土日にかけて、九州工業大学の学生さんが「輪読会合宿」を行いましたので、参加しました。
この会は、毎週土曜日に集い、吉田松陰の「講孟剳記」を輪読している学生メンバーです。また、この度卒業する学生の「卒業発表」も兼ねて進められました。
私は、別の仕事の都合で、土曜日の夜から参加いたしましたが、初日の夕方から、寺子屋モデル主任講師の三林浩行が、吉田松陰と久坂玄瑞の往復書簡に関する講義を行いました。
日頃、吉田松陰の書いた文章を輪読している学生達は、今回、松陰の生きた時代(幕末の動乱)がどんな時代だったのか、その中で松陰はどう生きたのかという部分を深く学ぶことができたようです。 そして、その吉田松陰と、弟子の中でも高杉晋作と並んで双璧とよばれた久坂玄瑞の往復書簡に触れることにより、「己の地、己の身より見を起こすべし」という松陰の言葉の意味を深く考えました。
翌日は、学生による「卒業発表」が行われました。今回は、大学院2年生のY君の発表。輪読を通して、「目に見えるものしか信じていなかった自分が、目に見えないもの、歴史や文化といったものの重みを感じることができるようになった」と述べ、「貴重な学問を続けて来られたのは仲間のおかげ」と締めくくりました。
寺子屋モデルも、毎月一度久留米市の水天宮社務所にて輪読会を行っています。輪読書は「日本思想の系譜」という、日本の歴史の中で大切と思われる人々が残した文章・手紙・和歌、また、歴史書に記されている内容を原文で輪読しています。興味を持たれた方は是非ご参加下さい。次回は4月7日(水)の18時15分~です。 (文責:横畑雄基)