昨年の初夏、長野県にて開催された『松本クラフトフェア』にて、陶芸家、余宮隆氏に出会った。松本に出かける前に『松本クラフトフェア』の出展者をウェブ検索していたところ、余宮氏のブログの内容に興味を持ち、是非、作品も拝見したいと思った。
ブログの内容は朧げな記憶であるが…錆びた車?耕運機?に草が絡まっていた写真で、その光景からモノが自然の中に返り消え行く儚さを感じ、対象物の捕らえ方に共感を覚えた。彼の背景にあるものを先に覗き見をしてから会ったのだが、イメージしていた像は、なかなかピッタリであった。
余宮隆氏は、唐津の陶芸家である中里隆氏に師事修行、国内窯業視察旅行の後、現在は独立され熊本県天草に『朝虹窯』を築かれ個展を中心に活躍中。
彼の器は、生活の中から生まれた副産物の灰と天草陶石で釉を作り、土と釉薬を素直に取り入れられたものである。松本では、多数の器の他に3点のオブジェを展示されていた。その中でも古代の遺跡から発掘されたような女性像に、なんだか惹かれた。
昨年、天骨洞企画の夏のイベントで使用するコーヒーカップ制作をご協力頂いたのだが、ほっこりする器であった。先日、又々一方的なお願いの為、電話で話したのだが、受話器の向こうから届く声を懐かしく感じた。ほっこり声の余宮さん!
近日中に、天草から器が届く予定です。瑠素番虫冥利に尽きまする~。
「朝虹窯」のブログも是非ご覧くだい。 《瑠素番虫》
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