JINX 猫強

 オリジナルとかパロ小説とかをやっている猫好きパワーストーン好きのブログです。
 猫小説とか色々書いています。
 

24 (20) ~ 眠る鳥 ~より

2008-04-09 22:59:51 | ノンジャンル
「バカ、よせ…」
 氷河は一輝が剥ぎ取ろうとするバスローブの前を掻き合せた。
「やめるのなら、この部屋に連れてはこない」
 一輝は氷河の脚の間に膝を入れ、バス・ローブを広げてゆく。
「バカ、やめろ、人が…」
 城戸邸には、常に複数のメイドが、護衛が詰めている。
 それらの人間にこの醜態を知られれば、氷河は屋敷どころが、部屋から一歩も出られなくなってしまう。
「安心しろ、今日はこの部屋の周囲からは人払をしておいてやった」
 一輝の言葉に氷河は目を見張った。
「お前の喘ぎ声を聞いていいのは、オレだけだ…」
 言って一輝は唇の端を吊り上げた。
「なッ、なにをバカな…オレは、自分の部屋に…」
 そんな声など、一輝にも聞かせたくはないとばかりに上体を起こしかけた氷河の両肩を押さえ、一輝がのしかかった。
「ああ、オレを降参させたら、帰してやる」
 一輝が氷河の腰骨に唇を寄せ、啄ばむように口付けた。
「いやだ、一輝…オレはもう、眠い」
 氷河が身じろいだ。
「寝るなら、ここで寝ろ。オレが添い寝をしてやろう」
「なんで、お前がオレに…」
 氷河が一輝に向き直ると、一輝はローブを氷河の身体から剥ぎ取り、傍らに放り投げた。
「な…」
 氷河は床に落ちたバス・ローブに気を取られ、午後の一件から氷河に目に物見せようと、ベッドの下に隠してあった物を取り出す一輝の行為を見逃してしまった。
 氷河は手首にアーム・バンドを嵌められ、瞼を見開いた。
「やめろ、バカ」
 氷河は抗ったが無駄だった。
 一輝は氷河の両手首にアーム・バンドを装着させ、その上からロープを巻きつけ、ベッドに固定し始めた。
「これから、お前を教育してやる…二度とオレに生意気なことを言わんようにな…」
 そう口にし、一輝は唇の端を吊り上げた。
「お前、いつもこんなものをベッドのしたに隠しているのか? この、変態ッ」
 氷河は喚きながら、ロープを引き千切ろうと両の手首と腕に渾身の力を込めた。
 だが、切れない。
 切れるわけがない。
「バカが、こんなものをいつもベッドの下に入れておくか」
 一輝は露になった胸の突起を指で弾いた。
「やめろ、このバカッ! 色ボケジジイッ!」
「口が減らんな」
 楽しげに口を開き、覆い被さる一輝の脚を氷河は蹴り飛ばした。
「足も縛られたいのか」
 一輝は掴んだ氷河の大腿の間に、改めて躯を割り入れた。

「続く」

24 (19)  ~眠る鳥より~

2008-04-04 21:57:27 | ノンジャンル
 氷河は一輝に凭れ、シャワーを浴び、バス・ルームを出た。
 一輝は羞恥に身を捩る氷河の全身を拭き、バス・ローブを着せ、のぼせと疲労で身動きのままならない氷河を抱き上げた。
「なっ…一輝」
 氷河は自身を抱いたまま、自分の部屋に入った一輝に眉を寄せた。
 一瞬、一輝が部屋を間違えたのだと思った。
「な、なにを…」
 ベッドに放り投げられ、氷河は慌てた。
「言ったはずだ、お前がジジイ呼ばわりするオレと、お前…どちらが体力があるか勝負だと」
 一輝が氷河の鼻先に唇を寄せ、囁いた。
「そんな、お前…」
 何十年放浪していようと、一輝は聖戦を闘い抜いた聖闘士だ。
「さぁ、氷河…夜はまだこれからだ…」
 得物を目の前にした野性動物のような眸から視線を逸らせるように、氷河はドレッサーに置かれた、繊細な細工の施された時計を見た。
 時刻は21時になろうとしていた。
 氷河は屋敷に戻り、すぐに一輝にバス・ルームに連れ込まれたから、約2時間――一輝に身体をいいように使われていたということになる。
「バカ、やめろ、オレは疲れた…」
 放課後からの騒動と、初めてのカラオケと、バカの行為に、氷河は疲労困憊に陥っていた。
「昼間、あれだけの口を叩いたのだ、それなりの覚悟があったはずだ」
 一輝は大きくはだけたバス・ローブを脱がにかかった。

「続く」

24  ~眠る鳥より~ (18)

2008-04-01 22:42:33 | ノンジャンル
 氷河は抵抗を捨てていた。
 一輝とて男だ。1度か2度、氷河に放出すれば行為に飽きて、またフラリと旅に出る。
 そうなるまでは、一輝のしたいようにさせておくしかなかった。
 どうせ力ではこの怪力バカに勝てはしないのだと、氷河は自嘲した。
「う、あぁ…」
 一種の諦めと開き直りで、氷河は全身から力を抜いた。
 途端、最奥を突かれ、氷河は声を漏らしていた。
「好いか、氷河…」
 下腹部をまさぐりながらの問いに、氷河は頷いた。
 もう、一輝の支えなしでは立っていることもできぬほど、脚の力は萎え切っていた。
「オレもだ、好い、お前は、いい…」
 一輝は氷河のうなじを舐め、胸元を撫でながら、果実と内壁とを攻め続けている。
「あぁ…」
 なにがよいのか…身体が好いのか、小宇宙の衰えた自分を弄るのが愉しいのか――恐らく、その両方だと思いながら氷河はバス・タブに縋っていた。
 一輝の攻めに、再度、身体が登りつめようとしている。
「あッ、あッ、あぁ…」
 内壁を突き上げられ、氷河は身悶えた。
 一輝と氷河の動きに合わせ、泡だらけの湯が揺れ、音を立てている。
 その音に氷河の喘ぎ声と、一輝の荒い呼吸音とが重なっている。
「いっ、き…」
 全身の感覚が、一輝にもたらされる行為以外、なにも感じられなくなっている。
 もう、一輝のことしか考えられない。
「氷河…」
 全身を戦慄かせ、自身の名を呼ぶ氷河に、一輝が声をかける。
「いっ、き…もう…」
 身体が持たないと、氷河は視線で訴えかけた。
「イクか? 氷河…」
 一輝が前を弄りながら、氷河のうなじに歯を立てた。
「い、や…」
 身から溢れ出す快楽を振り払うよう、氷河は首を左右に打ち振った。
「まだ、がんばれるか?」
 一輝は氷河の身体を引きつけ、自身を激しく突き立てた。
「あッ、あッ、あッ」
 激しく内部を刺激され、ぬめりのある液体を滴らせる果実を捻り、扱き上げられ、氷河は高い声を放ち続けていた。
 一輝の行為などで感じたくはなかった。
 声など立てたくはなかった。が、止めることができない。
「氷河…」
 一輝が囁き、氷河の胸の突起を指で摘み刺激する。
「あぁ…いっき、やめ…」
 滴る液体を塗り込めるよう刺激され、氷河の大腿に痙攣が取り付いていた。
「降参しろ、氷河…」
 一輝が氷河の耳朶を咬みながら囁きかける。
「いや、だ…」
 張り詰めた果実を激しく扱かれ、氷河は身を仰け反らせた。
「いいぞ、氷河…その調子だ」
 一輝が氷河の腰を抱え結合を深めながら、果実への刺激を早めてゆく。
 一輝の動きも、急を告げているのが氷河にも解った。
 小宇宙が殆ど失せてしまっても、こんなことだけは記憶に残っている――。
 それがまた、氷河を苛立たせる。
 だが今は、その苛立ちに気持ちを向けている暇がない。
 氷河の精神には、一輝の吐息と、一輝によってもたらされる感覚しかなくなっていた。
「ああッ、一輝ッ!」
 片脚を持ち上げられ、半身を捻られる態勢で激しく突き上げられ、氷河は片腕で我身を抱き締め喉を仰け反らせ、一輝の掌の中で絶頂を迎えていた。
 これ以上はないほど張り詰めた果実から己を迸らせながら、氷河は内部で一輝が欲望を放ったのを感じていた。

「続く」

 微妙なお年頃の一輝の精神の地雷を踏み捲くった氷河へのお仕置きは、まだまだ続きます。
 っていうか、ちゃっちゃっと書き込みやがれ(自分ッ)