21世紀中年

昭和オヤジのときめき、ひらめき、感激、嘆きを思いのままに書き連ねます

世論調査に踊る菅と国って?

2010-07-05 09:31:32 | 政治にモノ申す
 大マスコミに翻弄されるこの国の政治にめちゃくちゃ違和感を感じている。

 今朝の新聞はこぞって、参院選に関する中間世論調査を載せている。朝日などはご丁寧に、過去4回の調査結果を並べている。

 菅内閣発足で民主党支持は回復し、内閣支持率も60%を超えたが、首相の消費税10%発言以降、再び内閣支持率は急降下を始め30%台まで落ちた。当然といえば当然だろう。

 それにしても、世論調査では相変わらず消費税値上げを6割も支持しているというのに、何故、首相が消費税値上げを持ち出した途端に支持率は下がるのか。阿部サダヲのCMじゃないが解せない。そもそも、消費税6割支持という数字は本物なのかと疑いたくなる。おそらく、国民の中に財政破たんを危惧する意識は存在し、将来的に消費税値上げも止む無しというのが真実ではなかろうか。だとすれば、現在の消費税論議は国民感覚からズレていると言わざるを得ない。その証拠に、菅首相の消費税発言に敏感に反応している。

 つまり、値上げは止む無しも、決して値上げありきではなく、そのまえにやらなければならないことがあるだろうというのが国民の声だ。しかし、大新聞は数字だけを並べ、増税支持を国民の声と決めつけ、増税議論を煽っている。

 こうした大新聞の無責任な論調に真っ先に反応したのが、菅首相だったというわけだ。国民が理解しているなら、消費税を議論してもよかろうと考えたに違いない。あさはかというよりない。何より、世論調査と大新聞に一国のリーダーが翻弄される政治は異常である。

 大体、日本の新聞は公示性、公平性が原則で客観報道が原則である。だから、選挙の際も特定の政党を支持していない。しかし、実際は世論調査を巧みに利用し、政治をリードし、国民の意識操作さえ行う。こうなると性質が悪い。新聞報道は公平だと刷り込まれている国民は、知らず知らずのうちに、あらぬ方向にリードされいるのだ。

 そもそも、公正、公平を謳うなら、選挙中の世論調査など愚の骨頂だ。結果は総じて大政党の権力誇示を再確認し、小政党の非力さにダメを押すだけである。参院選の最中に日刊ゲンダイが民主に投票せよと書き、話題になったが、むしろそっちのほうがずっと潔い。

 今回、民主党はさらに支持を下げ、代わってみんなの党が支持を延ばしたというが、TV番組内の菅対渡辺のやりとりがクローズアップされた結果といえなくもない。結局はメディアにリードされたのだ。これはこれで一定の評価はできるが、消費税議論を煽るメディアは絶対にあやしい。

 いずれにしても大マスコミに首相も政治家も国民も翻弄され、改革そっちけで消費税が10%になり、さらに景気が悪化し、民主党政権は崩壊、今度は消費税そっちのけで政界再編で大騒ぎになる気がする。

 

 


 
コメント
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