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最近もゲームとアニメな日々

クエイ兄弟―ファントム・ミュージアム― 松濤美術館

2017-07-10 16:57:57 | 博物館 美術館 演劇 映画 イベントetc.
以前道端でポスターを見つけて、絶対行こうと思っていたクエイ兄弟展に行ってまいりました。

懐かしいです、クエイ兄弟。私的にはブラザーズ・クエイと言った方が馴染みますが。
1986年製作の「ストリート・オブ・クロコダイル」が当時注目(と言ってもマニアの間だけ?)されていて、その独特な世界観を持つ人形アニメーションの作品群に魅了されまくってました。
グロテスクなんだけど妙なユーモアがあって、どことなく可愛らしい。そして要所要所に現れる驚くほど繊細な動きが凄く良い。

その後CMやPV等でたまに目にする事はあったもののその数は減っていき、私が海外の作品を熱心に追いかけなくなってしまった所為もあって、私の中ではすっかり過去の人になってしまっていたのです;;

それでも好きは好きなままだったので、展覧会のポスター見つけた時は凄く嬉しかった。


今回は映像の上映会もされていますが、目玉はなんといっても“デコール”と呼ばれている作品群でしょう。

この写真は展覧会入ってすぐの場所に設置されているデコールで、今回唯一撮影が許可されているものです。


「ストリート・オブ・クロコダイル」の人形やセットをベースに再構成されている小さな舞台といった感じ。
他にも私の大好きな「ヤン・シュヴァンクマイエルの部屋」や「失われた解剖模型のリハーサル」等、主だったもので10数点のデコールが並べられていて見応えがあります。
デコールと映像上映の第二会場とは別に、絵やポスターの展示が主な第一会場もあり、小さな美術館とは言え1000円でこれは本当にお徳。

美術館自体も噴水の中庭が一階のブリッジから見下ろせる構造のカッコイイ美術館です。


今回、この美術館で日曜日に上映会がおこなわれる事を知って日曜日に行くことを考えていたのですが。
調べていくうちにイメージフォーラムの方でもブラザーズ・クエイの世界をやっている事を知ってしましました。

全部見に行きたい所ですけども、全部は流石にキツイ><
美術館の半券で少し安くなるので、どれか2プログラム程見に行こうかな~と思ってます。




アルチンボルド展  国立西洋美術館

2017-07-01 23:43:00 | 博物館 美術館 演劇 映画 イベントetc.
花や野菜や果物で人の顔を作る。
そういった発想は洋の東西を問わず芸術家の遊び心をくすぐるテーマだと思うのだけれども。
アルチンボルドは元祖と言って良いくらいの先駆者でありながら、同時にすばらしく完成されていて魅力的です。

アルチンボルドの後に彼に追随した人達の作品がアルチンボルドに及ばない最大のポイントというのがありまして。
彼らは花や野菜や果物で顔を作るにあたって、野菜と野菜、果物と果物の間にできる隙間を不自然に埋めようと頑張ってしまっているのです。
半透明の寒天みたいなあやふやな物で隙間を埋めていたり、目や口を中途半端に人間の顔からもってきてみたり。

その点、アルチンボルドは潔いといいますか、すべてを人間以外の物質だけで構成しちゃうんですよ。すごく細かいところまで全部。
物質のリアルで細密な表現とともに見る者に媚びへつらわないその姿勢がアルチンボルドの最大の魅力だと思います。

という訳で、行ってまいりました「アルチンボルド展」。


有名な「春」「夏」「秋」「冬」の4点と、「大気」「火」「大地」「水」の4点を同時に見る事ができて嬉しい!
しかも私の好きな「司書」や「庭師」「コック」「法律家」まで来ています。
他にも「紙の自画像」や「四季」「装飾デザイン集」とアルチンボルド好きにはたまらないラインナップ。

彼に関連する絵画や工芸品の展示にも面白い物が多いので、本当にお勧めの展覧会です。
「男根による頭部」とか下品すぎて笑ってしまいましたよ・・・(/ω\)

今回の展覧会の見所?の一つに「アルチンボルドメーカー」という記念撮影のコーナーがあります。
メーカーの前に立った人間の顔の特徴を機械が読み取って、それをアルチンボルド風のアイテムで再構成してみせるという3DCG。
まぁ、概ねグロテスクなものになっちゃうんですが、その客に媚びない所がすごくアルチンボルドしてて面白いです。

私の顔はこんなんなっちゃいました~~。輪郭や目鼻の位置は一緒なのでなんとなく似てる??いやぁどうだろうw


ところで、今回の展覧会で前回購入した単眼鏡をはじめて使ってみました。
細密な絵やエッチングが多かった所為もあって、すごく良かったです。
特に肉眼だと全体につぶれぎみで判りにくい「聖像破壊の寓意」にこれを使ってみたら、群衆の部分部分がとても劇的なシーンである事を実感できて驚きました。
これはもう美術展には必須アイテムと言っても過言じゃないですね。


ムットーニパラダイス

2017-06-09 15:40:24 | 博物館 美術館 演劇 映画 イベントetc.
モーションディスプレイってご存知ですか?
昔、と言ってもそんなに昔でもない1960年代くらいにアメリカの宝飾店やデパートの店先に飾られていた、機械仕掛けの人形を主体とするからくり舞台です。

オルゴールやオートマタをもっと舞台よりにしつらえて一つの物語世界を作りだしているものが多く、これがまたなんとも魅力的なのです。
ただ如何せん昔の物でしかも流通していたような物ではないので、実物を見る機会、ましてや動いている状態のそれを目にする機会は滅多にないものだったりします。

だったら自分で作ってしまえ・・・そう思われたのかどうかは不明ですし、単にやりたい事をやっていたら同じ流れの中にあったというだけかもしれません。
ともあれ、モーションディスプレイが持っていた不思議な空気感を、光と音の演出でもって独自の世界に昇華させた。
そう思わせる作品を多く生み出している自動からくり人形作家さんの展覧会に行ってまいりました。



元々私がからくり人形好きである事と、とても精力的に活動されている方である事があいまって、見に行くのは今回で何度目かよく覚えてない程ですが。
毎回、ムットーニさんご本人が作品を動かす傍らで作品の紹介をいつもの名調子でやってくださるのが本当に楽しい。

今回は撮影不可だったのでこれはHNKで放送された映像を切り取ったものですけども、雰囲気だけでも伝われば嬉しいです。


タイトルは「題のない歌」 萩原朔太郎の詩をモチーフにした2016年の作品。
初めてという事もあって、今回の展覧会で一番印象に残りました。
幅50cm程の小さな舞台が光と詩の朗読、静かな音楽と共に展開していく姿を生で是非見て欲しい。


こちらは「摩天楼」1999年の作品で、見るのは3度目くらいになります。
18年も経つとからくりに不具合がでるようで、摩天楼を横切る太陽が当初のようには動きません。
でもそれが逆に妙にロマンチックですね~そしてちょっと切ないです。


今回の展覧会ではタイムテーブルの沿って動いているものが30点、展示だけの物を含めると44点という大盤振る舞い。
全部を見ようと思ったら丸一日かかりそうです。
私は過去に見た事のある作品は泣く泣く端折ってしまいましたが、それでも2時間では厳しかったですね~余裕があればもう一度行きたい。

ブリューゲル「バベルの塔」展  追記あり(写真を加工してみました)

2017-05-22 03:15:43 | 博物館 美術館 演劇 映画 イベントetc.
ブリューゲルの「バベルの塔」が東京にきたーという事で、行ってまいりました上野・東京都美術館。
実は24年前に来たときも見に行ったりしています。歳がばれるね!

24年前、最初に見た時もその絵のサイズとかけ離れた情報量の多さに驚きましたが。
今回もう一度見る事ができて、改めて驚かされました。やっぱり凄い。
そしてその凄さが良く判るように、様々なアプローチがされている展覧会でもあります。

展覧会にはボスの絵も2枚展示されていて、ボス関連やブリューゲルの版画等も見応えたっぷりではあるのです。
でもそれらは展覧会の地下と1階のフロアに詰め込まれています。
一方、ブリューゲルの「バベルの塔」展示には、展覧会の2階のフロア全部が使われているといった塩梅。

印刷で思い切り引き延ばされた塔の一部がパーテーションになっているフロアは、オリジナルと300%に拡大された複製画、3DCGを駆使した映像コーナー、複製画や3DCGの製作過程のパネル展示というバベル尽くし。

24年前にはなかったこの怒涛のバベル推し。バベル好きなので嬉しい。


グッズも凄い、買ってないけど;
あ、でもガチャを一回やりました。300円!



ブリューゲルの版画、「忍耐」にでてるペンギンみたいなキャラのピンバッジ。

美術館のロビーには記念展示という事で、大友克洋のINSIDE BABELが飾ってありました。撮影OKだったので撮ったけど照明が映りこんでますね。



東京都美術館の近くには東京芸術大学があるのですが、そこでもバベル関連のイベントをやっているそうなので行ってみました。
途中の道沿いに並んでいるバベルランタン。


「Study of BABEL」展 東京藝術大学Arts & Science LAB.1Fエントランスギャラリー。嬉しい入場無料。
 
   
科学分析結果をもとに「バベルの塔」のクローン文化財を制作! という事で、3m以上ある立体化されたバベルの塔が展示されています。

この立体の裏はプロジェクションマッピングで立体と同じ大きさの立体映像が展示上映されてます。光と人々の動く様子が美しい。

ムービー取れば良かったでござる。

追記 撮った写真をGIF動画にしてみました、少しは雰囲気が伝わるかな?




朝日新聞の号外と芸大でもらった団扇。


これからも面白そうな展覧会が色々で楽しみ。










代々木公園のタイフェスティバル2017

2017-05-21 03:12:32 | 博物館 美術館 演劇 映画 イベントetc.
毎年やっている事は知っていたのですが、行列必須の凄い人混みだと聞いていたので足を運んだことはなかったタイフェス。
場所の代々木公園は仕事先とは目と鼻の先ですし、当日はひどい雨だったので空いてるかも~って事でちょっと足をのばしてみました。


案の定、人出はまばら。 お店の人も凄く暇そう。

傘はじゃまですが、フラフラ見て回るのにはもってこいの日です。
お腹は空いていなかったので、買い食いよりも珍しいフルーツの屋台に興味津々。


タマリンドというマメ科の果物で、あちらでは一般的なものらしいです。
写真OK頂いたので撮っていたら、横からお客のお姉さんがフレンドリーに話しかけてくれてお勧めされました。
なんでも「ここでしか売ってないから毎年買いに来ている、便秘にすごい効くのよ!」という事らしいです。

干し柿の様な味・・・悩みましたが一袋1000円以上します・・・便秘って事もないですし。
と、傍に一個100円で小袋でも売っていたのでそれを購入。これが美味しくて来年も空いていたら今度は買います!


色々お試しさせてもらった中で気にいった龍眼の蜂蜜は100g500円。マンゴスチンは4個で500円でした。


冷凍では何度か食べた事のあるマンゴスチン、生ははじめて。
皮が柔らかいのじゃないと中身も固くなってるから柔らかいの選んでねと言われて選んだ4個ですが、中身所々固くなってました。エラブノムズカシイ
味はスモモをもっと甘くしたみたいな味で冷凍とは繊細さが違う感じ。美味しいです。
生のミカンと冷凍ミカンも別物ですし、あんな感じの違いですねー。

タマリンドは干し柿よりも干し芋に近い素朴なテイストでした。一袋買うか?と聞かれたら・・・うーん。
でも便秘に効くのはガチだと思います!!!