時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

補助はできても補償はできない

2020年07月31日 | 時のつれづれ・文月 

多摩爺の「時のつれづれ(文月の16)」
補助はできても補償はできない。

昨日、東京都医師会の幹部が会見して、いますぐにでも国会を召集して、
特別措置法の改正を行ってほしいと訴え、
新宿の歌舞伎町や池袋など、全国のエピセンター化している感染拡大地域にポイントを絞って、
同時進行で、休業補償をつけた法的拘束力のある休業要請を行うことが火種を消す唯一の方法とした。

普通に、このコメント聞けば・・・ いかにも尤ものように思えるが、
大変大きな勘違いが一つある。
これは私の持論なのかもしれないが、休業の補助はあっても、補填や補償はあり得ない。

法的拘束力のある休業要請には大賛成で同感するが、
そこに補助金(一時金・協力金)を出せというならまだしも、
補償の基準が曖昧で、線引きが困難な
休業補償を出すことは、
大変申し訳ないが・・・ あってはならない。

そもそも、補助金とは・・・ お上が民間に対して行う、一方的な貨幣の給付になるが、
それが補填金や補償金になると、他の人の権利や利益の損害に対し、
金銭などで不足分を埋めて補うことになる。
よって・・・ 補填、補償、補完、弁償、補充と補償は同義語だが、補助は全く別物である。

東京都の医師会幹部が、医療の最前線で献身的に努力されてることには最大の敬意を払っている。
しかし・・・ 「休業補償せよ。」という注文は、
大変申し訳ないが、的が外れていると言わざる得ないし、最大の敬意を払ってる方に対して、
大変申し訳ないが・・・ こればっかりは、筋違いであると言わせてもらいたい。

分かり易く言えば、感染拡大の引き金を引いた風営法対象のホストクラブ、キャバクラなどに、
税金を投入することであり、一晩で100万円程度の売り上げがある風俗営業の店に、
全額若しくは、100万円から不足する金額を補償すると云ってるのと同じである。

大変申し訳ないが・・・ 風営法対象の店舗に休業補償までしたら、
もう何でもありになってしまう。

そして・・・ 仮にそれが法制化されると、
あえて感染拡大を起こし、補償金を貰って店は休むが、
手持無沙汰の従業員たちは、地方のホストクラブやキャバクラに向かい、
また同じ職種の仕事に就くだろう。

結局、全国でモグラたたきが起こり、その都度クラスターが起き、
補償金(税金)が繰り返し支払われていくのである。
さらに・・・ いまは話題になってないが、
ソープランドまでが何とかしてくれとなったら、いったいどうするんだ。

新宿に居たホストやキャバ嬢は、渋谷、五反田、川崎、横浜、立川、八王子などに向かい、
池袋に居たホストやキャバ嬢は、上野、赤羽、川口、大宮、高崎、宇都宮などに向かい、
そこでクラスターを起こすと、1~2週間ホテルで休養をとって、
さらに西へ西へ、北へ北へと向かうだろう。

そして・・・ ほとぼりが冷めたころ、また新宿や池袋に戻ってくるのがオチになる。
寮生活という、恵まれた環境が整ってるというんだから、こればっかりはもう手が付けられない。

さらに・・・ 一度法制化されると、いま起こってる第2波で休業補償した実績は、
いつの日か、第3波、第4波が襲ってきたときも、
同様に休業補償ありきになるから、ホントに始末が悪い。

日本の各地で、他人の迷惑を顧みず・・・ バカ者たちが、飲んで、騒いで、遊ぶ現場に、
税金が湯水のように使われるのだけは、申し訳ないが勘弁してほしい。

需要があるから、そういったお店が存在するのであって、
そういったお店を全て否定するものではないが、
天下国家の一大事なのに、それが認識できないバカ者たちが多いのである。

メディアのインタビューに答える、そういった者たちは、
情けないことに、休めば店が潰れると・・・ 自分のことしか考えていない。

厳しい言い方になってしまうが・・・ そういったお店は、一度市場から退場していただくしかない。
需要があるんだったら、コロナ禍が落ち着いた頃には、
また新しい店が出てくれば良いだけのことである。

新陳代謝の多い業界である。
そこにある性悪に目を瞑って、休業補償で解決を図ると、
先々に取り返しがつかない禍根として残るだろう。

特措法を改正して、休業補償なしで、強制力を持った休業要請をできるようにすれば良いと思う。
もちろん・・・ 国や行政が出す一時金、協力金等の補助金を出したうえで、
行政が認めたステッカーを、店先に掲示してる店まで、休業要請の対象にする必要はない。

そこまでやったうえで、違反する店が発覚したら、
即座に市場から退場命令(免許剥奪)を出すべきで、強権発動を法制化するのであれば、
そこまで踏み込んでほしいと願ってやまない。

さらに、私の拘りで申し訳ないが、補助と補償の違いを、
いま一度明確にしておいてほしいと願う。

補助と補償を混同したままで、風営法対象の店舗や、対策を取ってない店舗、
さらには、緊急事態宣言の期間中にも拘わらず、
ズルして店を開けてた店舗などに対して、休業補償をすべきだなんて、
いかに医師会の幹部とはいえ、感情あらわに軽々しく云って欲しくないと思う。

また、会食などといった、当たり障りのない言葉を使うのも止めてほしい。
他人の迷惑を気にしない呑兵衛や呑み助が、
大きな声でしゃべる「飲み会」が感染源となってるのは明らかで、
それが家庭や職場に持ち込まれ、もらい事故のような感染が拡大してる。
ハッキリ云って・・・ 大迷惑だと云うべきである。

けっして、対策を取ってるお店を責めるわけではない。
一杯入ったら、大きな声にブレーキが掛からない、
自覚を欠いたバカヤローたちに責任があると云うべきである。

綺麗ごとは・・・ もう、要らない。
山口県知事が、迷惑ユーチューバーに「なんてことを、してくれたんだ。」と叱責したように、
メディアは、非常識なバカ者たちに対し
「なんてことを、やっているんだ。」と叱責すべきじゃなかろうか?

それを声に出して、ハッキリと云わないから・・・ バカ者が、益々つけ上がってしまう。
ただ、それだけのことである。


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