JA3KBS アマチュア無線 再開局

JA3KBS HamLife(アンテナや無線機器ほか)の忘備録、日々の出来事です

アンテナバラン作成 4:1ununバラン編

2024年03月03日 | アマチュア無線
ununバランの作成 その2
9:1ununに続き、4:1ununバランの作成記録です。

4:1ununの作成
使用材料
・フェライトコア: FAIR RITE 5943003801(FT240#43相当)
・線: AWG18耐熱ビニル線、やや細いAWG20耐熱ビニル線
・測定:アンテナアナライザー ⇒ ununバラン ⇒ 200Ωダミー
・テスト運用:ロングワイヤー=9.1m長(No.2、3)/7.7m長(No.1、4)(エレメント長が異なるのでテスト運用結果は目安)

・回路図

【No.1】
耐熱線AWG18より線状W1JR巻11ターン、これを2直列=計22ターンにして、ケースに重ねて収納。



測定(200ΩダミーロードにてSWR測定)
1.8MHz=1.1、3.5~10MHz=1.0、14MHz=1.1、18MHz~28MHz=1.5~3.0、50MHz=∞

テスト運用(トランシーバー⇒8D-FB⇒ロングワイヤー7.7m長) 
7MHz~28MHzンではトランシーバー内臓チューナーでマッチングが取れる。
ローバンドと50MHzは無理でした。

【No.2】巻き数を減らす
耐熱線AWG18をより線状W1JR巻3ターン、これを2直列=計6ターンにして、ケースに重ねて収納。



測定(200ΩダミーロードにてSWR測定)
1.8MHz=1.1、3.5~10MHz=1.0、14MHz=1.1、18MHz~28MHz=1.1~1.2、50MHz=1.5

テスト運用(トランシーバー⇒8D-FB⇒ロングワイヤー9.1m長) 
3.5MHz以外はトランシーバー内臓チューナーでマッチングが取れる。

【No.3】コア1個・細い耐熱線・バイファイラ巻き
コア1個に、少し細い耐熱線AWG20を、平衡(より線状にしない)にしてバイファイラ巻き6ターンにてケースに収納。


測定(200ΩダミーロードにてSWR測定)
1.8MHz~28MHz=1.0、50MHz=1.1

テスト運用(トランシーバー⇒8D-FB⇒ロングワイヤー9.1m長)
全バンドにおいてトランシーバー内臓チューナーでマッチングが取れる。
2本の線はより線より平衡の方がハイバンドでSWR値が低くなる傾向がある。

【No.4】コア2個・耐熱線AWG18・半周バイファイラ巻き
耐熱線AWG18平衡に半周3ターンバイファイラ巻き、コアを重ねる際に巻いた線どうしが重ならないようにずらしてケースに収納。



測定(200ΩダミーロードにてSWR測定)
1.8MHz~28MHz=1.0、50MHz=1.2

テスト運用(トランシーバー⇒8D-FB⇒ロングワイヤー7.7m長)
1.8~7MHz、18MHZではトランシーバー内臓チューナーでマッチングが取れる。
しかし、他のバンドではパワーを30~50Wに上げるとチューニングが外れる。

今回の結果からバラン作成の要点は9:1ununと同様に
▶配線を最短にする
・巻き方はW1JRよりバイファイラのほうが数㎝短くできる
・特に入力側の同軸コネクターとコア間は最短にする
▶線は平衡/密着
・平衡のほうが、より線状にするより数cm短くできる
・平衡のほうが、各々の線がコアに平均して密着する
・巻き線2本は密着させる

▶巻き数は8~12ターンも実験しましたが、巻き数が多いとハイバンドではSWR値が悪く、6~7ターンが全バンドでバランスが良いという結果でした。

4:1ununは9:1ununに比べて作成が容易で、ハイバンドのSWR値が良い結果でした。

7MHz~28MHzでFT8(出力20W)、CW(出力100W)で運用
No.1~4のすべてでテスト運用しましたが、No.3が良い結果でした。
国内QSOには充分です。
DXはアジア、USA、南米、ヨーロッパ等々の局とQSOできました。


番外【メーカー製: LDG RU-4:1Unun 】で実験
10年以上前に直輸入したものですが、今も販売されているようです。
 
測定(200ΩダミーロードにてSWR値を測定)
 1.8MHz=1.5,3.5MHz=1.1、7~28MHz=1.0、50MHz=1.1


既存のV/UHF2エレ八木の下に取り付けてみました。ロングワイヤー長は9.1m、アース側は既存のカウンターポイズに接続。

テスト運用
7MHz~50MHzはトランシーバー内臓チューナーでマッチングが取れる。1.8MHz、3.5MHzはチューニングできませんでした。
また、写真のような取り付け方は、風の影響を受けてマストが大きく揺れるのでしばらくして取り外しました。


エレメント長、アースなどを工夫すれば9:1ununより扱いやすく、トランシーバー内臓チューナーとロングワイヤーで多バンドの気軽にQRVすることが可能でした。

多くのununバランを作成しましたが、実験は一様ここまでとしました。






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