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ノーベル平和賞、出席するな…中国が各国に圧力

2010年11月07日 | 国際
ノーベル平和賞、出席するな…中国が各国に圧力

 【ロンドン=大内佐紀】12月10日にオスロで開かれる中国民主活動家・劉暁波氏(54)のノーベル平和賞授賞式典への出席を見合わせるよう、中国政府が各国に圧力をかけていることがわかった。

 AP通信が4日、伝えた。

 同通信によると、オスロ駐在のフィンランドなど複数の国の外交官が「彼は犯罪者で、ノーベル賞授与は中国への内政干渉だ」として出席を控えるよう求める公式書簡を中国大使館から受け取ったことを確認した。式典で劉氏支持の声明を出さないようクギを刺す文書もあった。中国政府は、北京駐在の外交団にも働きかけをしているという。ただ、ドイツなどは出席を明言するなど、働きかけが逆効果となる可能性がある。

 授賞式典には、ノルウェーの国王ハラルド5世や同国閣僚が出席する。駐オスロ各国大使ら約1000人が招待され、招待状も発送済み。ノーベル賞委員会のルンデスタッド事務局長によれば、中国大使館にも招待状を送ったが、あらゆる郵便が開封されないまま返送されてきているという。

(2010年11月6日01時27分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20101105-OYT1T01140.htm





中国、日本にも平和賞授賞式欠席を要請 衆院予算委で前原外相が答弁 
2010.11.9 17:55

 前原誠司外相は9日の衆院予算委員会で、来月10日にノルウェーの首都オスロで開かれる中国の民主活動家、劉暁波氏のノーベル平和賞授賞式に関し、中国政府から日本政府に出席しないよう要請があったことを明らかにした。
 前原氏は「東京とノルウェーの外交ルートを通じて、日本政府関係者の出席を控えるよう求める申し入れがあったのは事実。駐ノルウェー大使の出席に関しては適切に判断したい」と述べた。
 菅直人首相は「平和賞は普遍的な価値を大事にした賞だ。(劉氏が)拘束を解かれて釈放が望ましいと今も考えている」と従来と同様の答弁にとどめた。
 みんなの党の柿沢未途氏への答弁。

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101109/plc1011091756017-n1.htm





中国の欠席圧力にも、EU各国は出席の方向 ノーベル平和賞授賞式
2010.11.9 07:17

 中国が欧州各国にノーベル平和賞の授賞式に出席しないよう求めている問題について、フランスのクシュネル外相は8日、同国が欧州連合(EU)各国と協議しながら共通の対応を模索していることを明らかにした。外相は「失望する結果にはならないだろう」とも述べ、出席の方向で調整していることを示唆した。
 クシュネル外相は、同日のラジオ番組で「EU各国間で5日から協議に入っている。まだ結果は出ていないが、EU全体で一致すれば(中国への)より強い回答となる」と述べた。
 中国政府は服役中の劉暁波氏への平和賞授与に反発し、ノルウェーの首都オスロで行われる授賞式に出席しないよう欧州各国の駐ノルウェー大使に要求。先週、中国との間で総額約200億ドル(1兆6200億円)の大型商談をまとめたフランスは、出席を見合わせるとの観測も出ていた。(共同)

http://sankei.jp.msn.com/world/europe/101109/erp1011090719004-n1.htm



仏、平和賞授賞式に出席へ 中国の欠席要請を拒否
2010/11/9 23:49
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 【パリ=共同】フランス外務省報道官は9日の記者会見で、12月10日にノルウェーのオスロで行われるノーベル平和賞授賞式に代表を出席させると発表した。中国の民主活動家、劉暁波氏への授与に反発した中国当局が欧州各国に授賞式欠席を求める中、拒否した形。

 報道官は「フランスは毎年、ノーベル平和賞授賞式に在ノルウェー大使館の代表を出席させており、その伝統はことしも引き継がれる」と述べた。また「フランスは欧州各国と(この問題で)接触を続けており、各国も同様の選択をすると理解している」と欧州連合(EU)加盟国などが、こぞって授賞式に参加する見通しを示した。

 フランスは先週、中国との間で総額約200億ドル(約1兆6100億円)の大型商談をまとめたばかりで、出席を見合わせるとの憶測も出ていた。
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819499E2EBE2E08A8DE2EBE3E3E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2;at=DGXZZO0195570008122009000000







仏中首脳会談:人権よりビジネス エアバス100機など1.6兆円契約

 【パリ福原直樹】中国の胡錦濤国家主席は4日、フランスを訪問、サルコジ大統領との首脳会談を行った。仏政府関係者によると今回の主席訪仏を機に、両国は中国へのエアバス102機売却など、総額で200億ドル(約1兆6164億円)に上るビジネス契約を結ぶ意向だ。両国とも今回、中国の人権問題に関する議題は一切排除。人権よりビジネスを優先する形での、2国間関係の強化を見せつけている。

 仏政府高官によるとエアバス社は今回、中国側と旅客機102機(総額140億ドル)の契約で合意。同社はまた、中型機30機の売却も視野に入れている。一方、仏の大手原子力産業アレバ社は同日、中国と35億ドル相当のウラニウム売却契約を結んだと発表。同社は、中国南部の原子力発電施設に対し原子炉2基(30億ドル以上)の売却も進める意向だ。

 また、仏の通信システムメーカー、アルカテル・ルーセント社は同日、中国3社と通信網の構築などで11億ドルの契約を結ぶと発表。仏の国際石油資本・トタル社も、中国側と約30億ドルの石炭ガス化プラント建設の契約を結ぶ可能性が高い。

 中国に対してはノーベル賞受賞の劉暁波氏の処遇などをめぐり、人権問題での批判が高まっている。このため、中国は今回の訪問で仏に(1)人権問題の討議を避ける(2)記者会見は行わない--などを求めた模様だ。仏もビジネスを優先したい一方、11月から主要20カ国・地域(G20)首脳会議の議長国となるため中国の協力が必要で、これを認めたとされる。

 4日夕の会食で胡主席は、仏のG20運営に対し全面協力する意向を表明した。一方、AFP通信によると中国外務省高官は同日、「劉氏の処遇は、仏中間の主題ではない。彼は法を犯し訴追されただけだ」と話している。

 仏政府によると、首脳会談は5日にもニース(仏南部)で行われる。ニースでは中国側の希望で「2首脳が静かに語り合える」環境が整えられたという。

 サルコジ大統領は08年、チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世と会談。チベット独立問題で「中国は静かに対応すべきだ」と発言、仏中関係が険悪化した。仏政府幹部は「ニース会談は和解促進の絶好の機会だ」と話している。

毎日新聞 2010年11月5日 東京夕刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20101105dde007030016000c.html




フランス:大統領に批判集中「中国の人権問題を無視」

ノーベル平和賞受賞者の劉暁波氏の釈放を求め、胡錦濤・中国国家主席の訪仏に抗議する人々=南仏ニースで2010年11月5日、AP
 【パリ福原直樹】中国の胡錦濤国家主席の訪問を機にフランスで、中国の人権問題に目をつぶろうとしているサルコジ大統領への批判が高まっている。大統領は5日、「胡主席と人権問題も議論した」と釈明する一方、「胡主席は話ができる人だ」と持ち上げた。仏人権団体はチベット問題の解決やノーベル平和賞受賞者の劉暁波氏の釈放などを求めデモを続けているが、当局は、デモ参加者やチベット旗を掲げた商店主らを拘束している。

 中国の人権状況を批判する「アムネスティ・インターナショナル」などは4日以降、50~300人規模のデモをパリやニースで実施。当局は、「劉氏釈放を」と書いた参加者の傘を奪って6人を逮捕するなどした。

 両首脳は今回、総額200億ドル(約1兆6100億円)のビジネス契約を結ぶ予定。5日には仏南部ニースで2回目の会談を行い、仏が次回の主要20カ国・地域(G20)首脳会議の議長国となるのを見すえ、来春にも中国で国際金融システム改革に関する国際会議を開くことで合意した。中国側は今回、人権問題の討議を避ける▽記者会見は行わない--などを求めたとみられている。

 「アムネスティ」仏支部のアラサス氏は毎日新聞に「仏は中国とのビジネスを重視し、重要な人権問題を無視した」と批判し、デモを継続すると述べた。

毎日新聞 2010年11月6日 
http://mainichi.jp/photo/archive/news/2010/11/06/20101106k0000e030027000c.html









英が過去最大規模の訪中団 G20前、貿易や投資連携
2010/11/2 21:06

 【北京=佐藤賢】中国外務省は2日、キャメロン英首相が9日から10日まで英政府として過去最大規模の陣容で中国を公式訪問すると発表した。訪中団は4人の閣僚や約50人の経済界幹部らで構成。5月に就任したキャメロン首相の訪中は初めて。胡錦濤国家主席や温家宝首相と個別に会談し、経済関係の強化を目指す。

 11~12日にソウルで開く20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)を前に、貿易・投資を軸とした連携を深めるとともに、人民元問題や地球温暖化対策についても擦り合わせるとみられる。イランの核問題も議題に上る見通し。洪磊・外務省副報道局長は記者会見で「中国は今回の訪問を非常に重視しており、中英関係の発展に弾みを付けたい」と強調した。

http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C9381959FE2E0E2E6E18DE2E0E3E3E0E2E3E29494E3E2E2E2;at=DGXZZO0195570008122009000000











英国での観光都市番付、東京が第1位:ホテル部門でタージが第2位に

 英国の高級日刊紙「ガーディアン」がこのほど、『ガーディアン・トラベル・アワード2010』(満足度の高い観光地ランキング)を発表し、都市別部門の第1位に東京を、国別部門の第2位に日本を選出した。『ガーディアン・トラベル・アワード2010』は、英国3大高級紙の一角を占める「ガーディアン」の主催によるもので、全22部門の各賞はいずれも読者の満足度投票で決定される英国でも最も権威ある旅行賞の1つ。

 東京は今回、97.4%という高い満足度で、第2位になったベルリン96.9%、昨年まで2年連続で第1位にランク・インしていたシドニーの95.4%(今年は第3位)を抑えて、初の第1位に輝いた。国別についても、日本が、第1位になったモルジブの97.8%に0.3%ポイントの僅差で続く97.5%となり、第2位にランク・インした。「ガーディアン」旅行欄編集長のアンディ・ピエトラジク氏は、「ネオン・ライトやハイテク機器、ストリート・ファッションに代表されるような革新性と、歴史のある文化が共存しているところが日本の魅力」とコメントしている。
一方、ホテル番付では、第1位のマンダリン・オリエンタルに続き、第2位にインドのタージ・ホテルズ・リゾート・アンド・パレスが選出されている。(10年11月2日、日本政府観光局=JNTOのプレス・リリースなどから)



11/04/2010
http://indonews.jp/2010/11/12-33.html






海外旅行の宿泊費用ランキング 日本人は第2位
11月09日 11時02分

 オンラインホテル予約サイトのHotels.comは、同社が独自に世界の主要都市にあるホテル宿泊料金を定期的に調査するHotel Price Indexの2010年第2四半期(4月~6月)において、国別で国内旅行と海外旅行の宿泊にかける費用の違いについての調査結果を発表した。

 調査結果によると、海外旅行においてホテルの宿泊(1部屋1泊)に最も費用をかけるのは、アメリカ人で、1泊の平均宿泊料金は14,689円となった。ついで同率で第2位にランクインしたのは日本人とロシア人で14,342円。第4位はノルウェー人で13,785円、第5位はポルトガル人で13,756円という結果となった。

 日本人、ロシア人、ノルウェー人に関しては、国内旅行と海外旅行の両ランキングにおいて上位にランクインしており、ホテル宿泊へ費用をかける国民性であることが調査結果より明らかになった。またアメリカ人については、海外旅行で第1位となっている一方、国内旅行においては14位に位置しており、国内での宿泊については比較的費用を抑える傾向にあることもわかった。

http://news.ameba.jp/economy/2010/11/87985.html

■Hotels.com http://jp.hotels.com/
世界のホテル宿泊料金調査: 2010年夏季(PDFファイル)
http://asiapress.hotels.com/pdf/Japan%20Hotel%20Price%20Index%20Report_Japanese_Summer%202010.pdf








米自動車信頼性調査、ホンダやトヨタが上位に
2010年 10月 27日

 [デトロイト 26日 ロイター] 米消費者専門誌「コンシューマー・リポート」が26日発表した2010年の自動車信頼性調査では、ホンダ、トヨタ自動車などのアジアのメーカーのブランドが上位を占めた。

 米ゼネラル・モーターズ(GM)の信頼性も大幅に向上したが、クライスラーは2年連続で最下位となった。

 フォード・モーターは米国ブランドとしては最高の10位で、現代自動車(11位)やマツダ(12位)、起亜自動車(13位)よりも上位に入った。

 ブランド別ランキング首位はトヨタの「サイオン」で、「ポルシェ」が2位、ホンダの高級車ブランド「アキュラ」が3位と続いた。「ホンダ」は4位となり、「トヨタ」は6位だった。

 欧州の高級車ブランドはポルシェを除いてさえない結果となった。

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-17858120101027






トヨタとホンダが信頼性調査で首位、GMは改善-米誌調査

  10月26日(ブルームバーグ):米消費者団体専門誌「コンシューマー・リポート」の自動車の信頼性に関する年次調査で、過去1年に1000万台を超えるリコール(無料の回収・修理)を実施したトヨタ自動車が、大半の車種で最も高い評価を得て、ホンダと並んだ。
  同誌は26日公表した資料で、トヨタとホンダが5分野でトップだったとし、首位「独占」は続いていると分析。米自動車メーカーで最高評価を得たのはフォード・モーターのみで、2分野で最高点となった。また、米国勢で最も評価を改善させたのはゼネラル・モーターズ(GM)だった。
  同誌テストセンターのシニア自動車技術者、ジェイク・フィッシャー氏は電話インタビューで、「実際に問題が起きるのと、乗っている自動車がリコール対象になるのとでは違う」と指摘。「リコールが拡大した一方で、そうしたリコールに関連して起きた実際の問題はずっと小さかった」と指摘した。
  5分野で首位に輝いたトヨタ車は、コンパクトカー「ヤリス」(日本名・ヴィッツ)や中型サイズのスポーツ型多目的車(SUV)「FJクルーザー」、高級SUV「レクサスLX」、ミニバン「シエナ」(6エンジン搭載の前輪駆動型)、ピックアップトラック「タンドラ」。
  ホンダ車では、前輪駆動の上級セダン「アキュラTL」、高級車「アキュラRL」、コンパクトSUV「CR-V」、高級コンパクトSUV「アキュラRDX」、コンパクトピックアップトラック「リッジライン」が首位となった。
  GMの「ビュイック」や「キャデラック」「シボレー」「GMC」ブランドでは、69%が信頼性評価で平均以上となり、なかでもキャデラックは前年調査から7ランク上げた。平均以上と評価されたシボレー車の割合は50%から83%に上昇した。
  コンシューマー・リポートは、自動車・トラック計130万台の所有者ないしリース契約者からの回答を基に調査をまとめた。

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920012&sid=aW6519BXUxoo










世界各国の汚職指数ランキング、日本は17位
2010.10.27 Wed

(CNN) 世界で最も汚職のはびこる国はソマリア、クリーンなのはデンマーク、ニュージーランド、シンガポールの3カ国――。ドイツの汚職監視団体「トランスペアレンシー・インターナショナル」が今年の「汚職指数(CPI)」ランキングを発表した。

毎年ランキングを発表している同団体によると、汚職指数は各国の公務員のわいろや公金横領などの実態、汚職防止策の厳しさや実効性に基づいて算出される。10点満点の評価で、点数が高いほどクリーンな状態を示す。

今年のトップにはデンマークなど3カ国が9.3点で並び、フィンランドとスウェーデンがともに9.2点でこれに続いた。さらにカナダ(8.9点)、オランダ(8.8点)、オーストラリアとスイス(各8.7点)、ノルウェー(8.6点)が上位に並んだ。

日本は17位(7.8点)、英国は20位(7.6点)、米国は22位(7.1点)だった。新興国ではブラジルが69位(3.7点)、中国78位(3.5点)、インド87位(3.3点)。

対象となった178カ国中、最下位のソマリアは1.1点だった。アフガニスタンとミャンマー(各1.4点)、イラク(1.5点)がこれをわずかに上回った。

同団体は結果発表にあたり、各国政府が地球規模の重要課題に取り組むなか、汚職は依然として目標達成の妨げになっているとの懸念を示した。

http://www.cnn.co.jp/business/30000680.html










生活の豊かさ 日本は世界11位 国連開発計画
2010年11月5日3時56分

 【ニューヨーク=丹内敦子】国連開発計画(UNDP)は4日、2010年版「人間開発報告書」を発表した。国民生活の豊かさを示す人間開発指数(HDI)は、169カ国中、ノルウェーが1位となり、日本は11位だった。2位はオーストラリアで、以下ニュージーランド、米国、アイルランドが続いた。

 HDIは生活に関する様々な側面を数値で評価する指数で、今年から所得や保健、教育分野での不平等など新たな観点を加えて改良。改良前の指数を使った09年は、日本は10位だった。また、報告書によると、妊産婦死亡率や低年齢女性の出産率などから、ジェンダーの不平等に関する指数(GII)も今回から新たに算出し、日本は12位だった。

http://www.asahi.com/international/update/1105/TKY201011040516.html


Very High Human Development

Norway
Australia
New Zealand
United States
Ireland
Liechtenstein
Netherlands
Canada
Sweden
Germany
Japan
Korea (Republic of)
Switzerland
France
Israel
Finland
Iceland
Belgium
Denmark
Spain
Hong Kong, China (SAR)
Greece
Italy
Luxembourg
Austria
United Kingdom
Singapore
Czech Republic
Slovenia
Andorra

http://hdr.undp.org/en/statistics/


6 :七つの海の名無しさん:2010/11/05(金) 09:10:41 ID:sNtVD3iR
このあたりを見ると「信用できるの?」って思ってしまうな。

12.Korea (Republic of)
13.Switzerland
14.France
15.Israel
16.Finland









日本の良さが若者をダメにする
2010年04月05日(月)12時25分

今週のコラムニスト:レジス・アルノー
 想像してみてほしい----あなたは、日本で生まれ育った18歳のフランス人。東京・飯田橋にあるフランス人高校を卒業したばかりで、将来のことを真剣に考えている(フリをしている)。自分の生きる道は、どちらの国にあるのか。フランスに渡る? それとも日本に残る? あなたが新聞を毎日読んでいるなら、答えは自明だろう。もちろんフランスだ。
 フランスは「joie de vivre(人生を楽しむ)」国だ。国際的で、若々しくて、開放的。世界1の美女に世界1のファッションブランド、世界1の景色とワインがそろっている。
 一方で、日本は「未来が約束された国」の座から転げ落ちてしまった。高齢化と景気低迷がものすごいスピードで進み、世界での存在感はすっかり失われている。
 日本にとって、世界はどうでもいいらしい。政治もメディアも自己中心的で、NHKの7時のニュースは国内ニュースばかり。「グローバル企業」にしても、組織の体質は正反対だ。英語を積極的に活用するような機運もほとんどない(TOEFLのスコアでみると、日本人のスピーキング力は鎖国同然の北朝鮮にも及ばない)。
 だが、こうしたマイナス面があるにも関わらず、18歳になるまで日本で暮らしたフランス人の多く(いや、ほとんどかもしれない)が選ぶのは、フランスよりも日本だ。なぜか。彼らは日本社会の柔和さや格差の小ささ、日常生活の質の高さを知っているからだ。
 日本とフランスの両方で税務署や郵便局を利用したり、郊外の電車に乗ってみれば、よく分かる。日本は清潔で効率が良く、マナーもいい。フランスのこうした場所は、不潔で効率が悪くて、係員は攻撃的だ。2つの国で同じ体験をした人なら、100%私の意見に賛成するだろう。
 将来を考えても、多くの点で日本のほうが明るく見える。日本人は、今や長年務めた会社にさえ首を切られかねないと嘆くかもしれない。だがフランスでは、中学や高校、大学を卒業しても仕事がない。この年齢層の失業率は15~20%に上る。30代になるまで働かないという学生が大勢いる。
 それにフランスの給料は安いし(企業が儲けているのは確かだが、給料は安い)、同じカネを出して買えるものは一般的に日本よりも少ない。
 日本では、例えば川崎の安アパートでさえ、少なくとも清潔で安全だ。パリ郊外のアルジャントゥイユは違う。日本では700円で満足な食事ができる。フランスは違う。日本では6歳の子供が1人で通学できる。フランスは違う。違うのだ。

■外国はバラ色ではなく「ジャングル」だ
 それでも人々は外国に対し、現実とは異なるイメージを抱いているもの。日本人はフランスについて、見当違いな憧れを抱いている。
 先日、パリ出身のかわいい女友達シルビーとコーヒーを飲んでいた時のこと。シルビーが、「パリジェンヌ気分を味わおう」というファッションビルの巨大広告を見て笑い始めた。
「パリ気分を味わいたいって? そんなの簡単よ。教えてあげる。身ぎれいにするのをやめればいい。ホントのこと言うと、日本人の女の子の隣にいると自分が汚く思えてくる。彼女たちって何度も何度も化粧を直すし、髪型だって最高。どんなパリジェンヌよりも女らしい。私のフランス人の彼氏は、日本人の女の子たちに追い掛け回されてる。私はパリ気分よりも、ジャポネーゼの気分を味わいたいわ!」
 日本の若者は自分の国の良さをちゃんと理解していない。日本の本当の素晴らしさとは、自動車やロボットではなく日常生活にひそむ英知だ。
 だが日本と外国の両方で暮らしたことがなければ、このことに気付かない。ある意味で日本の生活は、素晴らし過ぎるのかもしれない。日本の若者も、日本で暮らすフランス人の若者も、どこかの国の王様のような快適な生活に慣れ切っている。
 外国に出れば、「ジャングル」が待ち受けているのだ。だからあえて言うが、若者はどうか世界に飛び出してほしい。ジャングルでのサバイバル法を学ばなければ、日本はますます世界から浮いて孤立することになる。「素晴らしくて孤独な国」という道を選ぶというのであれば別だが。

Régis Arnaud レジス・アルノー
1971年、フランス生まれ。仏フィガロ紙記者、在日フランス商工会議所機関誌フランス・ジャポン・エコー編集長を務めるかたわら、演劇の企画なども行う。

http://newsweekjapan.jp/column/tokyoeye/2010/04/post-158.php



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