時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

いわゆる、一つの忖度

2020年08月20日 | 時のつれづれ・葉月 

多摩爺の「時のつれづれ(葉月の10)」
いわゆる、一つの忖度

芸能人のゴシップについては、正直なところ、あまり興味がある方ではないが、
武士の情けなのか、
それとも・・・ いわゆる、一つの忖度なのか、
メディアの報道姿勢に、疑問を感じたことがあったので、
あえて突っ込みを入れさせていただくことにした。

先々週だったと思うが、若手の男性グループを数多く抱える、
大手芸能事務所に所属する人気芸能人二人が、
未成年の女子高生モデルを含む複数の女性と、都内のバーで飲み会をしていたと、
すっぱ抜かれてしまった。
さらに、人気芸人の一人は、女子高生と高級ホテルで一夜を共にしたらしい。

相手女性が年齢を偽っていたとも報じられているが、
5月に同事務所に所属する人気芸人が緊急事態宣言の真っ最中に
女性と飲酒して、活動自粛に追い込まれたのち、退所に至っているだけに、
全く持って学習していない。

事務所の対応は素早く、聞き取り調査の上で、
一夜を共にした芸人は、当面の芸能活動を自粛することになり、
もう一人は厳重注意のうえで、始末書の提出という処分が下っている。

翌日のスポーツ紙は、当然のように一面で大々的に取扱い、ワイドショーでは朝からこればっかり、
午後のワイドショーでも、大きく取り上げられ、半日以上この話題で持ち切りだったが、
翌々日になると・・・ 不思議なことに、その話題に触れる番組が、ほとんどなくなっている。

6月中旬に、レギュラー番組を多く持った美食家が売りの有名芸人が、
六本木ヒルズの多目的トイレに女性を呼びだし事に及んだ・・・ ちんけな浮気の時は、
1週間ぐらいかけて、徹底的に叩きまくったにも拘わらず、
この扱いの違いは、いったいなんなんだ?

さらに・・・ 若手芸人の二人が、未成年と酒席を共にしたことについては、
突っ込みを入れたものの、高級ホテルで一夜を共にした件に関しては、
新聞記事をさらっと流すだけで、まったくもって突っ込みを入れることはなかった。

「未成年だとは、知らなかった。」との報道もあったが、人気モデルだったとも云われており、
調べれば直ぐに分かることで・・・ 知らなかったは、申し訳ないが言い訳にしかならない。

大手の事務所ゆえに、根回しがあったものと想定されるが、
彼の行為が、法律(東京都の青少年健全育成条例)に触れていることを、見逃してはならない。

東京都の条例では、18歳未満の者に対する淫行は、
2年以下の懲役、または100万円以下の罰金とある。
美食家が売りの芸人が、多目的トイレに女性を呼び出し、事に及んでも法律には触れないが、
彼の場合は・・・ 仮に淫行があったとすれば、明らかに法律に触れている。

なにもなかったのか?
それとも・・・ なにかあったのか?
それは当事者にしか分からないが、普通に捉えれば誰にでも容易に想像がつくだろう。

適切ではないが、法律に触れてない美食家芸人の時は、一週間ぶっ通しで叩きまくったにも拘わらず、
今回の若手芸人の場合は、新聞報道があった日だけは突っ込まれたものの
その翌日には、なぜか・・・ すっかり沈静化している。

事務所から圧力あったのか?
それとも・・・ メディアが忖度したのか?
たかがゴシップであり、既に沈静化してる話を、今さら蒸し返すつもりはないし、
彼(若手芸人)を貶めたいから、文句を言ってるのでもない。

ただ・・・ 法律に抵触してる可能性があるにも拘わらず、
人によって情けをかけ、所属事務所や、自局で制作したドラマへの影響に忖度して、
あからさまに差別化することが、メディアの姿勢として・・・ 正しいことなんだろうか?

ハッキリ言って・・・ 芸人のスキャンダルや、ゴシップ情報なんて、どうでも良いことである。
とはいえ、その扱いに差をつけることが、どうでも良いとは思えない。

そんなメディアが政策を揶揄し、社会正義を声高に叫ぶんだから、もはや開いた口が塞がらない。
この国のメディアは、いつから大本営を気取るようになってしまったのだろうか?
今回の件は、どうでも良いことだが、このような小さな驕りが、この国を巧みにコントロールし始め、
間違った方向に導きかねないと・・・ 危惧している。

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