時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

公益通報か、情報漏洩か?

2023年03月12日 | 時のつれづれ・弥生 

多摩爺の「時のつれづれ(弥生の31)」
公益通報か、情報漏洩か?(行政文書の取扱い)

国会で舌鋒鋭く大臣を追及する・・・ 野党議員の名前を見て驚いた。
私の記憶が確かなら、確か7~8年ぐらい前に「テロ等準備罪」が成立したら、
国外への亡命を本気で考えなくちゃならない。」と、
勇まし過ぎるコメントを発して、話題になった人だと思うが・・・ 間違っているだろうか?

まっ、昔のことは、当人も恥じてると思うので、そのことには触れないが、
この議員が自ら持ってるルートを通じて、放送法を管轄する総務省から行政文書を入手し、
政治的公平性のあり方について、7~8年前に政府から圧力があったのでは・・・ と、
行政文書に記されている一部を引用して、当時の大臣の責任を厳しく追及している。

政治的公平性について・・・ 従来から政府は、
「一つの番組ではなく、放送事業者の番組全体をみて判断する。」との見解を示していた。

しかし、当時の大臣は、国会答弁のなかで、
「一つの番組のみであっても、極端な場合は、政治的公平を確保しているとは認められない。」と、
新たな解釈を示したことから、
その後、総理秘書官が圧力をかけて、政治的公平性を歪めたとしている。

7~8年も前のことを、なにをいまさらだが、
この件については・・・ さまざまな論点があることと、人によって視点が違うので、
あくまでも私の主観になるが、思いの丈を少し述べてみたい。

まず、なんで今ごろ・・・ といった単純な疑問があって、
その行政文書は、どこの誰が記し、どこの誰から入手したものかである。

主管する官庁の役人が義憤に駆られて、野党議員にリークしたとのことらしいが、
行政文書の多くには・・・ 「厳重取扱注意」の記載があり、
野党議員は違法行為を告発した職員は、公務員の鏡であり、英雄であるとして、
情報漏洩ではなく、公益通報であると鼻息が荒いが、それはそれで別の意味で怖ろしくもある。

野党議員の理屈を・・・ 正面から捉えれば、
江戸時代にあったとされる、圧政に抗い農民が起こした直訴にも似ているが、
今回の件が、直訴と基本的に違うのは、直訴は自ら名乗り、命をかけてお上と対峙し、
命と引き換えに、圧政からの緩和を勝ち取ったことである。

いまの時代に、そのような命がけの直訴があるわけないが、
その内容如何を問わず、国家公務員が「厳重取扱注意」の文書を、
国家公務員法に背いてまで・・・ 公益通報としてリークするのであれば、
自ら名乗り出て、職を辞する覚悟で、国会でもどこでも構わないが、公の場で喋らなければ、
野党議員という虎の威を借りて暗躍する・・・ 頭は良いが意気地のない、ただの愉快犯である。

義憤に駆られた内容がなんであろうと、個人的な思いで行政文書が流出することが許されるなら、
この国の統治機構が、崩壊しかねないことから、
抜本的なセキュリティ対策の見直しに、早急に着手せねばならないだろう。

たとえば、省庁内の事務室への入退室には、手ぶらと薄着が前提で、ケータイの持ち込みは不可、
資料へのアクセス権限と、パスワード管理は、アクセスログが残るように徹底的に管理、
議論は管理されたタブレットを使用して、完全ペーパーレスとし、プリンターは全て撤去、
外部とのメールには、複数の上司をCCに追加することや、
朝晩の入退庁時には、鞄やポケットの中まで第三者が検査すること・・・ それぐらいやってほしい。

しかし、そこまでの対策を取っても、人の記憶は消せないし、口を封じることはできないので、
国家公務員法違反の罰則を、大幅に引き上げることも検討せねばならないだろう。

先週末、総務省は・・・ 政治的公平を扱った行政文書の精査結果を発表し、
強要があったとの認識は示されなかったと・・・ 回りくどい言い方で見解を示し、
精査した文書のなかには、作成者や作成経緯が不明なものがあったことと、
内容の一部に不自然なものがあったことを、合わせて強調している。

本件はコケにされまくった総務省が、国家公務員法違反として刑事告訴すれば、
直ちに特捜部が動き、それで一気に解決することだと思っており、
どこまで捜査が及ぶかわからないが、
当時の大臣が答弁したように、資料に捏造があれば、それも併せて解明されるのではなかろうか?

外野席から眺めるだけの、歳を取った野次馬としては、
大臣の首が飛ぶのか、はたまた野党議員とリークした職員の首が飛ぶのか、
興味を持って見守れば良いだけだと思っている。

かつて、国外逃亡を検討した議員が、この次にどんな一手を打ってくるのか、
興味深く見守りたいが・・・ 1日でも早く、決着をつけたいのであれば、
姿の見えない通報者が、退路を断って直訴するか、総務省が刑事告訴するかの二択しかないものの、
どうも、そういった動きがみえないことから、なんとなく一段落した気がしないでもない。

なお余談になるが、今回の件で問題視されている、一部の報道番組については、
個人的には、どんなに贔屓目にみても、偏向番組なんだろうと思いながら、たまに見ているが、
それはそれで、そういった視点もあるのか程度の番組だと思っている。

よって、政府の見解のように、放送事業者全体で見ればセーフなのかもしれないが、
その番組にフォーカスすれば・・・ 政治的な公平性は、どこを探しても見つからないので、
正直ことを言えば、当時の大臣の思いも分らんではない。

私の持論は、メディアはあくまでも公平公正であって、賛否がある場合は双方の意見を並べ、
番組が結論を出すのではなく、見ている者に問いかけ、判断を促すのが、あるべき姿と思っており、
公平公正を欠いた偏向番組は・・・ 大問題だと考えている。

まぁ、そこら辺りにいる爺さんの思いなんて・・・ どうでも良いことだが、
こういった番組であっても、政治が圧力をかけたら大問題だが、
政治家が「こりゃ、ひどいね。」と、論じることまで封じてしまったら、
それもまた・・・ 大問題ではなかろうか?

事を起こす前の、議論の段階なのか、
それとも事を起こそうと動き始めたのか、
その見極めが、人によって異なるから・・・ ややこしくなっている。

問題は、当時の大臣の答弁にある「極端な場合は・・・」の下りをどう捉えるのか?
そのように答弁した7年も8年も前から、なにも変わらないまま、いまに至っているのに、
それをいまになって持ち出すことが、そんなにもプライオリティが高いことなんだろうか?
申し訳ないが、私には無駄な時間の浪費に見えて仕方がない。

あえて言うなら、嫌みったらしく、ネチネチと追求するんじゃなく、
通報者に直訴を迫り、公益通報だったのか、それとも情報漏洩だったのか、
スパッと白黒付けてほしいと思うが・・・ 如何なものだろうか?

追伸
批判があることを承知で、あえて書かせてもらったが、あくまでも個人的な思いであって、
本件に対してコメントを頂戴しても、議論するつもりはないので、
申し訳ないが、了解いただければありがたい。


コメント (6)    この記事についてブログを書く
« それにつけても目が痒い。 | トップ | 夢は正夢 頑張れ! 侍ジャパン »

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (cozycycle1717)
2023-03-12 07:22:05
初めまして〜

ネットで論議しても不毛なので、
私も論議する気は有りませんが〜
幅の広い知人&友人関係が有り事実を知り得て居ますので、事実のみ〜

メディアが公平&公正等は、有り得ません。
中国やロシアは国家がコントロールする強権を持っていますが、
資本主義社会ではスポンサーが大きな力を持ってメディアコントロールをしています。
ですから,どこかの紐付きと思って、メディアの情報を受け取るべきかと思います。

例えば関西圏の某政党ですが、
最初にテレビ番組にコメンテーターとして出て人気を稼いでから政治家に〜
これはスポンサーがちゃんと段取りを組んでやっているんです。
自分の息のかかった人間をコメンテーターとして出すのです。
ですから、金が出せる人間が番組をコントロール。

読売新聞を戦後に大きくした正力松太郎は CIA 協力者なのは有名な話で〜
これすら知らない日本人が圧倒的多数ですが〜
(アメリカの国益と日本の益の区別すら出来ない人が多いですが)

自民党と吉本が共同で事業をしている事実はご存知?

日本財団と日本会議の関係はご存知でしょうか?

第1次安倍内閣は人事院を作り、人事権を握った為にしたい放題でした。
役人は左遷されるのを恐れ,誰も事実が言えない。
嘘ついて庇った人間が出世する構図
#父親が加計学園関係者だったので内情は知ってます(苦笑)
(一時期,政治家主導の政治というスローガンがありましたが、こうしたスローガンを作って思想誘導すること自体が計画)
(オバマ元大統領の we can!や change! は、広告会社が作ったというスローガンなのはご存知?)

音声変換で記入したら、
纏まりの無い内容になりました〜
が、これ位で失礼いたします。
返信する
Unknown (多摩爺)
2023-03-12 07:38:25
cozycycle1717さん、おはようございます。

コメントを頂戴しありがとうございました。
個人的には、公平公正とはいうものの、共産主義でない民主主義社会の為政者並びに、中小企業や商店主を含めた経営者は、
犯罪でなければ、清濁併せ呑むものだと思っています。
ご指摘、大変に勉強させていただきました。
ありがとうございました。
返信する
同感です。 (原村)
2023-03-13 07:40:57
おはようございます。

最近とみに思う事です。
個人的な考えです。
公平。中立と言いながらプロパガンダをオブラートに包み報道する日本のマスメディア。
中立でない事(右に振れている事。左に振れている事。)を述べて沢山の意見が出る事が言論の自由だと感じる昨今んです。でも、左は右の言論を弾圧します。勿論日本においてもです。

左翼の思想は既に民主主義から平和主義からも一番遠い思想かと思っています。
返信する
Unknown (多摩爺)
2023-03-13 11:06:47
原村さん、こんにちは

仰るとおりです。
あの番組は特に偏りが酷いと思いますが、それでも継続できているんだから、とても圧力があったとは思えません。
圧力があったか、なかったの論戦よりも、公平や中立はどうやって担保すべきか、
そういった議論をしていただきたいと思っています。
返信する
こんばんは。 (4321mtmt)
2023-03-13 20:45:02
読ませていただいて、「そうだ、そうだ。」と
相づちを打っていました。
無駄な時間だと思います。
もっと、大事なことがあるだどう。
じゃ、大事なことって?と言われると、返せませんが……。
返信する
Unknown (多摩爺)
2023-03-13 21:23:03
4321mtmtさん、こんばんは

そうなんです。
いまのところ、ハッキリ法律に触れているのは、国家公務員法違反の情報漏洩だけです。
圧力があったかどうか分りませんが、7年も8年もなにもなかったことが、いまになってどんな法律に触れているのでしょうか?
無駄に時間を費やしてるだけだと思っています。
仰るとおり、大事なことがあるでしょだと思います。
返信する

コメントを投稿

時のつれづれ・弥生 」カテゴリの最新記事