「徳川さん、僕に・守りたい人・が現れました。」
「ほぉ~それは、それは。」
徳川は満面の笑みであいづちを打った。
「その人が大切で・・・不思議ですね、想いを伝えたいとか自分を好きになって欲しいとかは思わないんです。」
「ふ~む。たいがい好きになって欲しいと、"報い"を期待するもんじゃがのう。」
うんうんと、更にうなずきながら、島の話しに耳をかたむける。
「その人に赤い清んだ瞳で見られると、それだけで嬉しくて・・なんていうか・・それで満足しちゃうんです。
この人の存在が自分に力を与えてくれる・・それが嬉しくて・・・。」
島の横顔を徳川は見詰め続ける。
「でも、不安もあるんです。」
徳川は何も言わず、次の言葉を待った。
「守りたいがゆえに、自分が・護り・に入ってしまうんじゃないかと。 僕は前に進まなければならないんです。
だから、・守り・に入ってしまうと身動きできなくなってしまう気がして・・・。僕は人を愛する事に臆病なんですかね。」
島は苦笑いをする。
「島くん、守る事と臆病であることはいつも裏表じゃ。じゃが、そういう自分と闘うのも・想う・気持ちの形なんじゃないかとわしは考える。
闘う事で前に進める。わしは、そう信じるとるよ。」
島は徳川の目を思わずみつめた。
「それにな、島くん、そんな君のわしは味方になりたいと強く思うぞ」
徳川は島の肩に手をかけ、にっこりと笑った。
「徳川さん・・・。」
「島くん、君は一人で闘わなくとも良い事を忘れないでいて欲しい。今の君の、自分の気持ちを大事にすれば
もっと味方は増える。まず、君、自身が君を後押ししてくれるはずじゃ。そうすれば、色々なものを大切にする
ことが出来る君になれるはずじゃよ。」
「徳川さん。」
島の瞳に灯りがともってくるのを徳川は見ていた。
「今の君になら、必ず地球を救う事が出来る。わしは、そう確信しとるよ。」
島は目を閉じて、徳川の言葉をかみめた。そして、顔を真っ直ぐに上げて言った。
「徳川さん、ありがとうございます。」
二人は微笑みを交わし合うのだった。
******************************************************************************************************
今日から八月を向かえますね
毎日、とっても暑い日が続いています・・。でも、太陽に負けないように

そう願って、ずっと、書きたかった、玲に恋をする島君のお話しを書いてみました
皆さまの夏が、良き夏となりますように、心から願っております

「ほぉ~それは、それは。」
徳川は満面の笑みであいづちを打った。
「その人が大切で・・・不思議ですね、想いを伝えたいとか自分を好きになって欲しいとかは思わないんです。」
「ふ~む。たいがい好きになって欲しいと、"報い"を期待するもんじゃがのう。」
うんうんと、更にうなずきながら、島の話しに耳をかたむける。
「その人に赤い清んだ瞳で見られると、それだけで嬉しくて・・なんていうか・・それで満足しちゃうんです。
この人の存在が自分に力を与えてくれる・・それが嬉しくて・・・。」
島の横顔を徳川は見詰め続ける。
「でも、不安もあるんです。」
徳川は何も言わず、次の言葉を待った。
「守りたいがゆえに、自分が・護り・に入ってしまうんじゃないかと。 僕は前に進まなければならないんです。
だから、・守り・に入ってしまうと身動きできなくなってしまう気がして・・・。僕は人を愛する事に臆病なんですかね。」
島は苦笑いをする。
「島くん、守る事と臆病であることはいつも裏表じゃ。じゃが、そういう自分と闘うのも・想う・気持ちの形なんじゃないかとわしは考える。
闘う事で前に進める。わしは、そう信じるとるよ。」
島は徳川の目を思わずみつめた。
「それにな、島くん、そんな君のわしは味方になりたいと強く思うぞ」
徳川は島の肩に手をかけ、にっこりと笑った。
「徳川さん・・・。」
「島くん、君は一人で闘わなくとも良い事を忘れないでいて欲しい。今の君の、自分の気持ちを大事にすれば
もっと味方は増える。まず、君、自身が君を後押ししてくれるはずじゃ。そうすれば、色々なものを大切にする
ことが出来る君になれるはずじゃよ。」
「徳川さん。」
島の瞳に灯りがともってくるのを徳川は見ていた。
「今の君になら、必ず地球を救う事が出来る。わしは、そう確信しとるよ。」
島は目を閉じて、徳川の言葉をかみめた。そして、顔を真っ直ぐに上げて言った。
「徳川さん、ありがとうございます。」
二人は微笑みを交わし合うのだった。
******************************************************************************************************


毎日、とっても暑い日が続いています・・。でも、太陽に負けないように


そう願って、ずっと、書きたかった、玲に恋をする島君のお話しを書いてみました

皆さまの夏が、良き夏となりますように、心から願っております


