今日は、久留米市内の幼稚園で、「まことの心を持つ生き方」~和気清麻呂と姉広虫~というテーマでお話をさせていただきました。
和気清麻呂は、奈良時代の人物で、「宇佐八幡宮神託事件」とよばれる日本の国の一大危機を、その「まことの心」をもって阻止した英雄です。(「道鏡という僧を天皇にすると、国家は平和になる」という宇佐八幡宮のお告げを確認するため、都で一番正直者とされた和気清麻呂が派遣されたのです。)
和気清麻呂がもたらした答えは、次の通りです。
「我が国開闢以来、君臣定まりぬ。臣をもって君とするは未だ有らず。天の日嗣は必ず皇緒を立てよ。无道の人は早に掃ひ除くべし。」・・・。
出発前には、時の権力者道鏡に、「太政大臣にしてやる」とささやかれた清麻呂。また、いよいよ旅立つ時、反道鏡派の藤原百川という人物に、「今回は大変な任務だとおもう。しかし、私は君を信じている。君のもたらす答えが道鏡を天皇にしてよいというものならば、私も従うほか無い」と言われたようです。
誘惑に惑わされず、プレッシャーにもめげず、清麻呂がもたらした答えというものは、「歴史や伝統は簡単に変えてはならない。」という事を意味しているのではないでしょうか。
お話の中では、最近話題の絵本「いのちのまつり」(サンマーク出版)も紹介させていただきました。
この絵本は、コウちゃんという子どもに、近くのおばあちゃんが「ご先祖様」についてのお話をして、考えさせるものです。
「ぼうやに命をくれた人は誰ね~」
「それは・・・お父さんとお母さん?」
「そうだねぇ。命をくれた人をご先祖様と言うんだよ。」
こんな会話の中から、お父さん、お母さんに命をくれたおじいちゃん、おばあちゃんへの気付き、おじいちゃん、おばあちゃんに命をくれたひいおじいちゃん、ひいおばあちゃんへの気付き、そしてその又上のご先祖様への気付きという形で話は進んでいきます。
そして、コウちゃんも結婚したら子どもを授かり、その子も結婚したら子どもを授かる・・・命は目には見えないけど、ずっとつながって居るんだ!という形で、話が終わります。
命のリレーと共に、それぞれの「家のあり方(しきたり)」なども受け継がれていくでしょう。同様に、歴史や伝統というものも、次の世代へと受け継いでいったからこそ現在につながっているのではないでしょうか?
様々な情報や価値観が錯綜する現在において、「流行」や「一世風靡」するものも多々出てきます。しかし、その多くはしばらくすれば廃れてしまい、人々からは忘れられます。つまり、「歴史に残る」ものとは、「本物」とみてよいと思います。現在の価値観で、安易に過去の歴史を変えてしまったり、過去の価値観を否定してしまうのではなく、先祖が守り伝えてきた「文化・伝統の重み」を感じることができるセンスを持ちたいものです。(文責:横畑雄基)
和気清麻呂は、奈良時代の人物で、「宇佐八幡宮神託事件」とよばれる日本の国の一大危機を、その「まことの心」をもって阻止した英雄です。(「道鏡という僧を天皇にすると、国家は平和になる」という宇佐八幡宮のお告げを確認するため、都で一番正直者とされた和気清麻呂が派遣されたのです。)
和気清麻呂がもたらした答えは、次の通りです。
「我が国開闢以来、君臣定まりぬ。臣をもって君とするは未だ有らず。天の日嗣は必ず皇緒を立てよ。无道の人は早に掃ひ除くべし。」・・・。
出発前には、時の権力者道鏡に、「太政大臣にしてやる」とささやかれた清麻呂。また、いよいよ旅立つ時、反道鏡派の藤原百川という人物に、「今回は大変な任務だとおもう。しかし、私は君を信じている。君のもたらす答えが道鏡を天皇にしてよいというものならば、私も従うほか無い」と言われたようです。
誘惑に惑わされず、プレッシャーにもめげず、清麻呂がもたらした答えというものは、「歴史や伝統は簡単に変えてはならない。」という事を意味しているのではないでしょうか。
お話の中では、最近話題の絵本「いのちのまつり」(サンマーク出版)も紹介させていただきました。
この絵本は、コウちゃんという子どもに、近くのおばあちゃんが「ご先祖様」についてのお話をして、考えさせるものです。
「ぼうやに命をくれた人は誰ね~」
「それは・・・お父さんとお母さん?」
「そうだねぇ。命をくれた人をご先祖様と言うんだよ。」
こんな会話の中から、お父さん、お母さんに命をくれたおじいちゃん、おばあちゃんへの気付き、おじいちゃん、おばあちゃんに命をくれたひいおじいちゃん、ひいおばあちゃんへの気付き、そしてその又上のご先祖様への気付きという形で話は進んでいきます。
そして、コウちゃんも結婚したら子どもを授かり、その子も結婚したら子どもを授かる・・・命は目には見えないけど、ずっとつながって居るんだ!という形で、話が終わります。
命のリレーと共に、それぞれの「家のあり方(しきたり)」なども受け継がれていくでしょう。同様に、歴史や伝統というものも、次の世代へと受け継いでいったからこそ現在につながっているのではないでしょうか?
様々な情報や価値観が錯綜する現在において、「流行」や「一世風靡」するものも多々出てきます。しかし、その多くはしばらくすれば廃れてしまい、人々からは忘れられます。つまり、「歴史に残る」ものとは、「本物」とみてよいと思います。現在の価値観で、安易に過去の歴史を変えてしまったり、過去の価値観を否定してしまうのではなく、先祖が守り伝えてきた「文化・伝統の重み」を感じることができるセンスを持ちたいものです。(文責:横畑雄基)