパスでなくてもよいかと思います。御岳山から大峰山へは藪濃いルート。ここも地形図は必須。方向よりも地形が読めること、地物を見落とさないことが重要。藪山歩きの経験無い者の入山は不可と考えます。

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