10月12日。
愛犬まさこが、天へ召されました。
10月頭に、まさこが大きなけいれん発作を起こしてから、
毎日のようにまさこを見舞いました。
けいれんを起こすと、白眼を向いて体全体がカチカチに。
どうすることもできないまま、
『まさこ!まさこ!』と、
声をかけてやるだけでした。
両親が、
『病院に連れて行った方がいい?
どうするかは、あんたが決めた方がいいと思う。』
そう言った。
だから私は、
『このまま見守ってあげたい』
と、病院へ行かないことを選択した。
けいれんをおこしてしばらくすると、
普通に戻る。
もしかしたら、このまま、また元に戻って元気になるんじゃないか?
そう思い、1日でも見舞いに行かなければまたけいれんを起こし、
左半身に麻痺を出す。
だからまた見舞う。
小屋から出してやると、体をすり寄せて来る。
撫でてやると目を細めた。
息子が近寄っても、背中をさしだし、
息子にも撫でさせてやってくれた。
息子も躊躇することなく、まさこを優しく撫でた。
何度けいれんを起こしても
また元に戻るまさこに対し、
『まさこはガンバリ屋さんやな』
母親が言う。
けいれんを起こしてから2週間近くが経ち、
とうとう、横になったきり起き上がれなくなった。
ぐあ~。ぐあ~。
努力してする呼吸が苦しそうで、
可哀そうになった。
『まさこ。もう、頑張らなくてええで。』
頭を撫でてそう言った。
その自分の言葉を自分で聞いた途端、
押さえていた感情が溢れだし、
涙が止まらなかった。
眼力もなく、ただただ呼吸をしているまさこ。
もう、いいんだよ。
もう、いいんだよ。
心の中で何度も言った。
意識もなく、きっと、私の声なんて届くこともないだろうけど。
『まさこ~。まーちゃん。』
そう声をかけると、
右足を大きく動かした。
!!
隣にいた母親が
『ちゃんと聞こえてる。
この子、あんたのこと分かってるわ』
と、言った。
まさこはそれから3時間後に、
この世を去りました。
まさこ。
凛として、自分と言うものをしっかりと持った強い子だった。
姿勢を崩すことなく、座っている姿は美しかった。
どんな事があっても私を信じてくれた。
どんな事があっても私を気遣ってくれた。
どんな事があっても私を愛してくれた。
なかなか人に心を許さなかったまさこも、
両親の愛に支えられ、少しずついろんな人に愛情を示せるようになった。
だけど、やっぱり、私への愛は特別だった。
私の膝の上に乗り、得意気にしていたまさこを
忘れることはできない。
私はまさこに生かさせてもらった。
まさこからもらったこの命を
大事にしていかなければならないと思う。
まさこ。
今はこんな言葉でしか気持ちを伝えられないんだけど、
ありがとう。
私を、愛してくれて。
ありがとう。
私の側にいてくれて。
ありがとう。まさこ。
私を選んでくれて。
ほんとうに
いっぱいいっぱいありがとうね。
また、いつか会おう。
私はおばあちゃんになってるだろうけど、
ちゃんと私をみつけてね。
私もちゃんと、あなたをみつけるから。
これからもずっと愛してる。