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読書ノート(2010年10月)

2010-12-28 14:40:01 | 本と雑誌
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2010年10月の読書ノートです。
10月は3冊ですね。


■普通のサラリーマンが年収1000万円になる方法
★★★★
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以前に読んだ本を再読。
あらためて読んでも、実践的なノウハウだと思う。

著者自身が体験した様々な苦労から考え出した、地に足のついてノウハウだと思う。

気になるのは、「努力は報われない」「報われない努力が存在する」というような記述があること。
個人的には、この考え方には賛同できない。
個人的には、努力は必ず報われると考えている。

そもそも、「報われない努力」は存在しない。
「報われない努力」とは、「徒労」と呼ばれる。

何をもって「努力」とするかである。

「努力は報われない」といっている人は、単に「段取りが悪い」だけである。
自分の段取りの悪さを棚にあげて、「努力している」と言っているだけである。

物事の本質や、目的なども考えず、全体を把握していないから段取りが悪く、ゆえに、発言や行動に根拠が乏しい。
行き当たりばったりで感覚的だから、自分の考えや意見を理路整然と言うこともできない。
よって、常に後手に回り、他人に振り回されてバタバタとして、無為な時間を過ごしている。
それを、本人は「あたかも努力しているように思っている」だけだろう。

あなたのまわりにもいるよね。こういう人。





■近衛文麿の戦争責任
★★★★
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簡潔に要約すると、「近衛文麿は共産主義者であり、日本をロシアの属国とするために日中戦争を開始し、大東亜戦争への準備をすすめた」という内容。

個人的には、結構面白かった。

本書の内容について、単なる陰謀論と思われるかもしれませんが、決してそうではないと思う。
まあ、確かに「なんでもかんでも共産主義のスパイがいた」という記述が目に付くのですが、瀬島龍三の例を出すまでも無く、共産主義にかぶれた人物が相当数いたことには間違いない。

本書で、近衛は、「日本において共産革命を実現するために着々と準備をすすめ、それを実現できる能力を持った類まれな政治家」として描かれている。
しかし、一般的には「優柔不断で、軍部に利用されたあげく、最後には内閣を投げ出してしまった」というイメージだろう。

そのようなイメージしか持っていない人は、一度読んでみることをオススメする。



当時の日本をとりまく環境や意思決定などには、不自然なものが結構ある。
ざっと思いつくだけでも、

・日本の仮想的国はソ連だったはずだが、なぜ戦略ももたぬまま対米開戦に踏み切ったのか。
・ドイツと同盟を締結しておきながら、なぜソ連と中立条約を締結したのか。
・栗田艦隊は、なぜレイテ沖で謎の反転をしたのか。
・なぜ、A級戦犯は陸軍軍人のみなのか。海軍は本当に善玉だったのか。



政治の世界は、常に他国の影響を受けている。
「当時の政府中枢には、コミンテルンのスパイが多数いた」というと単なる陰謀論といわれるかも知れないが、現在でも他国のスパイはたくさんいると思われる。
スパイという言葉にリアリティを感じないのであれば、「利権」でもいい。

「インテリジェンス」というと最近の言葉のように思われるが、「諜報」は昔から行われていた。
「情報戦」というと最近の言葉のように思われるが、いつの世も戦争において「情報」は重要視されてきた。

日本を含め、世界の大国の行動を見ていると、「70年前と本質的には何も変わっていない」と思う。
まさに今の日本の立場など、70年前かと錯覚をしそうになってしまう。
まさかアメリカや中国が「正義の国だった」などと思っている大人はいないと思うが、今のアメリカや中国を見ていれば、およそ70年前がどのような国だったかは想像がつくだろう。
今も昔も、日本は地政学的に苦しい立場にいることは間違いない。

とかく先の大戦における日本の立場は「特殊」であるかのような教育や報道がされるが、決してそんな事はないだろう。





■東京島
★★★
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まあ、突飛な小説でしたが、個人的には嫌いではないです。
無人島の設定にはモデルがあるようですね。

ラストはいただけないですよね、やっぱり(笑

あと、木村多江が主演して映画化されたらしいが、どうかんがえても主人公は木村多江のイメージじゃないだろう・・・。



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