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きんえんSwitter

医者の心の目で日々を綴ります

ニコチンいぞんになった人に

2023年01月06日 | 喫煙防止教育
T小学校では、5年生に喫煙防止教室、6年生にがん予防教育を行っています。

私が実際に学校で対面授業を行っていた時は、授業中にノートはとらないように指導していました。
なるべく私の話と、見せる画像に集中してもらいたかったからです。

コロナ禍以降は、養護の先生にスライドを提供して、授業をやっていただき、そのあと、リモートで質疑応答するというハイブリッド形式にしています。

先日、T小の子供たちから質問が送られてきました。
用紙の裏には、授業中に子供たちが書いたメモがぎっしり!
それを見ると、子供たちが細かいところまでとてもよく理解していることがわかり、感動しました。
と同時に、きちんとエビデンスに基づいた、責任ある発言を心がけなければいけないなあと、改めて身が引き締まる思いでした。

保護者の方と学習内容を共有してもらえるように、用紙にはご家族のメッセージ欄を設けてあります。
過去には、このことをきっかけに、禁煙を試みたという保護者もいらっしゃいました。

5年生のある子から、「ニコチンいぞんになった人にどんな説明をしたらたばこをやめてくれますか?」という質問をもらいました。
ご家族からお子さんへのメッセージ欄には、「喫煙している家族に危険性を伝えて、一緒に禁煙するよう説得しましょう!!」と書いてありました。

おそらくこのご家庭は、お父さんが吸っていて、娘さんとお母さんが悩んでいるといったかんじでしょうか。

ノートを見れば、この子がとても賢いことがわかります。

私の質問への回答は、こうです。

「いぞん症はとてもやっかいな病気です。ニコチンにいぞんしているせいで、不自由な生活をおくっていることに、本人が気づくことができると、やめるきっかけになることが多いです。では、どうしたら気づいてもらえるか?ぜひ考えてみてください。」

医療者にとっても、禁煙の動機付けというのはとても難しいです。
でも、きっとうまくいくと期待したいです。



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