時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

もらえるものは、もらっとけ

2020年07月29日 | 時のつれづれ・文月 

多摩爺の「時のつれづれ(文月の15)」
もらえるものは、もらっとけ

ある新聞が「今後さらに、8,000万枚の布マスクを配布する。」と報じたことで、
大きな反響が出ている。

とはいえ・・・ よくよく聞いてみれば、
マスクは未だに配布されていない、介護施設や保育所などに配布するもので、
予算に組み込まれており、マスクも既に生産済みだという。

早い話が、どこかの倉庫に、お上が保管料を支払って保管し続けてもらうか、
先々のことを考えて、介護施設や保育所に配布し、そこで保管してもらうかそれだけのことである。

いまとなっては、否定的な声ばかりになるのも、ある意味で仕方のないことかもしれない。
確かに小さくて、使いづらいというのも事実で、
使い捨てマスクが安く、市場に出回ってるので、
衛生面を考慮したら使い捨てを使用するに越したことはない。
とはいえメディアが、そういった声ばかりをすいあげるから、論点がズレまくってしまう。

さらに・・・ そんなお金があるなら、医療関係者に手当てして欲しいといった声まであった。
一見すれば、至極真っ当な意見のように思えるものの、
本件はそういったことが問われてるのではない。
既にある物をどうするか・・・ ただ、それだけのことである。

もし・・・ 3カ月前のように、
使い捨てマスクが手に入らなくなったら、どうなるんだろうか?
「もう、そんなことはないよ。」なんて、のん気に構えてる人が多いが、
どうしても気になることが一つある。

それは・・・ ここ最近、米中の関係が急速に悪化していることである。
いかに政治的な背景があったとしても、ミサイルが飛び交うようなことはないとは思うものの、
両国では、新型コロナウイルスのワクチン開発、5G通信、SNSツールなどなど、
様々な分野で摩擦が起きている。

さらに中国は、東シナ海、南シナ海、香港、インド及びブータン国境で、
傍若無人な振る舞いを展開しており、
我が国や、アメリカを含む関係国とは、領土、領海をめぐって自ら仕掛けたもめ事も抱えている。

1対1のもめ事なら、それは・・・ どっちもどっちということに、なるのだろうが、
中国のように1対Nでもめ事を起こしている場合、
客観的に第三者がみれば、中国側に九分九厘問題があり、分が悪いとの結論に至るだろう。
それでも平気で、我が道を行くのが・・・ 中国共産党という社会主義思想なのである。

アメリカと中国が、本気で経済戦争になった場合、
我が国が同盟国のアメリカにつくことを・・・ 踏まえれば、
中国がアメリカの同盟国に、マスクの輸出をストップすることぐらい平気でやってくるだろう。

取り越し苦労であってほしいと願いつつも、相手が中国共産党であることを忘れてはならない。
アメリカが本気で、香港ドルを締めあげたら、
事態が急転直下す
る可能性は、極めて高いんじゃなかろうか?

そう捉えれば、ホントに取り越し苦労だと思うが、
もらえるもの(布マスク)は・・・ もらっとけば良い。

いまから新たに、布マスクの追加発注をするのなら、本件が論外であることは間違いないが、
既にある物を、どこで保管するかだけだったら、
いざという時のことを想定して、現場に置いておいた方が、機動性が高いのは必然じゃなかろうか?

正直言って、本件は6月中に配布完了できなかった、厚生労働省の怠慢以外の何ものでもない。
官房長官に、苦しい言い訳をさせず、
厚生労働大臣が「コロナ禍の繁忙で、事務作業が遅れてしまい、大変申し訳なかった。」と、
頭を下げれば済む話である。

また・・・ 「配送料がかかるじゃないか。」という人が、いるかもしれないが、
それは予算化されてるはずで、心配はいらないと思われる。
心配しなきゃいけないのは、配送しないことによって発生する保管料の方で、
これはおそらく予算化されてないので、
一定の期間を過ぎれば、保管料が発生するので、それこそ・・・ 税金の無駄遣いになってしまう。

さらに、いま配らないと一時保管の後は廃棄になる可能性が高く、
廃棄料まで税金の無駄遣いになるだろう。

既にタイミングを逸してしまったことから、
布マスクは感謝されない無用の物になってしまったが、
今後、新たに発生するであろう保管料と廃棄料を、配達料を比べてみて、
どちらが税金の無駄遣いになるのだろうか?

保管する期間が長引けば長引くほど、前者の方が無駄遣いになるのは必然とはいえ、
直ぐに廃棄することなど出来るわけがなく・・・ ホントに悩ましい。

さて、どうしたもんだろうか。
こんなことと云っちゃ申し訳ないが、答えは二択しかないのに、
それを国会で議論するのも、なんだかバカバカしくて、
もらえるものは、もらっとけで良いと思うが・・・ いかがなものだろう?

なんだかんだ言って、結局はメディアが無駄遣いの引き金を引いているってことを誰も指摘しない。
どうして、こんな国になったのか・・・ いやはやホントに、困ったものである。

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