ニュースは踊る

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安倍内閣は教育現場を知らなすぎる

2006-10-29 | Weblog

単位読みかえ問題。

これは果たして「問題」なのだろうか?昨日、今日起こったことではなく、全国の自称進学校では「常態化」していた。生活科や社会科などのうち、その個人の受験に関係のない必修科目は、「他の科目によみかえて」、たとえば「英語の授業をやって」、その成績を「世界史」の単位として認定する。

むろん違法だが、もうずっと行われてきたということを、僕は知っている。高校教師の友人が数名いるからだ。どこでもやってるよ、って感じで話してくれたことを思い出す。「あきらめ」た風にも見えた。守秘義務でもなかったようだ。

文部科学省は「今になって現場の実態を知った」ようなことを言っている。ふざけた話である。嘘もたいがいにしてほしい。僕でも昔から知っていることを何故文部科学省が知らないのだ。ありえないではないか。

ただ本当に知らなかったらしい新任の伊吹大臣は「高校教育の根本がわかっていない」と発言した。

伊吹文部大臣の発言を僕なりにはこう受け止めた。

伊吹氏のいいたいこと

学校は予備校ではなく、全人教育、または全人教育に近い教育を行うところだ。受験に関係ない科目だからといって、その人の人生に関係ないわけではない。だから必修にしている。その趣旨を現場の校長、教員は全くわかっていない。

たぶん、こういいたいのだろう。全人教育が「きれいごと」として受験という現実の前で無力になっている現状が問題なのですよ。

伊吹氏に単純にこう聞きたい。「あなたは教育行政に多少の知見をお持ちらしい。また教育改革をかかげる安倍内閣の文部科学大臣である。そのあなたが、僕でもしっているような現場の実態、矛盾、そして、悩みを知らなかったのですか。」

文部省は当然知っていただろう。しかし「今になって知ったような素振り」をしているのだろう。ただし伊吹大臣は本当に知らなかった可能性がある。

当然、安倍氏も知らなかっただろう。

これは「細かい問題」ではない。受験の重圧から違法行動に走っているわけで、まさに現場の実態、苦悩、そして堕落を象徴的に示した事態である。

しかも文部省はたぶん「黙認」していた。さらに言えば自分たちの怠慢を棚にあげて、「現場の堕落」をアピールしている。そうじゃないよ。君らが作り出した問題であり、全ての責任は文部官僚にあるのだよ。君らが「知らなかった」わけないではないか。

僕は踊る捜査線の青島刑事ではない。それでもいいたい。安倍さん、伊吹さん、現場をみてほしい。「視察」なんて「行事」で見るのではなく、「心眼」でみてほしい。

君ら「ど素人」が教育について語るのはその後でいい

日の丸君が代問題しか知らない君らの「教育基本法改正論議」なんて、「哀しい冗談」にもならない。

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