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査読

2004-07-03 13:40:54 | 研究
頼まれた査読用の論文を読んだ.
ひどい論文だった.

とにかく英語がひどくて読めない.
Word で書いたんだろうけど,数式のフォントが大きかったり小さかったり.
記号 W は大文字と小文字を使い分けているのに別の式での記号 k は大文字と小文字を混同している.
未定義の記号がたくさんある.
表 1 と図 16 が入れ替わっている.
図をどう見るのか説明がない.
実験結果の解釈が一方的.
「まとめ」に,それまでには一言も書いてない事実が出てくる.

提案手法そのものにも重大な問題があるけれど,査読論文なのでここには書けない.
ダメ論文の見本にできそうだ.

セマンティックウェブとオントロジー研究会

2004-07-02 23:52:17 | 研究
参加者も多く,議論も積極的でいい研究会だった.

今日一日,blog について勉強して,この blog を再構築することにした.
これまでの分野別カテゴリをやめて,とりあえず,新たに「ニュース」「ログ」「コメント」に分けることにする.
「ニュース」は研究に関するニュースを事実として記録するもの.
「ログ」は自分の研究活動についての記録を事実として記録するもの.
「プライベート」は研究には関係のない話題を事実として記録するもの.
「コメント」は上のいずれかについて意見として記録するもの.

blog にはコメントというシステムもあるが,今日の研究会ではエントリに話題が集中していてコメントには言及されなかった.
自分の意見は blog システムとしてコメントではなく,新たなエントリとして書いて,セルフトラックバックする.

研究に関係のない話題を扱う理由は,今日の研究会では「blog は blogger そのものを表すものだ」という考えが主流で,研究に話題を限定した blog だと私と言う新米 blogger を表現しきれていないと思ったから.
また,関係のない話題からコミュニケーションが盛り上がることもあるという話を聞いたから.
しばらくは様子をみて,うまくいかないようなら考え直すことにする.

AI magazine

2004-07-01 19:10:51 | 研究
AI magazine の最新号が届いた.
AI magazine は AAAI というアメリカの人工知能学会の学会誌.

今号の特集は Cognitive Vision,つまり,画像認識ということで,自動車やロボットの自動制御に関する記事がいくつも載っている.
残念ながら,自分に関連する記事は見当たらなかった.

前号は Bioinformatics(バイオイフォマティクス)特集で,関連する記事ばっかりだったので,まぁ,今回はお休みという感じ.

知識ベースシステム研究会・知能と複雑系研究会

2004-06-30 19:55:13 | 研究
8月に,軽井沢のホテルで合宿形式で行われる.
テーマは「ネットワークが創発する知能」.

関連ある発表は
- Web 空間のコミュニティ解析
- Web からの知識発見
- Web のトピックスダイナミクスモデル
- Web 教材のナビゲーション支援
- Web ページのテキスト分類
などがある.

おもしろそうなんだけど,「ちょっと参加してみようかな」というのには宿泊費が高い.(35,000円)

国立情報学研究所 情報学オープンフォーラム

2004-06-28 11:10:57 | 研究
明日,クスマノ教授による「Synchronize and Stabilize」という演目の講演が行われる.
タイトルの「Sync. and Stab.」とはマイクロソフト社などで行われている「迅速かつ柔軟な」ソフトウェア開発の考え方だそうだ.
クスマノ教授にはマイクロソフト社のソフトウェア開発体制に関する著書「マイクロソフト・シークレット」があり,面白そうな話が期待できる.
無料なんだから,ソフトウェア開発に興味がある人は行ってみれば?

国立情報学研究所 情報学オープンフォーラム

研究者・技術者のためのデータ解析 & データマイニング活用術

2004-06-26 17:18:07 | 研究
日経サイエンス8月号の PR 特集.
この雑誌にはよくこんな感じの広告特集が載っている.
内容は,半分が製品の広告で,残りの半分がその製品を使っている現場のレポート記事.

目を通しておくと,最新の製品がどのようなものか,どのように使われているのかがわかる.
論文や研究会で知ることができる研究の最先端だけでなく,このような現場のニーズを知ることも重要だ.
本当は自分で使ってみるのが一番なんだけど,そうもいかない.

AIA2005 (Int'l Conf. on AI and Applications)

2004-06-25 12:23:31 | 研究
IASTED は人工知能に関する国際会議をいくつか開催している.
AIA は人工知能とその応用に関する国際会議だ.
ICML や ECML などのメジャーな会議に比べると,それほどレベルは高くない.

上司の先生から話があり,大学院生に論文を投稿させようということになった.
国際会議で発表しておけば,博士号を取るためのポイントとして加算される.
(おかしなことに,国際会議のレベルは関係ない.)
締め切りは9月なので,いまから準備してもらえば間に合うだろう.

AIA 2005

セマンティックウェブとオントロジー研究会

2004-06-24 19:39:16 | 研究
7月2日に,Blog の特集テーマで研究会が行われる.
その日は担当講義があるんだけれど,「その中間テストなので研究会に行ってもいい」と上司の先生から許可をいただいた.
もちろん,中間テストの準備はしなければならないんだけど.

特集テーマは Weblog で,発表内容は
- テキストマイニング
- 評価表現抽出
- 情報検索
- 位置情報利用
- コミュニティの抽出と分析
と,そのほとんどが,もともと自分に関連する内容.
それに加えて Blog が関連するとなると,とても楽しみ.

人工知能学会「セマンティックウェブとオントロジー」研究会


ところで,このような研究会は東京で開かれることが多い.
名古屋にいたときは気軽に参加するのことができなかった.
やはり東京近郊の人は恵まれている.

ゼミ合宿って遊びに行くの?

2004-06-23 22:56:00 | 研究
ゼミ合宿は遊びに行くのかと学生から質問された.
感覚的には,遊びも重要だと思うんだけど,学問的にはどうなのか,遊びやスポーツと脳の働きについて調べてみた.
人工知能について研究しているので,もともと人間の脳の働きには興味がある.

研究に必要な「創造的活動」というのは,大脳の「前頭連合野」(前頭前野)の機能のひとつだと言われている.

そして,この前頭連合野を活性化させるのに有効なのがスポーツであるということが,最近の脳科学研究の発展に伴い,明らかになってきたらしい.

たとえば,ランニングをすると,足下のでこぼこの様子を確認したり,見える風景がいろいろと変化するので,脳は適度に情報処理をしなければならない.
これが前頭連合野に良い刺激を与え,脳の働きが活性化されるとのことだ.
(つまり,フィットネスマシンでは脳の働きに効果はない.)

この分野では,元京都大学霊長類研究所長で日本福祉大学教授の久保田競先生が有名.
「スポーツと脳のはたらき」「ランニングと脳」「頭を良くするランニング」など著書がたくさんある.

つまり,体を動かす必要性は必ずしもないが,いつも見ている風景とは異なるものを見て・感じて,脳に刺激を与えることが頭を良くするというわけだ.
そして,良いアイデア,柔軟な発想というものが生まれてくる.

さて,この前頭連合野には,創造性だけでなく,人間が生きていく上で必要な機能の多くをつかさどっているらしい.
前頭連合野が未発達なまま前頭葉や側頭葉に知識を詰め込むと,他の大脳へ知識が入らなくなるそうだ.いわゆる知識偏重というヤツ.

教育という側面からとらえると,前頭連合野がうまく育たないと,高度な思考と判断の低下,自己中心的,責任転嫁,思いやりの欠如,無気力,せつな的,憂鬱,被害妄想,ルーズな生活,親や教師への反抗・暴力,登校拒否・中退,引きこもり,非行,自殺などにつながってしまうそうだ.

つまり,ゼミ合宿での「運動」とか「遊び」は,まったく無駄ではないということだ.
実際には,ここまで考えているわけではなく,「体を動かした方がいい」とか「スポーツは楽しい」いうだけのことなんだけど.


結論:
とにかく,前頭連合野に適度な刺激を与えた方が頭が良くなるらしい!

甘いものばかりを食べると糖尿病になるように,知識ばかりを詰め込みすぎると思考能力がなくなってしまうのだろう.
プロスポーツ選手など体が資本の人たちが体の栄養バランスに気を使うのと同じように,頭が資本である研究者は脳の栄養バランスに気を使う必要がある.


参考資料:
ソニー幼児教育支援プログラム:子どもの脳をいかに育むか
北海道大学大学院医学研究科脳科学専攻教授 澤口俊之氏

その他 Google で「前頭連合野」と「久保田競」「スポーツ」「ひきこもり」「人間関係」などを組み合わせて検索.