時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

相棒の不祥事ではあるが・・・

2024年03月23日 | 時のつれづれ・弥生 

多摩爺の「時のつれづれ(弥生の46)」
相棒の不祥事ではあるが・・・

21日の早朝、絶大な人気と実績を誇る日本人メジャーリーガーの通訳が、
違法賭博に関わっていたとして、球団から解雇されたとのニュースが伝えられると、
列島は途轍もない激震に巻き込まれ、メディアは朝から晩までこの話題で持ちきりとなってしまった。

一夜明けて、詳しいことがなんとなく見えてくると・・・ 大雑把な事の顛末は、
解雇された通訳は、スポーツ専門のブックメーカー(バクチの胴元)に7億円近い借金を作り、
その金策に、メジャーリーガーの口座から振り込みを行い、返済に至ったとのことらしい。

気になるのは、事態が公になる二日前(メジャリーグ開幕の前日)に、
アメリカのスポーツ専門チャンネル(衛星及びケーブルテレビ)からインタビューを受け、
通訳が再びギャンブルに走ることを防ぐため、
メジャリーガーが立て替えて送金(振り込み)してくれたと発言していることである。

しかし翌日になって、メジャーリーガーの弁護代理人が、
メジャリーガーが窃盗被害にあったとの発表をすると・・・ 通訳は前言を翻し、
メジャリーガーは借金についてはなにも知らず、
振り込みも行っていないと全面的に否定するに至っている。

いまのところ、MLBはメジャーリーガーを懲戒の処分対象として調査してないらしい。
相棒がしでかした不祥事ではあるが、
はたしてこのまま、メジャーリーガーに影響なし(お咎めなし)となるのだろうか?

アメリカというのは面白い国で、ギャンブルの是非は州ごとに決まりがあり、
メジャリーガーが所属する球団がある州では、
許可を得たカジノで遊ぶのは良いが、その他のギャンブルは認められておらず、
住民は他州のブックメーカーでも、賭けることができないというから、なんともややこしい。

とはいえ・・・ 同州に住んでいるんだから、他州のブックメーカーであろうと関係なく、
通訳がギャンブルに手を染めた時点でアウトであり・・・ 弁解の余地はない。
さらに大問題なのは、通訳がギャンブルをしたブックメーカーが、
違法賭博であり、当局の捜査対象になっていたことから、ややこしいでは済まなくなってしまった。


ここから先は、私の思い込みになるが、
メジャーリーガーは、ギャンブルしてないんだから、「お咎めなし。」だと思いはするものの、
二つの問題点が、ちょっと気になっていて、
ひょっとしたら「なにかしらのペナルティがあるかも?」と・・・ 胸騒ぎがしている。

その一つは、当該ブックメーカーの胴元は、メジャーリーガーとは面識がないと言ってるらしいが、
メジャーリーガーの通訳がギャンブルに興じていたことは、隠しようのない事実であり、
そのことを巧みに騙って・・・ ギャンブルへの投票を促してないだろうか?
また会員制だとしたら、会員を勧誘するためにメジャーリーガーの名前を騙ってないだろうか?

もし、そういった事実があったとすれば、
そこには騙された者がいることになるので、例え当人の直接的な関与がなかったとしても、
訴訟大国アメリカゆえに、訴訟を起こされる可能性は否定できないし、
状況によっては、MLBや球団から、なんらかのペナルティがあっても不思議ではないだろう。

そしてもう一つは、なぜ本人の口座から直接送金(振り込み)したのだろうか?
通訳が最初のインタビューのときに語っていたように、立て替えて送金していたとしたら、
普通の感覚では、自身の名前を送金先に残さないようにするため、
一旦は通訳の口座へ送金し、ワンクッションをおいて胴元に振り込むはずである。

また、そういったことを決断する前に・・・ なぜ代理人に相談しなかったのだろうか?
トラブルの対応に長け、法律に詳しい代理人に知恵をもらうべきなのに、
それを怠ったということは、痛いどころじゃなく、痛恨の極みと言ってもいいだろう。

自ら口座から、自ら振り込み人となって大金を送金していたら、
仲間であり、スポンサーであると吐露しているに等しく、あまりにも思慮が足りていない。
詳しく調べれば、関与の有無は分かると思うが・・・ 金額が金額なだけに、
状況によっては、MLBや球団から、なんらかのペナルティがあっても不思議ではないと思われる。

メジャーリーガー本人が、違法ギャンブルに手を染めたわけではないが、
いま国会で野党が問題視しているような・・・ 道義的な責任は免れないかもしれない。
法的にはお咎めなしとなる、公算が大だと思うものの、
前述した疑惑と不注意で、これだけ世間を騒がせたら、責任を問われないとは思えない。

もちろん無傷であってほしいと、願ってはいるものの、
ひょっとしたら・・・ MLBから1ヶ月または、30試合程度の出場停止と、
球団から罰金ぐらいはあると捉えるのが、普通のことかもしれないし、
それぐらいで済めば、御の字と捉えるべきなのかもしれないと思ったりもしている。

解雇された通訳について、昨日のワイドショーでは、仕事ぶりや人柄などについて、
さまざまな角度から説明があったが、だれ一人として悪く云うものはなく、
メジャーリーガーの大事な大事な相棒であり、
だれにでも好かれる、人格者であるかのような報道が多かったと思う。

おそらくそれは、間違ってるとは思わないし、そうなんだと思いもするが、
人間という生き物には「無くて七癖、有って四十八癖」という諺にあるとおり、
多かれ少なかれ・・・ いくつかの癖を持っている。

酒癖、性癖、ギャンブル癖などの一つ一つの癖は、いずれもネガティブではあるが、
人に迷惑をかけず、自己完結できるなら、癖は癖であり、癖の範疇になるが、
人に迷惑をかけるようになると、その時点で癖は病(やまい)となり、治療が必要となってくる。

通訳は、ギャンブル依存症だと言ってたらしいが、
命まで取られる病気ではないと、ポジティブに捉えて、
一日でも早く、適切な治療を受けていただきたいと願ってやまない。

今はまだ、辛い時期だと思うし、
この先には、もっと辛いことが待ち受けてるかもしれないが、
それでも、メジャーリーガーの大活躍と、
通訳が患ってしまったギャンブル依存症の治癒を・・・ 祈念してやまない。

100億円以上を稼ぎ、実績も人柄も申し分のないスーパースターの傍にいて、
サポートする仕事に生きがいを感じながらも、
堪りに堪った疲れとストレスは・・・ 相当なもんだったのだろう。

だからといって、法律に違反したギャンブルが許されるわけではないが、
未だ不惑の年に至らず、人生の折り返し点にも至ってない若者である。
責任を果たした後でも、やり直して頑張る時間は・・・ たっぷりあるはずだと思うし、
その時にはメジャーリーガーの方から、サポートの手を差し伸べてくれるのではなかろうか?

今が一番、心にも体にも寒く、負担は計り知れないが、
「冬は必ず春となる。」だから、
とにかく直向きに・・・ 「ガンバレ!」とだけ記しておきたい。


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4 コメント

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Unknown (なおとも)
2024-03-23 10:13:39
おはようございます!

本当に、書かれておられる事に全て同感します。可能な限り、傷が浅く解決出来る事を願ってやみません。再チャレンジにもと思います。好事魔多しとは言いますが、驚きました。なおとも
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Unknown (多摩爺)
2024-03-23 12:08:08
なおともさん、こんにちは

孫の卒園式に行ってたので、返信が遅くなってしまいました。
この問題は、この国の文化と訴訟大国の文化の違いもあり、なんだか胸騒ぎがしています。
しばらくはこの話題の進行で持ちきりになると思いますが、できる限り穏便にことが進めばと願ってやみません。
返信する
誠に残念です (散歩人)
2024-03-24 16:27:37
金額の大きさを思うと、どうして最初にメジャーリーガーとともに正直に代理人に相談しなかったのか、
残念で残念で・・・・・

まだ全ての真実が解明されたわけではないけど、これからの進捗状況を考えると残念で残念で、

メジャーリーガーには精神的圧力が覆いかぶさっていると思うけど、まずは目の前に集中して欲しいと
願うばかりです。
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Unknown (多摩爺)
2024-03-24 16:46:01
散歩人さん、こんにちは

仰るとおり、全てが解明されてわけじゃないので、なんとも言えませんが、
代理人を頼らなかったのは、痛恨のミスだと思います。
残念ですが、自分は関与してないので、ちょっと軽く考えていたような気がしますね。
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