たたらワークス★漫画・ドラマ・小説のネタバレ感想

『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』感想。幸福な40日間の逆行する恋

七月隆文著『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』あらすじ・ネタバレ感想。
略称は『ぼく明日』。
最も幸福な40日間を逆行する恋が切ないけれどニマニマできるラブストーリー。
第3回京都本大賞受賞作でもある。
監督・三木孝浩、福士蒼汰&小松菜奈W主演で映画化(2016年12月17日公開)した。


『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』

著者:七月隆文
発行:株式会社宝島社
宝島文庫(2014年)
桜の画像 tataraworks


★項目クリックでページ内ジャンプします
(goo blogアプリはブラウザ接続で可能)

『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』あらすじ・ネタバレ感想


☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…

『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』について

『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』は書き下ろし作品として2014年8月20日に株式会社宝島社より出版された。
ヒットするカバーイラストと言えばカスヤナガトさんよね(笑´∀`)
カバーデザインと本文デザインは山田満明さんが担当している。


小説の舞台が京都なので、第3回京都本大賞を受賞している。
京都本大賞は、京都府下にある書店や出版社、出版取次からなる京都本大賞実行委員会が主催の文学賞で2013年に創設された。
選考対象は、過去1年間に発刊された京都を舞台にした小説作品に限られる。
第1回の受賞作は、岡崎琢磨さんの『珈琲店タレーランの事件簿』よd(^-^)


三木孝浩さんが監督し、福士蒼汰さん、小松菜奈さん、山田裕貴さんらが出演した映画は、2016年12月17日に公開された。
三木孝浩さんと言えば、【胸キュン映画三巨匠】の1人として、少女漫画の映画化には欠かせない監督さんよね~。
『別冊マーガレット』系ラブストーリーと言いましょうか。
『アオハライド』『青空エール』『ホットロード』『思い、思われ、ふり、ふられ』など別マ読者なら知っている作品ばかり。
でも、『フォルトゥナの瞳』(著者:百田尚樹)なんかも撮っているわ。
来年は、ロバート・A・ハインラインの『夏への扉』が公開予定!
私、『夏への扉』は高校時代から年1回必ず読み返しているのよね。


話がズレたので元に戻そう。
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』は鴨川や伏見稲荷大社など、京都の観光名所がよく出てくる。
あと電車が効果的に表現されているわ。
なんせ電車で一目惚れするからね。
コミカライズもされているので、いろんなメディアで楽しめる作品だよ。

☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…

『ぼく明日』あらすじ 

ある日のこと、京都の木野美大生・南山高寿(みなみやま・たかとし)は、いつもの大学までの電車の中で京阪・丹波橋駅から乗ってきた女性に一目惚れをしてしまった。
この人だという直感のまま、勇気を振り絞って彼女に声をかける。


彼女の名前は福寿愛美(ふくじゅ・えみ)。美容師の専門学校に通っていると言う。
しばらく話をして高寿は愛美に「また会える?」と確かめるように尋ねた。
途端、愛美の目から凄い勢いで涙がこぼれ、彼女は高寿に抱きついてくる。
何が起こったのか分からず高寿はただ固まっていることしかできない。


翌日、高寿が美大の授業で動物園に行きクロッキーをしていると愛美がやって来る。
2人はすっかり意気投合し交際を始める。
高寿は毎日幸せを感じているが、愛美はなぜかよく泣く。
初めてお互いの名前を呼んだ時とか初デートとか、些細な事でもよく泣くのだ。


門限があり、今時携帯を持たない愛美。
愛美に会うと凄く楽しいのに、高寿は少しずつ愛美の言動に違和感を覚え始める。
そして、決定的に2人の世界はずれ、どうしようもなくすれ違っていき……。

☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…

『ぼく明日』ネタバレ感想 

高寿が愛美に一目惚れして、電車の中で声をかけようかかけまいか葛藤している様子にニヤニヤ。
高寿と愛美が交際を始めてからのいちゃつきぶりにニヤニヤ。
幸せな恋をしているのね~とニヤニヤ。
とにかく、ニヤニヤしっぱなしだった。
このまま幸せにどっぷり浸かって終わるのかと思ったが、それでは物語にならない。
当然山場はやって来る。


愛美と高寿は、お互いの過去と未来で会ったことがある。
だが、大学生の高寿はそれと気づかない。
高寿に告白されることも、お付き合いを始めることも、付き合ったらどんな話をしてどこへ行って何をするかも、愛美だけが全てを知っている。
全て知っていて全部初めてですよ、という芝居をするのは心苦しいだろうと思う。
それに、いつ、どうして別れるのかも知っているのだ。
そりゃあ泣くよね。


そして、愛美の秘密を知ってしまった高寿は、彼女が自分に対してずっと演技をしていたことに傷つき怒りを覚える。
まあ、そりゃあ怒るよね。
だけど、愛美が高寿にとって運命の相手であることに変りはない。
高寿は、自分ばかりが傷ついたように思い愛美に辛くあたったりしたが、本当は愛美だって苦しかったのではないかと気づく。
それからは、最後の時間まで2人で決まっている未来の行動をとることにする。


2人の世界は時間が逆行していて、時間を共有できるのは互いが20歳の40日間だけ。
愛美は5歳の時に35歳の高寿に出会って恋をして以来、20歳の高寿に出会うことをずっと待っていた。
この設定は、カスヤナガトさんのカバーイラストがしれっとネタバレしている。


互いの時間が逆方向へ過ぎていく為、読みながら時々、昨日なのか明日なのかごっちゃになってしまった。
好きな人と出会えて付き合えて幸せだけど、必ず別れてしまうわけで、その40日間はとても辛いと思う。
愛美が泣いていたのも分かる。


恋人ができたのか結婚したのか、その後の2人がどんなふうなのか気になる。
それにしても、福寿愛美…福に寿に愛に美しいって、幸せしかない名前だなぁ。

☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆…

ご訪問ありがとうございました(人´∀`*)

コメントを投稿するにはgooブログのログインが必要です。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近の「小説のあらすじ・ネタバレ感想」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事