氷河は混乱していた。
起こるはずのない海域で発生した海底地震と、氷に残された師のメッセージ。
――SANCTUARY。
母の許に行くため、氷河が穿った氷の横に刻まれていた師のメッセージ。
聖域とは女神を奉じ護る聖闘士の集う、文字通り聖なる地だ。
氷河は足も踏み入れたことがない。
その聖域に来いということなのか…。
だが、氷河は勅令を果たさないまま、故郷の東シベリアに戻った。
日本と同様、刺客を差し向けるということなら考えられる。
だが師からのメッセージだけ、というのが解らない。
勅令を果たさなかった氷河を処罰するのなら、メッセージを残すという手間を師はかけない。
悪は悪として、クールに討つ。
そこに、師弟の感情は成立しない。
それに、この地震…。
殺生谷で白銀聖闘士は、富士の岩盤をも砕いている。師は黄金聖闘士だ、海底に地震を起こすぐらいは、なんでもあるまい。
だが、氷河に直接害が及ばない海底地震など、起こす意味が師にはない。
勅命を果たさない氷河を処罰することなく、メッセージだけを残した師…。
そもそもがなぜ、聖域は城戸沙織に拘ったのか…。
確かに城戸沙織は亡き祖父の思いを継ぎ「銀河聖戦」を開催した。
だが、城戸沙織は企業家だ。
二度と「銀河聖戦」などが催されないようグラード闘技場を破壊するだけでよかったのではないか…。
解らない。
今となっては城戸沙織が、自身を女神だと言っていたことも気にかかる。
聖闘士とは地上を守護する女神を護るものだからだ。
はっきりとはしないが、沙織と聖域は、なにか関係があるのではないか…。
その関係ゆえに、師は氷河にメッセージを残したのではないか…。
日本…。
氷河は重く雲の垂れ込める空を見上げた。
再び訪れることはあるまいと、思っていた国を思った。
城戸沙織に会えば、師の不可解な行動の謎が解けるような気がした。
だが、日本には…。
氷河は二度と会うことはないと思っていた男の姿を思い浮かべ、唇を噛んだ。
「続く」
しまった、アリシア(聖域編)ってすればよかった☆
起こるはずのない海域で発生した海底地震と、氷に残された師のメッセージ。
――SANCTUARY。
母の許に行くため、氷河が穿った氷の横に刻まれていた師のメッセージ。
聖域とは女神を奉じ護る聖闘士の集う、文字通り聖なる地だ。
氷河は足も踏み入れたことがない。
その聖域に来いということなのか…。
だが、氷河は勅令を果たさないまま、故郷の東シベリアに戻った。
日本と同様、刺客を差し向けるということなら考えられる。
だが師からのメッセージだけ、というのが解らない。
勅令を果たさなかった氷河を処罰するのなら、メッセージを残すという手間を師はかけない。
悪は悪として、クールに討つ。
そこに、師弟の感情は成立しない。
それに、この地震…。
殺生谷で白銀聖闘士は、富士の岩盤をも砕いている。師は黄金聖闘士だ、海底に地震を起こすぐらいは、なんでもあるまい。
だが、氷河に直接害が及ばない海底地震など、起こす意味が師にはない。
勅命を果たさない氷河を処罰することなく、メッセージだけを残した師…。
そもそもがなぜ、聖域は城戸沙織に拘ったのか…。
確かに城戸沙織は亡き祖父の思いを継ぎ「銀河聖戦」を開催した。
だが、城戸沙織は企業家だ。
二度と「銀河聖戦」などが催されないようグラード闘技場を破壊するだけでよかったのではないか…。
解らない。
今となっては城戸沙織が、自身を女神だと言っていたことも気にかかる。
聖闘士とは地上を守護する女神を護るものだからだ。
はっきりとはしないが、沙織と聖域は、なにか関係があるのではないか…。
その関係ゆえに、師は氷河にメッセージを残したのではないか…。
日本…。
氷河は重く雲の垂れ込める空を見上げた。
再び訪れることはあるまいと、思っていた国を思った。
城戸沙織に会えば、師の不可解な行動の謎が解けるような気がした。
だが、日本には…。
氷河は二度と会うことはないと思っていた男の姿を思い浮かべ、唇を噛んだ。
「続く」
しまった、アリシア(聖域編)ってすればよかった☆
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